自衛官だったけどクローンになったのでジェダイを救ってみた   作:みどり色

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第59話 取り敢えず逃げるの優先(エコーを呼ぶ声)

俺達はエコーの物と思われるライブ信号の発信源が、惑星スカコ・マイナーから出ている物だと突き止めた。

今回エコーの救出任務に同行しているのは、アナキン、レックス、不良分隊の4人に加えて、ARCSのアディスとオーリーだ。

 

ちなみに、今回もアソーカはお留守番だった。

既に彼女はアナキンの弟子では無いし、常に行動が一緒という訳でないんだよな。

 

だが戦力は十分、後はエコーを救出るだけの簡単な任務だった。

 

 

 

<惑星スカコ・マイナー テクノ・ユニオン秘密基地>

 

簡単な任務のはずだったのだが、俺達は問題に直面している。

エコーを助け出したところまでは良かったのだが、基地から脱出しようとした時に見慣れない兵装をした特殊部隊に囲まれてしまったのだ。

 

「・・・どうしてクローンがこんな所に?」

 

「応援って訳では無さそうだ」

 

レックスの疑問に、警戒しろと言う意味も込めてそう答える。

見慣れない兵装と言ったが、確かにあれはクローン・トルーパーだ。

 

しかも、ジェダイを効率よく殺害する為だけに特別に訓練されたクローン・アサシンと呼ばれる者達だ。

昔やったスターウォーズのゲーム(PS2:シスの復讐)に出てきた記憶がある。

 

このクローン・アサシンはパルパティーンの命令で秘密裏に創設、訓練された特殊部隊で、テラス・カシと呼ばれる武術を体得しており、ジェダイによるマインド・トリック等にも耐性を持っている。

 

彼らはバイブロ・ソードを主装備として扱い、テラス・カシから繰り出される予測困難な動きで相手を翻弄し、効率的に相手の命を奪っていく。

ジェダイを想定した訓練を受けている為、彼らの近接戦闘技術の前では並みの人間では太刀打ち出来ない。

 

「警戒しろ、全員武器を構えるんだ」

 

アナキンも危険だと判断したのか、全員に注意を呼び掛ける。

奴らがここにいると言う事は、パルパティーンは俺たちを消したいらしい。

いや、正確には俺か?

アナキンを手に入れるために、俺の存在が邪魔だと判断されたのかもな・・・。

 

「おいテク、奴らは何者だ?」

 

テクとはテックの事だな。

不良分隊のハンター軍曹が、部隊の頭脳であるテックに敵の詳細を求める。

 

「情報なしです。恐らく秘密裏に創設された部隊だと思われます」

 

「それが何でまた俺たちの前に・・・」

 

どうやら、本当に俺たちを生きて帰すつもりはないらしい。

彼らはブレードを起動して、じりじりと距離を詰めてくる。

 

こちらには弱り切ったエコーもいる。

ここは隙を見つけて撤退すしかないだろうな。

 

「不良分隊、お前たちはエコーを連れて先にシャトルに向かえ。ここは俺たちが時間を稼ぐ」

 

「・・・了解です、コマンダー」

 

レッカー辺りがゴネると思ったが、さすがにそんな事を言っている場合ではないと考えたのか、大人しくハンターの命令に従って撤退して行く。

 

残っているのは俺も合わせるとアナキン、レックス、アディス、オーリーの5人だな。

オーリーはともかく、アディスとレックスに関しては長時間奴らと近接戦をするのは難しいだろう。

今は時間を稼いで逃げる事が先決だ。

 

現在確認できるクローン・アサシンは12人

撤退する不良分隊を、4人のアサシンが追って行く。

残りは8人か・・・大部分はこちらに残るようだ。

 

これで、奴らの目的がエコーを取り戻す事ではないとわかったな。

やはり狙いは俺か・・・?

 

次の瞬間、クローン・アサシンの一人がバイブロ・ソードを使って切りかかってきた。

俺は両腕に装備されたベスカー製の高周波ダガーで、アサシンからの斬撃を受け止める。

互いの高周波が干渉し合い、激しい火花を辺りに散らす。

 

くねくね変な動きしやがって・・・

こういうトリッキー相手は苦手なんだよな。

 

アナキンは同時に4人の相手をしており、アサシンはヒット&アウェイを原則としている。

攻め切らず、じわじわと追い込む戦い方にアナキンは非常に戦い難いようだ。

 

レックス、アディス、オーリーの3人はというと、ブラスターでアサシンを牽制しながら間合いに入られないように戦っている。

 

「こ、コイツ等かなり手ごわくないか!? 助けてアディスちゃん!?」

 

「馬鹿言え!? ARCSの中で俺が一番、格闘が苦手だと知っているだろ!?」

 

狭い通路で戦っている為、奴らの用いている近接用武器の方が有利な間合いだ。

その時、アサシンの攻撃によってアディスがバランスを崩してしまう。

 

マズい!

俺は瞬間的にジェットパックを起動して、アディスの所まで移動する。

避けている余裕はないので、俺は自らの左腕でバイブロ・ソードを受け止める。

 

「!?」

 

俺の腕を切断できない事に驚き、一瞬の隙を見せたクローン・アサシンに向けてアディスがブラスターを発砲する。

 

「助かったぞ、レイ」

 

「お前は、もう少し格闘訓練を真面目にやれ」

 

「はいはい、わかりましたよパパ」

 

誰がパパだ!?

歳一緒やろ!?

・・・正確には俺の方(トータル)が年上か。

 

そのままの流れで、アナキンに襲い掛かっている一人に向かってヴァンブレイス(腕甲)に内蔵されたウィップ・コードを撃ち出す。

フックは敵の脚に巻き付き、バランスを崩したところにアナキンがライトセーバーで切りつけ、さらにもう一人もバイブロ・ソードごと両断した。

 

ここまでやって、ようやく3人か・・・

中々・・・というか、かなり手ごわいな。

ちょっと強すぎませんかね?

 

「はあ、はあ、はあ・・・レイ、アイツらは何者なんだ?」

 

息を切らしながら、レックスが疑問を投げかけてくる。

 

「俺も多くは知らないんだが・・・」

 

俺は先ほど、頭の中で考えていた事を簡潔に伝える。

ちなみにアナキンもこちらに合流し、双方は隙を伺いながら睨み合いをしている。

 

「・・・そんな奴らがいたとは初耳だ」

 

正直、俺も実際に見るまでは忘れていたからな。

・・・さて、これで残りは5人か。

時間は十分に稼いだが、不良分隊が心配だな。

 

その時、俺のコムリンクに通信が入る。

 

『コマンダー、こちらはシャトルに辿り着きましたが追手がすぐそこまで迫っています。今どこです?』

 

「軍曹、悪いが俺たちは間に合いそうもない。先に脱出してくれ」

 

『アンタ達を置いてはいけない。すぐ助けに行きます』

 

そういうと、ハンターは一方的に通信を遮断する。

ふっ、勝手な奴だな。

 

「アナキン、軍曹がシャトルで拾ってくれるそうだ。最終便だが乗って行くか?」

 

「僕は砂嵐が多いこの星が、どうも好きになれない。折角だし乗せてもらう事にしよう」

 

そう軽口を叩いていると、奥からクローン・アサシンの増援がやって来る。

・・・ちょっと多くないですかね?

 

俺はスポウダー・ミサイルを起動し、前衛の5人にロックする。

さっき使えよ、というツッコミは無しでお願いします。

アサシンの相手をしていて、それどころじゃ無かったんです。

 

無動作で撃ち出されたスポウダー・ミサイルにはさすがの彼らも反応できず、ロックした5人は一瞬で事切れる。

 

「・・・それ便利だな」

 

「俺もそう思う」

 

アディスの反応が普通過ぎて、『つまらないなー』と思ったのは秘密ですよ?

だが奴らに対する牽制にも一役買ってくれたようで、双方睨み合いの状態が続く。

その時、向こうから指揮官だと思われる人間が静かに歩いてくる。

 

クローン・アサシンが白いアーマーを着用しているのに対して、その人物は漆黒のアーマーを身に纏っていた。

その佇まいからも、ただ者ではないと言うのが伝わってくる。

 

「・・・お前もクローンか?」

 

その問いに答える事なく、指揮官は両腕に備え付けられたバイブロ・ソードを起動する。

どうやら引いてくれる気はないらしい。

俺はスポウダー・ミサイルを起動し、奴に狙いを付けようとした瞬間、指揮官級が目の前から姿を“消した”

 

そして俺が認識すると同時に、バイブロ・ソードで切りつけてきた。

しかし、ベスカー製のアーマーを身に着けている俺にダメージを与える事は出来ない。

だが指揮官級は驚きもせず、ダメージが入らない事実を確認するかのように、何度も何度も俺を切りつける。

 

それに素早く反応したアナキンがライトセーバーを繰り出すが、指揮官級はその攻撃をバイブロ・ソードで受け止めた。

見るとそのバイブロ・ソードには、稲妻のような電流が流れており、エレクトロスタッフと同系統の技術が使われている事がわかる。

 

だが気になるのはそこじゃない。

奴は間違いなく“加速”した。

そうとしか思えないスピードだった。

 

「・・・ヒュメル・・・なのか?」

 




はい、お疲れさまでした。
ずっと出そうと考えていた、クローン・アサシンを登場させられて良かったです。
漆黒のアーマーを身に着けた指揮官級は、一体誰なのでしょうか?
ヒュメル君のアーマーを盗んで使っているとしたら・・・許すまじ。

ここから大きく物語が動き出します。

それではまた近いうちに・・・
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