「明石以下3名着任致します」
俺の前に明石、青葉、夕張の3名が整列し敬礼をしていた。
「着任を許可する…明石、青葉、夕張久し振りだな元気そうで安心したよ」
俺は旧友に会えたことを素直に喜んだ。
「鍵谷中佐…またこうして4人でつるめるなんて夢のようです」
夕張と青葉が再会を喜んでいた。
「此処で立ち話もなんだ…執務室に行くぞ」
俺は3人を連れてゲート脇の管理棟へと入った、
「此処がお前達の部屋だ、そしてこっちが俺の部屋と…其処は食堂と浴室だな…」
各自の私室と食堂等を案内すると、勤務エリアを案内することにした。
「1階が事務室になる…明石達にはローテで受付に座ってもらう」
俺は鍵束を持つと、問題の倉庫群を案内することにした。
「先ず1号倉庫からだな、此処には何故か米英の戦車が3両保管されている、一応動かす事は可能だな」
明石と夕張が眼を輝かせていた。
「ウソ動くの!」
「遊ぶのは後な」
俺ははしゃぐ2人をなだめると、次の倉庫に向かった。
「次は2号倉庫だな…問題は」
俺は2号倉庫に入った。
「中佐…このゴミ袋は一体」
明石がゴミ袋を指さした、
「中をみたらわかる」
夕張が手近な袋を開けた。
「何よこれ!」
夕張の悲鳴に近い声が倉庫内に響いた。
「臭いし汚い…」
俺は鼻を摘んだ…本当に臭いし。
「でも…変ですね、私達の制服は基本バケツやドック入りすると補修されるか…交換しても洗ってからだから、このように汚れたままと云うのはありえないのだけど………」
明石が疑問を口にした。
「そういえば確かに…ていうか、この制服白露型しかないの変じゃない?」
夕張が袋の中身を観察するとさらに疑問を提示した。
「中佐、ゴミ袋は手前の数列だけです、後は段ボールです…中身は白露型の制服?」
青葉がゴミ袋を掻き分けて奥を調べていた。
「となると…何者かが住み着いているのか?」
「それも考えられます」
俺達は少し考えると、
「そういえば隣は2階が有りましたよね、となるとこの倉庫もあるんじゃないですか…2階が」
青葉が1号倉庫と同じ様に2階あるのではと意見した。
「だな、恐らくは同じ造りなはず…だとするとこの段ボールとゴミ袋の山の奥に階段があるはずだな」
俺達はゴミ袋と段ボールを掻き分けて奥へと侵入していった。
「中佐ありました」
夕張が階段を見つけた…だが2階の事務室も同じ様に段ボールの山が出来ていた。
「2号倉庫はゴミの山か…」
俺達は外に出ると最後の倉庫へと向かう事にした。
「これが最後だ…中身は白い壺らしき物が多数だった…」
俺はそう言いながら倉庫内へと入った。
「これは骨壺?」
青葉が祭壇に置かれたその一つを近くで観察していた。
「私達死んだら…骨って残るの?」
青葉が疑問を口にした。
「一応陸上で死んだら残るわね」
明石が答えた。
「でも可怪しくない?普通なら海軍艦娘墓地に埋葬されてでしょ、此処に置かれているなんて…」
明石が更に疑問を口にした。
「そう言われてみれば…確かに疑問しかないな」
「開けちゃえ」
青葉がおもむろに壺の蓋を開けた。
「おま…罰当たりな」
流石の俺も呆れた…が、
「中身は空っぽですけど…単なる白い壺」
「へっ?」
青葉の言葉に俺と明石、夕張が見事にハモった。
「空っぽだと…」
俺も壺の中を覗き込んだ。
「マヂかよ…それじゃぁ、あの夜中に出た時雨達は幽霊じゃないということか…」