艦これ《思い付くままに……》   作:屋根裏散歩

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過去へ……⑤

……某鎮守府 提督執務室……

何処かと電話で話す女性提督

 

「そんなっ!いくらなんでも……」

「…」

「そんな事が許されるのですか!」

「…」

「彼女達にさせるくらいなら…私が…」

 

女性提督の顔色は青ざめていた。

 

「佐世提督、どうされたのですか」

 

秘書艦の妙高がお茶を出しながら聞いた。

 

「金剛達が邂逅した新型艦娘を何としても味方にって言われたわよ…でも相手が男性型だとわかると…私の体を差し出してでも嫌なら艦娘の体をって言っきたの……」

「佐世提督…そんな、いくらなんでも……」

 

妙高は提督の言葉を聞いて怒りが込み上げていた。

 

「いいの、私の体でそれだけの強力な戦力が手に入るのなら……それにこんな傷だらけの体で…」

 

そう言うと彼女は自身の背中を見るような仕草をした。

 

「佐世提督…」  

 

妙高は知っていた、彼女の背中には火傷のような大きな傷痕があり、それだけではなく顔を始め身体中至る所にケロイドの様な物が沢山ある事を。

 

ーーーーーーーー

 

戦艦金剛航海艦橋

 

「こんごうちゃん、もう直鎮守府につきマース」

 

金剛が通信機で話していた。  

 

「僕の艦体は大き過ぎるから連絡艇でお姉様に移乗したほうがいいかなぁ」

「そうですね、鎮守府上空待機といきましょう」

 

こんごうとの通信を終えると、

 

「通信士、鎮守府の佐世提督に通信を内容は『新こんごう型は港湾施設に接舷不可の為鎮守府上空待機とします』で」

「鎮守府佐世提督ヘ電文了解」

 

ーーーーーーーー

佐世鎮守府(提督視点となります)

 

「提督、邂逅した新型艦娘を目視で捉えました!極めて大型……3隻なのか…」

 

見張り妖精が驚きの声を上げていた。

 

「こちら金剛、鎮守府到着デース」

 

それから程無くして、執務室の扉がノックされた。

 

「金剛以下比叡、祥鳳、陽炎、不知火、黒潮に損傷ありません」

「全員無事ね」

「救難要請のあった民間船舶については無事目的地への到着を確認しています、続きまして新型艦娘の件ですが、こっちいらっしゃい」

 

金剛が後ろに隠れるように立っていた10歳くらいの男の子を前に出るように呼んだ。

 

「この子は金剛型5番艦の『こんごう』デース」

 

私は頭を抱えた、なぜならあれだけ私に大本営が無茶ぶりを振ってきた相手を金剛がしっかりと手懐けていたのだ。

 

「5番?貴女達は4姉妹でしょう?どういう事?」

「この子はは西暦2210年建造の準アンドロメダ級新こんごう型の1番艦にあたります、私の名を受け継ぐ最新鋭前衛武装宇宙艦です」

 

彼は金剛の説明の後また金剛の巫女服の裾を摑みながら彼女の影に隠れてしまった。

 

「提督、でも大本営の無茶な件はしなくて済みそうですね……長門が見たら卒倒しますね、彼女ああいうの好みですから」

 

耳元で妙高が囁いた、何やら最後に不穏なことを言っていたが、今は彼とお話をしてみましょう。

私は彼の目線までしゃがむと声を掛けた。

 

「こんにちは、こんごうちゃんっていうのね、私はこの鎮守府の司令で佐世 保子っていうの宜しくね」

「佐世 保子の鎮守府略して佐世保鎮守府……」

 

比叡が鎮守府の名称を説明した。

 

「僕は金剛型戦艦5番艦で新こんごう型1番艦のこんごうデース」

 

間違いなく金剛の血筋だとその場にいた全員が思わず納得した、その特徴的な語尾を聞いて。

 

「私に君の艦を見せてもらえる?」

 

私は努めて優しく彼に接した、顔の傷痕とかから恐れられない様に。

 

「うん…いいよ」

 

彼は金剛の陰から頷いた。

 

「こんごうちゃん、大丈夫……保子提督見た目は怖いけど凄く優しいから安心して」

 

金剛がフォローになってない様なフォローをしてくれた。

 

「それじゃちょっと行ってくるわね」

 

私は明石、夕張、赤城、加賀を呼び出すと新こんごう型の見学に向かう事にした。

 

「それじゃ先ずは武装から教えてくれるかなぁ」

 

私は彼の目線で話しかけた。

 

「武装は4連装拡散波動砲と48センチ三連装陽電子衝撃砲通称ショックカノンが2基6門、艦載機にコスモタイガーⅡを210機、ミサイルや魚雷発射管は多数…、ブースター側のドレッドノート改級補給母艦の方は30.5センチ三連装収束圧縮型衝撃波砲塔が2基6門」

 

私の隣で明石があれこれと同行した彼の乗組員妖精に質問しまくっていた。

実際私が聞いても殆ど理解出来ないから正直好きにさせた。

 

「保子提督、正直な処私も理解不能です」

 

夕張がそっと耳元で教えてくれた。

 

「マイクロブラックホールがどうとかホーキング輻射がどうとか…もうチンプンカンプンです」

 

夕張でもお手上げなようだった。

 

「あの…その…お茶を」

 

彼がもじもじしながらテーブルに紅茶を用意してくれた。

 

「あら、ありがとういい香り、流石金剛家ね」

 

其れは見事なお点前だった。

ふと壁に貼られた一枚の写真に目が行った。

 

「あれは?」

「僕の妹達と霧島母さん」

 

私の視線に気が付いた彼が小声で答えた。

 

「そう…」

 

予め彼の境遇は金剛から聞いていた為私は内心しまったと思った。

 

「それでは艦載機に付いて教えてくれるかしら」  

 

加賀が話の流れを変えようとしてくれた。

 

「正式名称1式空間戦闘攻撃機コスモタイガーⅡ…制空、対艦、対地攻撃に使える多用途戦闘攻撃機…エンジンは複合輻流式コスモエンジン2基、武装は機首に30mmパルスレーザー機関砲8門翼内に12.7mm機関銃10門…」

「私にも積めないかしら」

「飛行甲板を装甲化してカタパルトを付けないと無理…」

 

彼と加賀がコスモタイガーを積めないか話していた。

 

「保子提督、ぶっちゃけ鎮守府中の空母艦娘総出でも彼には勝てないでしょう」

 

赤城がいつになく真面目な表情で彼の航空戦力を分析していた。

 

「多用途戦闘攻撃機……今迄そんな考え方無かったです、確かに言われてみれば凄く合理的ですね」

 

赤城がしきりに頷いていた。

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