自衛官だったけどクローンになったのでジェダイを救ってみた 作:みどり色
みどり色です。
今回少し長めです。
2回に分けようと思ったんですが、皆さんの鋭いプレッシャーを感じたので、一話にまとめました。
(2回に分ければ、一話分サボれると思ったとは口が裂けても言えない)
今回もクレル将軍が大活躍します。
俺たちは、現地民の激しい抵抗にあっていた。
「ヘヴィー、右をカバーしろ!ファイヴスは左だ!」
周りは負傷兵で溢れている。
「アドレナリンを打ってやる、痛みはすぐに治まる」
そう言って、俺は負傷兵にアドレナリンを打ち込む。
しかし、傷が治せる訳ではない。
設備の整った施設で、治療をしなければ死んでしまうだろう。
「オーリー、ヘヴィー、ハードケースは2時の方向に砲火を集中しろ!カタップは俺と側面のカバーだ!」
完全に囲まれているな・・・
これも先の戦闘で、無謀な指示をしたクレルのせいだ。
しかし、個人の戦闘能力は高い為、余計にタチが悪い。
その時、オビ=ワンからクレルに通信が入った。
首都の守りが固く、オビ=ワンが攻めきれないでいるようだ。
その要因が空軍基地からの補給によるものらしく、俺たちに空軍基地の制圧を頼みたいという内容だ。
「キャプテン・レックス、空軍基地の座標を確認し、全部隊を即刻向かわせろ」
何とか敵の包囲網から抜け出し、敵の空軍基地に辿り着いた俺たちだが、正直良くない状況だ。
負傷者も多数出しているし、皆疲れ切っている。
「空軍基地はあそこか」
「重武装ですね、機甲科部隊に重砲まである」
まあ当然だろうな。
首都補給への要となる施設だ。
簡単な訳がない。
空軍基地へ続く道は、峡谷となっている。
それに、かなり狭いな・・・
この場合、迂回して別の道から行く方が良いだろう。
時間が掛かるように見えるが、このまま進むよりも戦闘が避けられる分、結果的には早く着く。
「中央の峡谷を進むとしよう、そして正面から総攻撃を仕掛ける!」
「・・・チッ」
・・・は?
コイツは何を言ってるんだ?
何なの?
正面からの総攻撃しかできないの?
そうしないと死んじゃう身体なの?
それとヒュメルさん?
仮にも将軍に対して、舌打ちはやめなさい。
それも周りが静かだから、滅茶苦茶良く聞こえましたよ?
何なら辺りに響きまくっていましたよ?
峡谷に山彦する勢いですよ?
「将軍、あの峡谷は狭すぎます。小隊がようやく進める幅しかありません。もっと安全に進めるルートがあるかどうか、偵察するべきかと」
良く言ったアディス!
さすが僕の副官!
え?
お前が言わないから、俺が言っているんだって?
はい、すみません。
「キャプテン、私にお前らゴーストに命令する権限は無い。助言には感謝するがね、だが今この大隊を率いているのは私だ。最終決定を下すのも私と言う事だ」
「クレル将軍、自分もキャプテンに賛成です。偵察を出して、別のルートを探す方が良いかと」
レックスがアディスの作戦に賛同するが、クレルは正面突破を強行する考えを曲げない。
「オビ=ワンや他の大隊は、この瞬間も戦っているんだぞ?我々が基地を叩くのを待っている。安全なルートを探す時間などない」
「・・・イエッサー」
レックス達は総攻撃の命令を受けた為、峡谷まで降りている。
まあ、俺は命令通りの総攻撃などやるつもりは無いし、彼らにやらせるつもりも毛頭ない。
「なあレイ、わかっているだろう?このまま行けば間違いなく、多数の死傷者が出るぞ?」
「わかっているよアディス、だがクレルの言う事も確かだ。ケノービ将軍や、他の大隊が苦しい戦いをしているんだからな」
「それはそうだが、彼らが犬死しても良いという理由にはならないぞ?」
「それもわかっているさ、取り合えずクレルの言う通りにしようじゃないか?最短で渓谷を抜けてやるさ」
「何か考えがあるんだな?」
「ああ、お前とオーリーに頼みたいことがあるんだ」
総攻撃に任命された人員が、峡谷に集合した。
「よし、皆聞いてくれ。全部隊を二つに分けてこの峡谷を進み、向こうの空軍基地に向かう」
レックスが部下に命令を下すが、ほとんどの兵が、この作戦が無謀だと考えていた。
『かなりの犠牲者が出ますよ?将軍は俺たちを殺す気か!?』
『くそ!いくら何でも、イカレてはいないと思っていたが確信した!イカレてやがる!』
『この前も滅茶苦茶な作戦で、首都に近づくことさえ出来なかったのに、今度はこれか!?』
『偵察もせず、空からの援護もない!敵の事もわからないのに!奴らは見たことも無い武器を使っているんだぞ!』
「スカイウォーカー将軍も、無謀な作戦を実行してきたが、全て成功した」
「ええ、でもスカイウォーカー将軍は自分が先頭に立って戦うでしょう?クレルみたいに、後ろでふんぞり返ってなどいない!この作戦のままだと、こちらは敵から丸見えです!」
ファイヴス達、ARCトルーパーもこの作戦には賛成していなかった。
珍しくレックスに対して、反対の意見を述べている。
「・・・レイ、ちょっと良いか?」
このままでは収集が付かないと考えたレックスは、俺に声を掛けてきた。
「俺の部下たちを静めてくれると助かる。ARCSトルーパーの言葉なら、奴らもきっと耳を傾けるだろう」
「どうしたレックス?いつものお前らしくないな?」
「俺もクレルの作戦には反対だ。だが、俺たちは上官の命令に従わなくてはいけない。それが個人的に、最悪な命令だと思っていたとしても・・・」
「ならお前は、上官の命令だったら部下に死ねと命じるのか?」
「・・・」
「しっかりしろレックス!お前はいつから、そんな弱腰になったんだ?俺たちはプログラムされたドロイドとは違う、クローンだが一人の人間だ。カミーノアンは俺たちから個性を徹底的に排除しようとしたが、様々な経験をして、自分の考えを持ち、一般的なクローンでさえ、それそれが個性を持ち始めている。死んで良い奴なんて、一人も居ないんだ」
「・・・」
「お前だって、本当はわかっているはずだ、レックス」
「・・・すまない、将軍からの無謀な命令と、それでも部下を守らなければいけない状況で、少し冷静さを欠いていたようだ」
つい熱くなってしまったな。
レックスも、上と下からの板挟みになるような立場で大変だろうしな。
だが、さっき言った言葉は本心だ。
俺たちの中に、使い捨てになったり、死んで良い奴なんて一人も居ないんだ。
俺たちは、それぞれが一人の人間なのだから・・・
「いや、お前の立場なら仕方ない。俺もすまなかった」
「いや良いんだ。それで何か良いプランでもあるのか?」
「ああ勿論だ。実は既にアディスと、オーリーが動き出している。すまないが、部下を少し貸してくれるか?」
「ヒュメル、首尾はどうだ?」
『・・・あと一分で終わる』
よし、ヒュメルの方は問題ないな。
後はアディス達の方だが・・・
『こちらアディス、レイ聞こえるか?』
あ、来た来た。
いつもタイミング良いですね、アディスさん!
「良好だ、ヒュメルの方はもう準備出来ている。そっちはどうだ?」
『俺たちの方も良いぞ、タイミングはそっちで頼む』
よし、これで準備完了だな。
作戦はこうだ。
ヒュメルには501大隊の兵士にも力を借りて、峡谷の広い範囲に爆薬を仕掛けてもらった。
それを爆破すれば、機甲科部隊を誘い出すことが出来るはずだ。
そして、爆破の混乱に乗じてアディスとオーリーには単身、空軍基地に潜入してもらい、敵の戦闘機を奪取、他の戦闘機を破壊した後、こちらに展開している機甲科部隊を潰してもらうという算段だ。
「ATM(対戦車ミサイル)を装備しているトルーパーは前に出ろ。爆破に驚いて奴らが出てきたところで、ぶっ放してやれ」
「「「「サー・イエッサー!」」」」
「アディス達からの情報では、大型のジャガーノートが後方に控えているようだが、すぐに敵さんの戦闘機を奪って援護に来るはずだ。各自、時間を稼いでくれ。だが自分の命が最優先だ、わかったな?」
「「「「サー・イエッサー!」」」」
「よしヒュメル、起爆しろ」
「・・・了解」
そして轟音と共に、峡谷の各地に仕掛けられた爆薬が起爆する。
突然の爆発に驚いた現地民が操るアンバラン・クローラー・タンクが、地面から這い出してきた。
このタンクはアンバラの地上戦闘用の戦車で、ムカデのような形状をしている。
事前の情報収集と、俺が歴史を知っているのが幸いした。
・・・アディスが何か潜んでいる様子があると、教えてくれたから思い出したとは口が裂けても言えない。
だって、そんなに細かく覚えていないんだもん・・・
「第一分隊、撃て!」
混乱しているタンク群に向かって、ATMを撃ち込み爆散させる。
『よぉーし!』
『やったぞ!』
『いえーい!』
「喜ぶのはまだ早いぞ、ジャガーノートが来る!各自、散開しろ!」
この状況だと、纏まっていれば良い的だからな。
散らばっていれば、敵さんも的を絞りにくいはずだ。
向かってくるのは、アンバラン・モービル・ヘヴィ・キャノンと呼ばれる、アンバラ軍で使用されている6本脚の大型ジャガーノートだ。
このジャガーノートは高性能のシールドで守られている為、個人携行用火器程度では、シールドを破れない。
しかし、その為の戦闘機だ。
ジャガーノートが俺たちに接近してくる前に、アディスとオーリーが操る戦闘機が飛来する。
『よっしゃ、ぶっ壊してやろうぜアディス!』
『ああ、だが味方に当てるなよ?』
『わかってるって!くらいやがれ!!』
結果的に、一人の犠牲者も出さず、俺たちはアンバラ空軍基地を速やかに制圧した。
「なあレイレイ、俺の腕前を見たか!?あれは爽快だったぜ!気に入っちまった!」
「本当かオーリー?戦闘機から降りてきた時のお前の顔を見たが、真っ青だったぜ?」
「それに、お前の操縦は酷い物だった。99号爺さんの方がお前より、よっぽど上手くやるだろうぜ?」
「「「「はっはっはっはっはっ」」」」
俺達の周りには、共に戦ったクローンが集まっている。
まさか無傷で、この基地を制圧できるとは思ってもいなかったようで、彼らの士気は最高に高まっていた。
「オーリーの腕前はともかく、またお前たちに救われたな。今回の戦いで、レイ達が居なかったら危なかったかもしれない」
「そんなことないさレックス、俺達がやらなかったとしても、きっとお前らがやっていた」
その時、クレルが俺たちに近づいてきた。
あいつ、どの面下げて来たんだ?
後ろで見ていただけで、何もしていないぞ?
まあ、本来の将軍というのはそうなんだろうけどな。
自衛隊でも、将官クラスが先頭に立つなどありえない。
だが、ジェダイ将軍というのは自ら前線に立ち、先導していくものばかりだ。
しかも、彼らの指揮官はアナキンだからな。
クレルとは真逆のタイプだろう。
ほら見ろよ?
今まで高かった士気が、-273.15℃まで急降下だ。
ある意味、こいつの特殊能力と言っても過言ではない。
どうしてくれるんだ、この空気・・・
「さすがは『実行不可能な任務は無い』とまで言われているARCSトルーパーだな。君たちのお陰で大隊は損害を出すことなく、速やかにこの空軍基地を抑えることが出来た。感服したよ。共和国を代表して、感謝申し上げる」
そりゃあどうも。
っていうか、お前が共和国を代表するとか言うなよ
それに口ではそんなこと言ってるが、目が笑っていませんよ?
親の仇みたいな眼光で言われても、全く嬉しくないんですけど・・・
「・・・光栄です」
「うむ。キャプテン、現状はどうなっている?報告をしろ」
「基地を制圧、首都への補給ラインを遮断しました」
「今日は運が味方したようだな?感謝することだ、幸運に」
「幸運だったとは思いません。彼らが来てくれなかったとしたら、自分らは空軍基地制圧に多大な犠牲を払っていたでしょう。これはコマンダー・レイの作戦によってもたらされた結果です」
「勝利に代償は付き物だ。お前もいずれ、その事を悟るだろう」
レックスは表情にこそ出さないが、怒りによって拳を強く握りしめている。
「・・・解散だ」
将兵に対するねぎらいの言葉も無く、そう一言だけ残して、クレルは背を向けて去って行った。
ホントむかつく!
何なのあいつ!?
後ろから間違えて撃っちゃいそうだわ!
行けオーリー!
お前の出番だ!
「・・・」
「レックス、気にするな。あいつは死んでも悟れないだろう。仲間の大切さや、結果を得るまでの過程の重要性に」
それにクレルは、俺たちと一緒になった事を後悔することになるだろう。
絶対にアイツの本性を、白日の下に晒してやる。
はい、お疲れさまでした。
今回もクレル将軍大活躍でしたね。
本当に頼りになる将軍です。
一生ついていきます。
それではまた近いうちに・・・
皆さんお疲れ様です。みどり色です。最新話を投稿する時間帯なのですが、いつが良いとかありますか?出来るだけ皆さんのご希望に添えられればと思うので、初めてでよくわかりませんがアンケート機能を使ってみます。お時間あればで良いのでご協力して頂けると助かります。
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朝方
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知らんわ。お前がしたい時で良いよ(ツンデレ)