自衛官だったけどクローンになったのでジェダイを救ってみた 作:みどり色
みどり色です。
いよいよ聖堂爆破事件に入ります。
今回は長めなので、お時間ある時にゆっくりとご覧ください。
分離主義勢力によってケイト・ニモイディアが侵略を受けたことで、俺たちはジェダイ評議会の命令で援軍に向かった。
しかしその最中、再びジェダイ評議会から連絡を受け、アナキンとアソーカは急ぎコルサントに戻るようにと命令が下った。
ジェダイ聖堂で爆発が起き、その犯人を見つけ出して欲しいという内容だった。
<惑星コルサント ジェダイ評議会>
「分離主義勢力はどうやって聖堂内に入り込んだのですか?」
そう聞くのはアナキンだ。
しかし、評議員らは顔を見合わせるばかりで中々答えようとしない。
何か裏があるようだと、アナキンは感じていた。
「・・・もっと事態は深刻なのじゃ」
「マスター・ヨーダ、それはどういう事です?」
アソーカも何か感じ取ったようで、グランド・マスターに疑問を投げかけるが、代わりにマスター・ウィンドゥが答える。
「外からではなく、聖堂内に犯人がいる可能性を視野に入れて捜査する。犯人はジェダイかもしれない・・・」
「ジェダイであれば、その者は暗黒面に落ちたと言う事じゃ」
「お前たちがメインで捜査に当たれ、ここにいた者は信用できない・・・ジェダイでもな。お前たちなら、公正な立場から捜査ができる」
爆破事件が起きた頃にコルサントから遠く離れていたアナキンとアソーカなら、公正な立場から捜査に当たれるという理由からの選出だった。
「全力を尽くします」
「くれぐれも慎重にな、スカイウォーカー。聖堂の破壊を企む輩じゃ、捕まらない為に手を尽くすはずじゃ」
「こちらも犯人を捕まえるために、あらゆる手を尽くします」
その後の調査で、ナノ・ドロイドを使った爆破だと言う事が判明、爆破の犯人がジェダイだと言う噂が流れ、ジェダイに対する市民や世論の反発が激しくなっていた。
多くの市民や整備士、クローンが犠牲になった事がジェダイに対する反発に拍車を掛けていたのだ。
さらなる調査が進められ、ジャッカー・ボウマーニという整備士が犯人候補に挙がり、彼を中心とした捜査が行われた。
ジャッカー・ボウマーニの妻、レッタ・ターモンドにも任意で事情聴取を行ったが、「夫はジェダイ聖堂で仕事を得るためにとてつもない苦労をした。彼はジェダイの為に働けることを誇りに思っていた」と話すだけで、有力な情報は得られなかった。
そんな矢先、分析ドロイドのルソーISCからジャッカー・ボウマーニが見つかったという報告を受けたアナキンとアソーカは、分析ドロイドが指定した場所に向かった。
「彼はどこだ?ここは死体安置所じゃないか!」
「はい、彼の一部ならここに」
「冗談を言っている場合ではないんだぞ?」
「冗談ではありませんマスター・ジェダイ、これが残されたジャッカーの一部です」
そう言う分析ドロイドが示す先には、ジャッカーの物と思われる『手』が置かれていた。
「・・・奴の『手』か?」
「残りの肉体は爆発が原因で吹き飛びました。」
「それって爆弾の直ぐ近くにいたから?」
「いえ、近くではなく彼自身が爆弾だったからです」
アソーカの疑問に感情無く事実を述べる分析ドロイドだったが、その事実は簡単に話せるような生易しいものではなかった。
「我々が探し求めていた爆発の正体、ナノ・ドロイドが彼の血液中から発見されました」
「謎は深まるばかりだな。問題はこのナノ・ドロイドをジャッカー自らが体内に入れたのか、それとも別の誰かに仕込まれたのか・・・この爆破事件、簡単にはいきそうもないな」
アナキンとアソーカはジャッカーの自宅を捜索し、そこで彼の食事に大量のナノ・ドロイドが含まれている事を突き止めた。
その事実から、何者かがジャッカーに食事を通してナノ・ドロイドを摂取させたのだと推測した。
その時、帰宅したジャッカーの妻、レッタ・ターモンドが現れたが逃走、最終的に彼女を追い詰める事に成功し、爆破事件に関わっている事を自供した為、ジェダイ聖堂に連行したのだった。
<惑星コルサント上空 ニュー級アタックシャトル船内>
俺達はケイト・ニモイディアの一件が一段落した為、アナキンの捜査に協力するためにコルサントへ戻ってきていた。
「思ったより時間が掛かってしまったな。スカイウォーカー将軍は聖堂爆破事件を解決しただろうか?」
「いやアディス、この件はもっと根が深い。そう簡単には解決しない」
「レイレイ、今回の犯人って誰なんだ?まさか本当にジェダイが犯人とは言わないよな?」
「そのまさかだ。犯人はアソーカの友人でもあるパダワン・バリス・オフィーだ。彼女はこの戦争にジェダイが深く関わり、戦士としての役割を担っている事にずっと疑問を感じていたようだ。そしてジェダイ・オーダーが有るべき姿を見失っていると考えた彼女は、結果的にダークサイドに堕ちたんだ」
ある意味では、彼女もこの戦争の被害者だと言っても良い。
だがそれが、罪も無い人々の命を奪っても良いと言う理由にはならない。
しかもオフィーは、友人であるアソーカに協力するフリをして、彼女を真犯人に仕立て上げた。
そしてこの事件がきっかけで、アソーカはジェダイ・オーダーを信頼することが出来なくなり、結果的にオーダーから去って行ったんだ。
アナキンの為にも、アソーカ自身の為にも、この事件を速やかに解決しなくてはならない。
「ほへー、あのお嬢ちゃんがなー。確かに平和を愛する女の子って感じがしてたけど、結果的に大勢の命を奪っているんだから世話ないわな」
「ああ、その通りだ。仮にジェダイが本来の道を逸れてしまったからと言って、今回の事件が正当化される訳ではない」
二人の言う通りだな。
とにかく、アソーカを真犯人候補にするわけにはいかない。
「・・・降りるぞ」
あ、了解ですヒュメルさん。
事件の容疑者であるレッタ・ターモンドが、ジェダイ評議会から共和国軍の管轄に移ったことで、その身柄はコルサントの共和国軍基地に移送された。
共和国軍管轄となった理由としては、クローンが犠牲になった事や、犯人候補がジェダイでなく民間人であるという理由からだった。
平和の守護者であるジェダイには、民間人を裁く権限は無いのだ。
時を同じくして、アソーカもこの軍基地を訪れていた。
容疑者のレッタ・ターモンドが、アソーカと話したがっていると言うのだ。
<惑星コルサント 共和国軍基地>
「あ、レイー!みんなー!ケイト・ニモイディアは片付いたんだ?」
あれはアソーカだな。
どうやらレッタ・ターモンドから話を聞くために、この基地を訪れたようだ。
本当はアナキンと先に話をしたかったのだが、時間的に間に合わず、この軍基地に直行したのだ。
「ああ、一段落したからな。俺たちの力は必要ない。君は爆破事件関連でここに?」
知っていますけどね。
一応聞いただけです。
「うんそうなの。レイ達はどうしてここに?」
「俺たちも爆破事件絡みだ。良ければ同行しても?」
「もちろん良いわよ!ゴーストが一緒なら心強いわ♪」
<共和国軍基地 刑務所>
『何か御用ですか?』
刑務所の区画に入ると、管理者のコマンダー・フォックスが問いかけてくる。
「コマンダー・タノよ、レッタ・ターモンドの面会に来たの」
「それとARCSトルーパーのコマンダー・レイだ」
「これはコマンダー、お久しぶりです。先日の爆破事件では多くの仲間が亡くなりました・・・よしスキャンしろ」
そう言ってフォックスは俺たちに対してスキャンを開始する。
「お手間を取らせて申し訳ありませんが、武器と通信機器はこちらで預からせて頂きます」
俺は指示通りにDC-17ハンド・ブラスター二丁、DC-15Sブラスターとコムリンクを、アソーカは二振りのライトセーバーとコムリンクを預けた。
個人的な話だが、俺は大型の武器よりも取り回しや信頼性に優れた武器が好みです。
そう言えば、初めの頃はこの世界の個人携行用火器の装弾数に驚いたものだ。
DC-17ハンド・ブラスターで50発、DC-15Sブラスターに関しては500発の装弾数を誇るからな。
自衛隊の主力小銃、89式小銃の装弾数は30発、弾倉(マガジン)によっては20発だから、6~7つの弾倉を持ち歩いたって、合計で200発程度だ。
しかも一つの弾倉で重さが約500gになるから、まあまあの重量になる。
今は本当に恵まれているよ・・・
殆ど、弾倉交換(マグチェンジ)しなくても良いんだもん。
タクティカルリロードとか、エマージェンシーリロードとか頑張って訓練してたのになぁ。
あ、ゴメンなさい。
どうでもよかったですね。
興味ある方は調べてみてね?
・・・俺は誰に話しているんだ。
そう言えば最近グレガーが使っている所を見て、クローン・コマンドーのDC-17mブラスター・ライフルが気になっている。
大きくないし、連射性能も高くて中々良さそうなんだよなぁ。
今度借りてみよっと!
「ご協力感謝します、それではこちらにどうぞ」
そうして俺とアソーカは、フォックスとその部下数人に連れられてレッタ・ターモンドの下まで案内された。
「私に何の用なの?」
「万が一助けが必要になったら、アンタを呼べと言われてたの」
そう言ってレッタ・ターモンドはアソーカの背後に目を移す。
どうらや二人で話をしたいようだな。
「コマンダー、三人にしてくれる?」
「・・・そっちのクローンも出て行ってくれる?」
なんだその言い方、傷つくな。
「悪いが、アソーカを一人にはさせない。俺がここに残るのが嫌だと言うなら、俺たちはこのまま帰らせてもらう。勿論貴様は死ぬまで檻の中だ」
「ちょっとレイ、私は大丈夫よ?民間人一人にどうこうされると思うの?」
そう言って胸を張るアソーカ。
しかし、そういう問題では無いのだ。
歴史では、二人になったところでバリス・オフィーがレッタ・ターモンドの首をフォースで絞めて殺害してしまう。
その実行犯として、アソーカは拘束されてしまうからな。
「ダメだ」
普段、割と穏やかな俺が強めに言ったことでアソーカが折れてくれる。
彼女なりに、何かを感じ取ったのかもしれない。
「・・・わかったわ。という訳で私と話したかったら彼もここに残るわ」
「・・・」
不満げながらも彼女は頷いて了承する。
「時間がないのよレッタ、胸に何かを秘めているなら洗いざらい全部話して頂戴」
「・・・ナノ・ドロイドを夫に食べさせたのは、私のアイディアじゃない」
「どうして今更そんな事を言うの?最初から全部話せばいいじゃない!」
「命が危なくなったからよ!アンタに真実を話しておかないと、黒幕に殺される・・・」
「黒幕って?」
「ジェダイさ・・・ジェダイがナノ・ドロイド爆弾の作り方を教えてくれた」
どうしてジェダイがそんな事をするのかとアソーカが尋ねると、ジェダイ・オーダーが以前と変わってしまったと考える市民が多いのだとレッタは答える。
平和の守護者であるジェダイは戦争好きになり、殺戮兵器に成り下がったと・・・。
そして現状のオーダーに不満を持ったジェダイが、警告を発するためにこの爆破事件を仕組んだのだという。
馬鹿馬鹿しい。
当の本人が人殺しや破壊を辞さないのであれば、そいつが言う殺戮兵器とやらと同じじゃないか。
ただ自分の行動を正当化しているだけだ。
「・・・それは誰なの?そのジェダイって?」
「私を守ってくれるなら話す・・・私はハメられたんだ!」
「レッタ、事件の背後にいるのは誰なの?」
「それは、バ・・・」
彼女がそれを言い終わることは無かった。
彼女はフォース・チョークによって気道が締め上げられ、話すことはおろか呼吸することさえ儘(まま)ならない。
始まったな。
俺はあらかじめ、通気口や床下、天井裏にそれぞれアディス、ヒュメル、オーリーを潜ませていたのだ。
犯人(バリス・オフィー)が動き出すのを待って・・・
『レイレイ、当たりだ!』
そう言うのは天井裏に潜んでいたオーリーだな。
そして異常を確認したフォックスが、部下を引き連れてこちらに向かってくる。
『っ!こうも狭いと・・・うわぁっ!』
ライトセーバーの起動音と共に、オーリの悲鳴が響き渡る。
「オーリー!?おいフォックス、天井裏だ!トルーパーを回せ!!」
「イエッサー!野郎共、続け!!」
犯人は逃走したようだが、レッタ・ターモンドはその場に倒れている。
くそ!死んだか?
俺は急ぎ、天井裏に向かう。
そして見つけたのは、左腕を肩から切断されて気絶しているオーリーの変わり果てた姿だった・・・。
はい、お疲れ様です。
バリスは中々の戦略家ですよね。
共和国やオーダーが腐ってなければ、良いマスターになったはずですが・・・
でもみんなのアイドル、アソーカ嬢をハメたのは許せないですよね!?