自衛官だったけどクローンになったのでジェダイを救ってみた 作:みどり色
みどり色です。
前回まさかのコーディー登場。
こんな予定じゃなかった・・・
クローン・コマンドーのシエラ分隊とケベック大尉もオリキャラです。
誰が誰だっけ状態の方がいるかもしれないので、以前のように登場人物の整理を出来ればと考えております。
・・・気が向いたらで良いですかね?
「・・・今なら間に合う。投降しろ、コーディー」
俺はブラスターとグレネードの攻撃により頭がクラクラする中、コーディーに近づきながら声を掛ける。
・・・もう二度とグレネードに覆いかぶさらないと心に決めた。
もう絶対にやらない。
振りじゃないからね?
「レイ・・・だからお前は甘いと言うんだ」
そうコーディーが呟くと、何処からともなくジェットパックを装備したスーパー・バトルドロイドの部隊が現れる。
「ロケット・ドロイドだ!」
ジェットパックを装備したこのドロイドはB2-PRロケット・ドロイドと呼ばれ、三次元的な機動能力を獲得したスーパー・バトルドロイドの派生型だ。
ロケット・ドロイドは腕部に装備された二連装のブラスターから、無数の光弾を発射する。
突然の攻撃に何人かは被弾してしまうが、新型のアーマーのお陰で戦闘は問題なく継続できる。
敵からの攻撃を受けながらも俺たちは応戦し、通常のスーパー・バトルドロイドよりも装甲が薄いロケット・ドロイドをスクラップにして行く。
空飛ぶからね。
軽量化されていますよ。
その時、突然頭の中に薄気味悪い声が響いてくる。
『所詮はドロイドと同じ消耗品だな。敵の数を減らすことも出来ないのか? そんな事では大量生産できるドロイドの方がまだマシだな』
「この声・・・思い出したくもないですね」
「ああファイヴス、どうやら大先生のお出ましだ」
上空に再びガンシップが現れ、そこから一つの影が跳躍する。
着地したそいつは黒い装甲服を身に纏い、腰に携えた大型のライトセーバーを起動する。
「邪魔だ!!」
奴の足元に倒れているクローン目掛けて赤い光剣を振り下ろし、首と胴体を真っ二つに両断してしまった。
・・・相変わらずのクソ野郎だ。
「ふんっ! お前とは何かと縁があるなコマンダー・レイ? 行方不明のパダワンは見つかったか? そこのARCトルーパーにも見覚えがある。私に何かと逆らうクズの複製だ。部下想いのキャプテンがいないのは残念だ。奴がいれば真っ先に切り刻んでやるものを・・・」
そこにいたのは金色に輝く瞳でこちらを睨む、元ジェダイ・マスターのクレルだった。
先の襲撃で刑務所から脱獄した折、分離主義派に付いたようだな。
まあ、予想通り過ぎて面白くもなんともない。
「・・・お前に言う事は何も無い。今まで犠牲になったクローンの為にも、お前をここで始末する」
「ほう、複製如きが大きく出たな。この私を始末するだと? 出来るものならやってみるがいい! 私は暗黒面の力を我が物とすることで、もはや無敵の存在となったのだ! クローンが何人いようと物の数ではない」
そういうと、クレルは二つのダブル=ブレード・ライトセーバーを起動して戦闘態勢を取る。
悔しいがクレルの持つ実力は本物だ。
正面からの正攻法では、どう転んでも勝てないだろう。
だが、このまま奴を施設に入れる訳にはいかない。
そんな事になれば、こちら側の被害は恐ろしい事になるだろう。
ジェダイの応援も無い。
厳しい戦いになるな。
俺はクレルに狙いを定め、アーマーに装備されたスポウダーミサイルを起動する。
無数の小型ミサイルがクレルに向かって飛来し、着弾前に爆発する。
「散開しろ!」
俺の掛け声で全員がジェットパックを起動して、激しい雨が降り注ぐ中空高く舞い上がる。
爆発の影響で周りが見えないクレルに、全員でブラスターを発砲する。
だがフォース感応者のクレルにとって、目が見えない程度の障害は障害に足り得ないようだ。
四つの腕を器用に使って、四振りの赤い光剣を振り回している。
一見乱雑に扱っているようだが無駄な動きは無く、奴の実力の高さが伺える。
俺はさらにスポウダーミサイルを起動し、クレルに向かって発射する。
クレルはライトセーバーで、全てのミサイルを叩き落とすべく振り回す。
しかし、ミサイルが起爆すると内包されていた燃焼性の高い物質に引火し、クレルの周りを激しい炎が包み込む。
「くそっ、焼夷弾か!! この複製如きがぁぁぁ!!」
「お前はそれしか言えないのか?」
俺はヴァンブレイス(腕甲)に内蔵されているウィップ・コードを放ち、クレルを拘束する。
そこに向かって、全員で一斉射撃を食らわせようとすると突然クレルが大きく跳躍する。
俺とクレルはウィップ・コードで繋がっている為、宙づりになる形で引き寄せられる。
俺は即座にジェットパックのスラスターの出力を上げるが、クレルの馬鹿力で引き寄せられる。
体勢を立て直すためにウィップ・コードを切り離そうとするが、着地したクレルが勢いよくウィップ・コードを引き寄せる。
「捕まえたぞコマンダー、先ほどは良くもやってくれたな?」
「くっ・・・少しは男前になったじゃないか?」
「ふんっ、この状況でそんな口が叩けるのだから大したものだ」
俺はクレルの巨大な腕で首元を押さえられており、呼吸が苦しくなってくる。
この馬鹿力が・・・
「レイ!」 「参謀総長!」
ファイヴスとケベックの声だ。
俺が捕まった事で、下手に攻撃できなくなってしまったのだろう。
「参謀総長? それは貴様の事かコマンダー? いつから複製如きがグランドアーミーのトップになったんだ? これは面白い、共和国軍は余程人手不足と見える」
「うぅっ・・・言葉に、注意しろ・・・将軍、貴様の前にいるのは・・・上官だぞ」
気道を絞められて呼吸が満足に出来ない中、俺はせめてもの抵抗とばかりに軽口を叩く。
「ふんっ、形だけの地位に何の意味がある? それに私はもはや共和国の人間ではない。シス卿に成り代わり、この銀河を支配するのだ! あのシディアス卿ですらいずれ越える存在・・・スカイウォーカーなどではない、この私が選ばれし者だ!!」
そうクレルは高らかに宣言した。
コイツが選ばれし者?
冗談はやめてくれ。
どう考えてもそんなキャラじゃないだろ?
「残念だが、貴様はそれを見届ける前に死ぬのだ」
そう言って、空いている方の手で操るライトセーバーを俺に向けると真っすぐ胴体に突き刺した。
「・・・?」
しかし、ベスカー製のアーマーが着用者への侵入を許さない。
奴は知らなかったようだな。
俺がベスカー製のアーマーを装備していると言う事を。
「ほう、これはマンダロリアンと同じ類の物か? なら良い事を考えた。貴様が許しを請うまで、永遠に切り刻んでやる!」
そういうと奴は俺を地面に放り投げ、将来尋問官が用いるであろうダブル=ブレード回転式ライトセーバーのプロトタイプを起動する。
セーバー自体が回転するのに加えて、奴は四本の腕を器用に使う事でさらなる回転力を生み出す。
呼吸が満足に行えなかった時間が長く続いた障害か、俺の脳には十分な量の酸素が行き届いていなかった。
ハッキリしない意識の中、セーバーから発せられる独特な作動音と、赤い光剣が発する眩い程の光だけが今の俺の感覚全てを支配する。
その衝撃は突然訪れた。
クレルは俺の身体を切り刻めない事を知っている中、何度も、何度も、何度も、その感覚を楽しむかのようにセーバーを様々な角度から、俺の身体に向かって振り下ろす。
一種のクローン・トルーパー・アーマーの形状で精錬されたこのアーマーは、一般的なマンダロリアン・アーマーと違って身体のほとんどの部分を覆っている。
人体を構成する全ての部位を、漏れの無いようにその荒々しい剣技で切り刻む。
何処を切るのが楽しいか、何処を攻撃すれば効果的か・・・
それを確認、修正すること自体が生きがいかのように、クレルは攻撃の手を緩めない。
「やめろぉぉぉ!!」 「このクズがぁぁぁ!!」
その光景を見かねた二人のクローン・コマンドーが、装備したブラスターを発砲しながらクレルに向かって突撃する。
その攻撃をいともたやすく偏光させ、射撃した本人らにはじき返す。
しかし、新型のマークX・カターン・アーマーが偏光された光弾を受け止め、絶妙に計算された装甲が受け流す。
それは予想外だったようで、クレルは一瞬驚いたような顔を見せるがすぐに新しい玩具を見つけたように下品な笑みを浮かべる。
「やめろ! 下がれトルーパー!」
そうグレガーが叫ぶが時すでに遅し。
クレルは俺をフォースで吹き飛ばすと、二人のコマンドーに向かって素早く跳躍し、一人目のコマンドーの左肩から右脇腹に向かってライトセーバーを振り下ろす。
続いてもう一人には、身体を回転させながら背中を向けた状態で、相手の腹部目掛けてライトセーバーを突きさす。
厳しい訓練と実戦を積み重ね、共和国軍を代表する精鋭の一角であるクローン・コマンドーの隊員が、文字通り一瞬のうちに、それも簡単に命を落とした瞬間だった。
「やはりクローン殺しは格別だ・・・!」
恍惚とした表情で、そう呟くクレル。
そして次の瞬間、ファイヴスらに向き直るとその巨大な四本の腕をそれぞれに向ける。
背面のジェットパックを起動して、空中に逃れようとするが一人のクローン・コマンドーが反応に遅れる。
クレルの構えるライトセーバーに引き寄せられ、隊長のケベックを残しシエラ分隊は全滅した。
突きさしたコマンドーを荒れ狂う海に投げ捨て、上空に逃れた三人のトルーパーを強力なフォース・プッシュで吹き飛ばし、建物の壁に叩き付ける。
その衝撃でファイヴスとグレガーは意識を手放しだが、ケベック大尉は当たり所が良かったのか何とか意識を繋ぎとめる。
「苦しんで死ぬがいい、トルーパー」
しかし、情け容赦のないクレルはケベックを暗黒面の力の乗ったフォースで持ち上げ、彼の部下と同じようにカミーノの荒れ狂う海へと投げ捨てるのだった。
「さあ、続きを始めようか? 参謀総長殿?」
クレルは興奮を抑えられないような顔を向けながらそう呟くのだった。
はい、お疲れさまでした。
惑星アンバラではクレルとの戦闘シーンが描かれなかった(一瞬で捕まえた)ので、初めての戦闘シーンになりました。
性格云々は置いておいて、彼はかなりの実力者ですよね。
それではまた近いうちに・・・