自衛官だったけどクローンになったのでジェダイを救ってみた   作:みどり色

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皆さん、お疲れ様です。
みどり色です。

遅れてしまって申し訳ない。

2020年12月4日1745時に投稿してから、表現を少し修正しました。
物語に影響はないので、気になる方だけご覧下さい。


第48話 取り敢えずカミーノへ(未知の症状&陰謀)

<ヴェネター級スター・デストロイヤー 船内>

 

リング型宇宙ステーションを奪還し、トレンチ提督逮捕に成功した俺たちはクルーザーに戻ってきていた。

 

「どういう事なんです?何故クローンが私を殺そうと?」

 

「・・・詳しい検査が必要だな。彼をカミーノへ送る必要がある」

 

「はい将軍、加えてこの情報を分離主義者が手に入れでもしたら、共和国は計り知れない損害を被ります。知らせるのは最低限に留めた方が良いかと・・・」

 

下手に情報が拡散して、万が一パルパティーンやドゥークーの耳に入りでもしたら今までのこと全てが水の泡になってしまう可能性だってある。

慎重に事を運ばなくてはならない。

 

「レイの言う通りだ。ステーションは無事に制圧できたことだし、僕もカミーノへ同行する。ティプリー、ティプラー、君達はジェダイ評議会にステーション制圧の報告を頼む。だがくれぐれもタップの件は内密に頼む」

 

「はい、マスター・スカイウォーカー」

 

 

 

<ニュー級アタックシャトル船内>

 

俺たちは最低限の人員でカミーノへ向かっている。

途中で分離主義者からの妨害を受ける可能性は限りなく0に近いだろうが、備えておくに越したことは無いだろう。

 

今回のメンバーはアナキンとレックス、ファイヴスが付き添いをしてくれている。

アナキンとレックスが抜けてしまう事から、大隊の指揮の為にアソーカはお留守番だ。

 

「タップがティプラー将軍を襲ったのは行動抑制チップが原因なのか?」

 

「その通りだ。今回は行動抑制チップが誤作動を起こしたことによって、命令が出ていないのにジェダイ抹殺のプロトコルが発動してしまったケースだ」

 

俺がレックスからの質問に答えると、クローンであるレックスとファイヴスはショックを隠せないようだった。

 

「レイ、今回のようなケースは、これからも起きるのか?」

 

「いや、俺が知る限りタップの件だけだったはずだ・・・と言っても、プロトコル実行まであまり時間が残されていない」

 

全員分の行動抑制チップを取り除くにしても、パルパティーンをどうにかするにしても、早く手を打たなければ手遅れになってしまうだろう。

 

「コマンダー、何か考えがあるのですか?」

 

「一応考えているぞファイヴス。今回はジェダイ・マスターであるアナキンに、一肌脱いでもらいたいと思っている」

 

「僕に?」

 

アナキンには、カミーノアンを味方に付けるのに協力してもらおうと考えている。

パルパティーンを倒せたとしても、その後もクローンは残るからな。

彼らが居ないと何かと支障をきたす事も多いだろう。

だったら最初から、仲間に引き込んでしまえば良いという考えだ。

 

まあ、言うほど簡単ではないだろうけど・・・

 

 

 

<惑星カミーノ ティポカシティー>

 

「マスター・ティ、お久しぶりです」

 

「マスター・スカイウォーカー、カミーノへ遠路はるばるようこそ。それで今回はどんな用件でいらしたのかしら?」

 

「はい、それが非常にデリケートな問題でして・・・」

 

俺たちの後ろから担架に乗せられた一体のクローンが現れるのを確認し、シャク・ティは眉を顰(ひそ)める。

 

「何か事情があるようね。皆さん、こちらへどうぞ。まずは話を聞かせて頂戴」

 

 

 

<ティポカシティー 作戦会議室>

 

俺たちは防音対策を施された会議室に通された。

念のために、ヒュメルとファイヴスには部屋の前で見張りを頼んでいる。

 

「知らせも無く、突然やってきたと言う事は何か事情があるんでしょう?」

 

「はい、マスター・ティ。実は・・・」

 

アナキンが今回のジェダイ・マスター殺害未遂について、加えてクローンの頭の中には行動抑制チップが埋め込まれていて、その抑制チップが誤作動を起こした故に引き起こされたものだと言う事を話した。

 

「失礼いたします」

 

話しの途中だったが、このカミーノに残っていたアディスが入室してくる。

彼にもこのカミーノに残って色々とやってもらっていた事があるのだ。

 

「アディス、将軍に例の物を」

 

「将軍、これが我々の頭の中に埋め込まれている行動抑制チップと、そのデータです」

 

そう言いながら、以前レックス達から取り除いたサンプルと、保育カプセルで入手したデータを見せる。

 

「ご覧の通り、第三段階以上の成長過程に入ったクローン全員の頭の中に、このチップが埋め込まれています」

 

「我々のDNAとは一致しない、全く別の有機物です」

 

俺たちの話を聞いて、彼女は驚きを隠せないようだった。

しかし、さすがはジェダイ・マスターだ。

慌てずに、物事の本質を見ようとしている。

 

「お話は分かりました。しかし、カミーノ人は何の目的でこの抑制チップをクローンに埋め込んでいるのかしら?」

 

「マスター・サイフォディアスが、クローン・トルーパーを発注したのは御存じですよね?」

 

「もちろんです、マスター・スカイウォーカー」

 

「彼は万が一、クローン・トルーパーが共和国を裏切った時の安全策として、この行動抑制チップを埋め込むようにカミーノアンへ依頼しました。しかし彼が亡くなってからは、敵に真逆の目的で利用される事になったのです」

 

その時、眠っていたタップが目を覚ます。

 

「・・・ここはどこだ?」

 

「意識が戻ったかしら?」

 

そう声を掛けるシャク・ティを確認すると、タップは自らの任務を遂行しようとする。

 

「命令通り、ジェダイを殺す・・・ジェダイを殺す!!」

 

興奮しているタップに、アディスはあらかじめ用意していた鎮静剤を投与する。

これは直ぐにでも、行動抑制チップを取り除いた方が良いな。

俺は外にいるヒュメルを呼び出す。

 

「ヒュメル、ファイヴスと一緒にタップの護衛を頼む。併せて、彼の頭の中にある行動抑制チップを取り除いておいてくれ。誰にも見つかるなよ、特にドクター・ナラ・セにはな」

 

彼は静かに頷くと、ファイヴスとタップを連れて一角の治療室に向かっていった。

 

「・・・状況はわかりました。それではカミーノアンもこの計画に関わっていると言う事かしら?」

 

「それを今からハッキリさせましょう」

 

本当は、彼らがこの計画の一部に関わっている事はわかっている。

ティラナスと呼ばれる人物から提供される、この行動抑制チップを実際に埋め込んでいるのは彼らだ。

 

だが、カミーノアンはティラナスと呼ばれる人物がシスの暗黒卿だと言う事を知らない。

彼らにとってティラナスはサイフォディアスのパートナーであると共に、クローンの発注をしてきた人物で資金提供者という認識だ。

 

依頼通りに行動抑制チップをクローンに埋め込んでいるのも、ジェダイが共和国を裏切った時の安全装置だと思い込んでいる。

これも共和国の為になると信じて・・・

 

彼らを味方に付けるためにも、黒幕をハッキリさせなければいけない。

今回の事が上手くいけば、パルパティーンの企みを防ぐと言う目的が大きく前進する。

 

 

 

<ティポカシティー 首相執務室>

 

俺とアナキンはドクター・ナラ・セを通して、この国の首相であるラマ・スーに謁見する機会を得た。

謁見までタップの事を知られなくてよかった。

ドゥークーに連絡を取られたら、全てが水の泡だからな。

 

 

「これは、これはマスター・ジェダイ、私に何かお話があるとか?」

 

「お時間を取らせて申し訳ない、ジェダイ評議会のマスター・スカイウォーカーです。実は部下のクローンの一人に問題が発生しまして・・・」

 

「それはいけませんな、すぐに改善策を見つけなくては・・・それで一体どんな不具合が?」

 

不具合・・・か。

コイツ等にとって俺たちは所有物であり、製品なんだな。

何か問題があれば修正、改善する。

クライアントである共和国の為に。

 

「上官であるジェダイ・マスターを撃ち殺そうとしました。それも激しい戦闘の最中に」

 

ラマ・スーとナラ・セは顔を見合わせる。

 

「・・・その問題のクローンは今どこに?カミーノの主任医療科学者で、クローンの主要エンジニアでもある彼女に検査を受けさせましょう」

 

「いえ、その必要はありません。原因はわかっております」

 

「・・・と言うと?」

 

「アンタ達が、クローンの頭の中に埋め込んでいる行動抑制チップが誤作動を起こしたんだ。突発的な症例だが、ジェダイ抹殺のプロトコルが実行されたんだ」

 

俺がアナキンの代わりにそう答える。

彼は、アナキンに向ける物とは違う目で俺を見てくる。

 

「君はARCSトルーパーか?非常に良く出来たクローンだが、クローンと呼ぶにはあまりにもオリジナルとかけ離れている。ある意味では、君も失敗作かもしれないな。ユニークな個体であるが故、我らが求めている製品には程遠い・・・だから調整の入っていないARCS、ARCトルーパーの製造を中断し、クローン・コマンドーを作ったのだ。彼らこそ、我らが求めた完成系のクローンなのだよ」

 

話しがずれてきているな・・・

俺の話はどうでも良いんだけど・・・

 

「彼は私の友人です。いや彼だけではなく、共に戦っているクローン全員が戦友なのです。彼らを侮辱する事は、共和国を侮辱するのと同じ事・・・」

 

おいおい、アナキン怒ってないか?

拳がプルプルしていますよ・・・?

俺たちの為に怒ってくれるのは嬉しいけど、ここは我慢よアニー!

 

「ラマ・スー首相、アンタらがクローンの事をどう考えているかなんて、この際どうでも良い。問題はクローンに行動抑制チップを埋め込んでいる事だ。それも本来の目的も知らずに・・・」

 

「あの行動抑制チップはクローンの独立性や、攻撃性を抑える為に埋め込まれたものよ。オリジナルがあのジャンゴ・フェットだから・・・この抑制チップもジェダイ・マスターのサイフォディアスの命令なのよ」

 

ラマ・スーの代わりに、ドクター・ナラ・セがそう答える。

彼女は一般的なカミーノアンとは違い、俺たちに愛情を持って接してくれる。

まあ、『カミーノアンの中では』だけどな。

 

「そんな事は知っている、だが本来の目的とは違うだろ?当初はクローンが共和国を裏切った時の安全策として取り入れられたものだが、今ではジェダイ抹殺の為に埋め込まれている」

 

「・・・」

 

「お前たちはサイフォディアスのパートナーである、ティラナスと言う男の命令でこの行動抑制チップを埋め込んでいるんだろうが、その正体を知っているのか?奴はただのクライアントなんかじゃない、その正体は独立星系連合のリーダー、ドゥークー伯爵だ」

 

コイツ等は騙され、利用されている。

どうにかして、味方に付けなければ・・・

 

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