自衛官だったけどクローンになったのでジェダイを救ってみた   作:みどり色

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皆さんお疲れ様です。
みどり色です。

今回はみんな大好きドミノ分隊のお話です。



第二章(クローン・ウォーズ:ドラマ前編)
第13話 取り敢えず視察してみた(トルーパーへの道:前編)


俺たちはあれから多くの任務を成功に導き、今は生まれ故郷であるカミーノへ向かっている最中だった。

何故かって?

勿論オーリーの頭に行動抑制チップを埋め込むためさ!

 

「それにしても俺たちが候補生の視察だなんて面倒だよな。それはジェダイと、コマンダー・コルトの役目だろ?」

 

「まあそう言うなオーリー、新しい世代のトルーパーを育てるのも俺たちの大切な役割なんだ。それにもう好き勝手やれていた下士官時代とはもう違うだろ?」

 

「まあそうなんだけどよ、真面目だよなアディスは。それに俺は士官ってガラじゃあねーんだよ。自由にできればそれで良いんだけどなあ」

 

実はあれから俺たちは出世も出世、怒涛のスピード出世をしていた。

普段の任務の成果もあるんだろうが、ジャバの息子誘拐事件の一件で、ヨーダやオビ=ワン、アナキンなどの将軍クラスの根回しがあったようだ。

 

そもそも独立した指揮系統に分類され、時には大隊への命令権を保有しているのに全員が下士官クラスでは意味が分からないだろうというのが、将軍たちの言い分らしい。

まあ確かにそうなんだけどさ。軍曹が大隊クラスに命令するって謎すぎるもんな。

・・・っていうか使いやすいように立場を利用されているような気がしてならない。

これってパワハラですね!?

え?パワハラというのが、もはやパワハラ?

結構人使い荒いんだよなジェダイって。

 

と言う事(?)で正規に大隊への指揮権が認められているコマンダーに俺が任命され、副官のアディスは中隊長クラスのキャプテン、ヒュメルとオーリーはそれぞれ中隊長若しくは小隊長クラスに該当するルテナントの階級を与えられたのだった。

 

「そもそも未来のARCトルーパー候補生を見つけるのは良いけど、それって俺たちが行く必要ってあるのか?コマンダー・コルトがやってるんだろ?」

 

「まあ確かにお前の言いたいこともわかるがな、どちらかと言うと候補生たちの士気向上の役割が多いんじゃないかと思っている。それに視察の目は多いほうが良い、少ない人数では見逃してしまうこともあるだろう」

 

それにコルトは試験の結果ばかり重要視する傾向にあるしな。

事実、後にARCトルーパーに昇格したトルーパーが2名も在籍している、ドミノ分隊に対するコルトの評価も最悪だった。

結果を見て、良い奴を採用することなんて子供でもできる。

本質はそこじゃない。

 

「まあなんでも良いけどよ。それより腹減ったな。おいヒュメル・・・」

 

「・・・」

 

ヒュメルがおもむろに高周波ブレードの整備を始めたことにより、オーリーはその口を閉じるのだった。

 

 

 

 

 

<惑星カミーノ>

 

カミーノではドミノ分隊が最終試験に向けて、最後の実戦訓練を行っていた。

 

『こちら司令部、敵の防衛ラインを突破、タワーを占拠せよ』

 

「命令だ、敵の防衛ラインを・・・」

 

「聞こえてらー、エコー!」

 

「エコーと呼ぶな!」

 

「じゃあ命令を繰り返すな!」

 

 

 

こ、これは予想以上に酷いな・・・

さっきはコマンダー・コルトの事を何だかんだと心の中で思ってしまったが、実際に見るのと、スクリーンで観るのとではやはり違うな。

・・・ごめんなさい、コルト教官

教官も色々と苦労が絶えないんですね・・・

 

「この分隊は問題ありのようね、貴方はどう思う?」

 

「そうさなー、俺はジェダイじゃねーんでズバリ言わせてもらうが、これは落第だ。こいつらを前線にやったら即送り返されらーな」

 

「決めつけるのはまだ早い。まだ実戦テストの段階です。何よりこの砦攻略コースは難関中の難関」

 

「あなたの言う事もわかるけどエル=レス、ブリックに賛成よ。兵士には程遠いわ」

 

そう話すのはジェダイ・マスターのシャク・ティと、共和国に雇われている傭兵のブリック、エル=レスであった。

 

「貴方はどう思いますかコマンダー?」

 

えぇー、俺に振らないで欲しいんですけど・・・・

 

「そうですね。確かに今のまま身勝手な利己主義に囚われている限り、兵士とは呼べないでしょう」

 

「その通りね、勝利は団結がもたらす。コンピュータードミノ分隊のテスト終了。99号、清掃クルーを寄越して頂戴」

 

こうしてドミノ分隊の訓練は大失敗に終わるのだった。

さて、どうしたもんかねー。

 

 

 

 

 

最終訓練が思ったようにいかなかったドミノ分隊は、荒れに荒れていた。

 

「だから命令通り動けばよかったんだよ!」

 

「偉そうな口を叩くなら、まともに戦ってみろ!俺はARCトルーパーを目指しているんだ!」

 

「ARCトルーパーなら命令に従う」

 

「もう一度言ってみろ・・・エコー」

 

そして兄弟同士で殴り合いの喧嘩を始めてしまう。

挙句の果てには面白がって誰も止める気配はないようだ。

 

「辞めんか!その闘争心を訓練場でドロイドに有効にぶつけていたら、砦を攻略できていた!」

 

そこにドミノ分隊の担当教官であるブリック軍曹が仲裁に入る。

 

「すみません、ブリック教官」

 

「お言葉ですが教官殿、問題は訓練法にあるのでは?ジェダイから訓練を受けたいね。得体のしれない傭兵でなく!」

 

「ジェダイにはお前らボンクラを鍛えている時間は無い。だから俺がいるんだ!」

 

「へー!ここが一般候補生の部屋か、結構広いんだな。それに兄弟もたくさんいて楽しそうじゃないか!羨ましいぜ。なあ、レイ?俺らなんてずっと4人でやってきたもんな?たまにはこういう一般の奴らと一緒ってのもよさそうだ!」

 

「ああ、そうだな・・・オーリー、良いこと考えたぞ。こいつらと一緒に候補生からやり直せよ?そうすれば、お前のそのおしゃべりな口も大人しくなるだろう。俺がティ将軍に言っておいてやる」

 

「!?やめてくれよ、冗談だって!な?俺はレイレイのこと大好きだぜ?」

 

「やめろ気持ち悪い」

 

そうやって軽口を叩きながら部屋に入って行く。

 

「全員気を付け!」

 

さすがはクローンだ。候補生とはいえ軍隊生活が身体に染み込んでいる。

その一糸乱れぬ直立不動の姿勢は、候補生としての練度の高さが感じられる。

やはり正しく導いてやれば、必ず優秀な兵士になるだろう。

 

それにしても懐かしいな、自衛官時代の教育隊の頃を思い出す。

まあ、あの頃とは立場も環境も全く違うけどね。

 

「休んでくれ、急に邪魔して悪いな。それにしても何の騒ぎだこれは?」

 

「はい!候補生たちが今の訓練方法に不満があるというので・・・」

 

「おい、あれって・・・」

 

「コマンダー・レイ、ARCSトルーパーだ。すげえ!」

 

「なるほどな、訓練ばかりで飽き飽きしているんだろう。だが君たちが受けている訓練は、今まさに戦地で武勲を挙げている先輩トルーパーも通ってきた道だ!その中から優秀な者はARCトルーパーに抜擢されることもある。明日の卒業試験は私たちARCSトルーパーも視察することになっている。君たちが今まで積み上げてきた訓練の成果を発揮することを期待する。以上だ」

 

慣れない事をすると肩が凝る。

今、俺が多くを語っても仕方がないだろう。

取り合えず明日の試験を視察して、問題があればその時にどうにかしよう。

 

「今、コマンダー・レイ殿からのありがたい言葉を頂いた。お前たちには勿体ない程にな。明日は卒業試験だ、俺を失望させるなよ、解散!」

 

「痺れたぜ。なあエコー、俺は絶対ARCトルーパーになるぜ?」

 

「その為には、命令に従って上手くやらないとな」

 

 

 

 

 

「お前たち!ARCトルーパーになりたい者は?」

 

「「「「「なりたいです!」」」」」

 

その場に集合しているトルーパー全員がそう答えた。

 

「では最終テストに通ることだ。紹介するランコア大隊、コマンダー・コルト殿だ」

 

そう紹介されて前に出てきたのは、俺たちの臨時教官も務めたコマンダー・コルトだ。

まあ、文字通り臨時だったのでほとんど戦闘面での教えを受けたことは無いんだけどな。

 

「これだけは覚えておけ!前線では団結が最優先だ!兄弟たち!時に対立しても、心は常に一つであれ!ルールその1、一緒に戦う事、さあ誰からやりたい?実戦訓練でレコードタイムを叩き出したチームから行くか?」

 

そう言って、最終訓練を優秀なタイムでクリアしたブラボー分隊の前に進む。

 

「ARCトルーパータイムだ!ブラボー分隊前へ」

 

「ブラボー分隊だってよ・・・ブラボーなこって」

 

「訓練の成果を見せてくれ」

 

そうして一番手に指名されたブラボー分隊から卒業試験に臨むのだった。

 

 

 

 

 

「砦攻略コース、バージョンTHX1138開始」

 

そうコマンダー・コルトが指示を出すと、ブラボー分隊の最終試験が始まるのだった。

 

なるほど。

優秀だな。

分隊の中でしっかりと指揮を執るものがいるし、分隊員はその命令に従っている。

お互いに死角となる部分をカバーし、声も掛け合っている。

協調性も素晴らしいな。

そして各個人が自分の役割を忠実にこなし、そして誰も自分が英雄になろうとはしていない。

 

軍隊に英雄はいらない。

チームで勝ち、チームで負ける。

自分だけ勝つというのはあり得ない。

いつも個人とチームは一つなのだ。

このブラボー分隊は、それをしっかりと理解しているようだな。

 

そして瞬く間に難関と言われる砦攻略コースをクリアするのだった。

 

「見事だった、良く鍛えたな。よし次は?」

 

 

 

「軽く行けるって」

 

「命令通りやろうな」

 

最終試験を受けるためにドミノ分隊がコースに入ると、先ほど素晴らしい結果で合格したブラボー分隊が向かってくる。

 

「ご注目、ドミノ倒しが楽しめるぜ?」

 

「レベルの差、感じるよな・・・」

 

「言うなっての!」

 

そうしてドミノ分隊の最終試験が始まる。

 

うん、やっぱり動き自体は悪くない。

悪くは無いのだが、動きに雑さが目立つ。

加えてそれ以上に問題なのは協調性の無さだな。

 

ああ、言ってる傍から・・・

味方がやられたのがわかっていながら、砦の攻略を優先した。

確かに仲間より任務が優先されることもあるだろう。

だが俺たちは使い捨ての駒じゃない。

負傷したら見捨てられるチームなんて、恐ろしくて命を預けられない。

重要なのが信頼関係、チームワークなのだ。

 

そして試験は中断されるのだった。

 

 

「これは根本的な所からだな・・・」

 

ん?

 

「なんだアディス、あいつらが気になるのか?」

 

「ああ、ちょっとな。動き自体は悪くない。しっかりと訓練と実戦を積めば伸びる気がしてな」

 

意外・・・でもないか。

こいつは情に厚い所があるしな。

それに俺もこのままアイツらを後方で燻ぶらせておくつもりもない。

よし、一肌脱ぎますかね!

 




個性が薄いクローントルーパーの中でもドミノ分隊は異質の存在ですよね。

今後ドラマ1話分を2回の投稿に分けていければと思います。

それではまた近いうちに・・・

皆さんお疲れ様です。みどり色です。最新話を投稿する時間帯なのですが、いつが良いとかありますか?出来るだけ皆さんのご希望に添えられればと思うので、初めてでよくわかりませんがアンケート機能を使ってみます。お時間あればで良いのでご協力して頂けると助かります。

  • 朝方
  • お昼時
  • 夕方
  • 知らんわ。お前がしたい時で良いよ(ツンデレ)
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