自衛官だったけどクローンになったのでジェダイを救ってみた   作:みどり色

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皆さん、お疲れ様です。
みどり色です。

遅くなってしまい、申し訳ありません。
まだまだ寒い日が続いておりますが、お体に気を付けてお過ごしください。



第69話 取り敢えずチップの正体

「うっ・・・」

 

身体を動かそうとすると、凝り固まった筋肉が悲鳴を上げる。

前世でも経験した事のある身体の状態から、数日間眠っていた事をまだ覚醒しきっていない頭でも理解できる。

 

薄目を開けると、清潔感のある白い天井が目に入る。

まあ、どこかの病室だよな。

 

あれから何日経過した?

コーディーは?

クレルは?

 

ダメだ。

頭が働かないし、気分が悪い。

低血糖のせいだな。

誰かチョコレートをくれぇ・・・。

 

って言うか目が覚めても、誰も傍にいないってどういう事?

巨〇のパツ金セクシー美女がリンゴを剥いていてくれなんて贅沢な事は言わないから、誰か知り合いがお見舞いに来てくれていてもバチは当たらないですよね?

まあ、本当にそんな人(美女)が居たら焦るけどね。

 

おーい誰かー

参謀総長殿のお目覚めですよー。

 

「・・・ん? 何だレイ、目が覚めたのか? 全然起きないから永遠の眠りにつく事にしたのかと思ったぞ?」

 

そう言いながらも、嬉しそうな笑みを浮かべて部屋に入って来たのはアディスだ。

増援として来てくれたんだな。

 

「ああ、夢の中の美女たちが中々離してくれなくてな。起きるのに手間取った」

 

それなら起きられなくても仕方がないと、アディスは冗談交じりに笑う。

 

「それよりも、あの後はどうなった? コーディーが俺を助けてくれた所までは何となく覚えているんだが・・・」

 

先の戦闘の事を考えるとクレルに顔を切り裂かれたのを思い出し、俺は顔の左側に手を伸ばす。

目の開閉、指で遠近感の確認を簡易的に行うが、問題なく視えるようだ。

 

良かった。

片目が見えなくなるだけでも、戦闘に相当な支障をきたす。

片目になってしまったら遠近感がわからなくなるし、視野が狭くなるから至近距離での戦闘など目も当てられなくなるだろうな。

 

「中々男前だぞ?」

 

「煽るなよ、変わり映えのしない顔さ」

 

俺の様子に気が付いたアディスが鏡を差し出してくれる。

鏡で確認すると、傷は左側の額から目を通って顎先まで続いていた。

 

ライトセーバーによる傷の為か、表面が熱で硬化し、カーボンのような見た目になっている。

そう言えば、カイロ・レンの傷跡も縫い付ける前はこんな感じだったな。

あの頃から考えると、まさか自分が同じような傷を負うとは夢にも思わなかった。

 

とにかく咄嗟に後方へ飛んだ事で、目を失わずに済んだのは不幸中の幸いだった。

まあ殆ど無意識で、記憶はおぼろげなんだけどね。

 

「それで、他の連中はどうなったんだ?」

 

「ファイヴスとグレガーに関しては大きな怪我も無い。ケベックは低体温症の症状が出ていたが今では回復している。だが、他のシエラ分隊員三名は残念だが・・・」

 

「・・・コーディーは?」

 

「その事なんだが・・・」

 

コーディーはあの後に謎の頭痛で意識を失い、すぐに頭部の精密スキャンが行われた。

そこには取り除かれたはずの、有機チップが埋め込まれていたそうだ。

 

「それじゃあ、裏切った連中の頭部には行動抑制チップが埋め込まれているって言う事か?」

 

「いや、どうやらそれだけでは無いようなんだ」

 

「?」

 

「ドクター・ナラ・セを中心にカミーノアンが調べてくれているんだが、この抑制チップは命令された事を“真実”だと認識させる効果があるようだ」

 

「“真実”だと認識させる?」

 

「簡単に言うと、命令された事が全てにおいて正しいと認識させられる。行動抑制チップなんて生易しい物じゃない。これは行動を強制させることが出来るチップらしい」

 

なるほど。

コーディーの異常なまでの忠誠心はこのチップが原因だったのか。

確かに従来の行動抑制チップでは、ここまでの強制力はあり得なかったかもしれない。

 

「行動を強制・・・差し詰め、行動強制チップか」

 

「行動強制チップか・・・そうなるとこのチップは、分離主義派に寝返ったクローン全員に埋め込まれていると考えて良いだろうな」

 

 

 

 

 

<ティポカシティ軍事複合施設>

 

俺は訛った身体を慣らすために、軍事複合施設に設置された訓練場を利用することにした。

今回の内容はシタデル・チャレンジ、ドミノ分隊が卒業試験で行っていた砦攻略コースだな。

ちなみにこの砦攻略コースの名前は独立星系連合の鉄壁の要塞、シタデルから取ったものらしい。

 

準備を整えた後、俺は訓練場へと足を運ぶ。

目の前には数種類のバトルドロイドと、要塞を模した高い壁がそびえ立っている。

その壁には等間隔に迎撃用の砲台が設置されており、攻略者の行く手を阻んでいる。

 

『レイ、本当にスタンモードでは無く、殺傷モードで良いのか?』

 

「新兵じゃないんだ。病み上がりとはいえ、今更非殺傷で訓練しても勘は取り戻せないからな」

 

『わかった。砦攻略コース、バージョンTHX1138開始』

 

アディスの掛け声と共に、砦の守護者達が起動していく。

さーて、暴れますかね。

 

俺は身近な遮蔽物に身を隠し、周囲の様子を確認する。

そしてカバーポジションから飛び出すと同時に、セーフティーを外したDC-15Aを近くのコマンドー・ドロイドに向けて発砲する。

 

次のカバーポジションまでの移動に掛かる時間は三秒、その間に三体のコマンドー・ドロイドの頭部目掛けて二発ずつ光弾を撃ち込む。

 

いくら強化された装甲を持つコマンドー・ドロイドでも、頭部に連続で二発も食らうと機能を停止する。

さらに敵の攻撃のパターンを読み、カバーポジションから射撃に必要な最低限の身体を晒し、矢継ぎ早にトリガーを引く。

 

向かって中央部分に綻びが生まれる。

俺は左右にEMPグレネードを投擲し、ドロイドの機能を停止させる。

 

その時デストロイヤー・ドロイドが二体、シールドを展開させて射撃姿勢に入る。

その砲火から逃れるように遮蔽物に身を隠す。

 

デストロイヤーはこちらに反撃の隙を与えないように、攻撃の手を緩めない。

ちなみに今の俺はベスカー製のアーマーを装備していない。

あれは兵士をダメにする。

当たっても死なないと言うのは、どうしても戦術や戦略を雑にしてしまう。

訓練の時くらい、一般的なアーマーでやらないとな。

 

数秒間考えた結果、俺は二つのグレネードを取り出す。

それを固まって射撃しているデストロイヤーに向かって、正確に投擲する。

 

普通のグレネードでは効果が薄い。

加えて、ドロイドホッパーはシールドに干渉されない絶妙な速度で転がさなければならない。

 

作戦中に、毎回そんな事が可能な状況ばかりではないからな。

技術班に依頼して、新型のグレネードを開発してもらったのだ。

 

新型のグレネードはデストロイヤーを有効射程に捉えると、内包されたエネルギーを周囲に拡散する。

そのエネルギーの影響を受けて、デストロイヤーはシールドごと機能を停止する。

 

おお!

便利だな、イオン・グレネード!

独立星系連合のイオン砲を参考に作らせたが、思いのほか上手くいったな。

まあ内包できるエネルギーの関係で有効範囲はあまり広くないが、正確に投げさえすれば機能を停止できるからドロイドホッパーよりも利便性は格段に向上している。

 

その後は簡単、グラップリング・フックを使って壁をよじ登り、フラッグを回収して訓練終了だ。

 

やはり実戦とは違うな・・・

訓練方法を見直して、候補生にもより実践に近い感覚で訓練を行えるように改善する必要がある。

 

 

 

 

 

「お疲れさん、と言ってもリハビリにもならなかったんじゃないのか?」

 

「まあ、実弾が飛び交う状況に身を置けたから良しとするさ。思ったよりも足も動いたしな。それよりも、あのコース簡単すぎるんじゃないのか? 訓練内容を改善するべきだと思うんだが・・・」

 

「ああ、俺も見ていてそれは感じた。練度や生存率向上の為にも、実戦的な訓練をもっと導入すべきだな」

 

その後、俺達は訓練担当のアディ・ガリアやコマンダー・コルトに訓練内容の改善について相談した。

細かい調整は置いておいて、大雑把な訓練内容を伝えたんだが、何故か渋られてしまった。

 

曰く、

 

『そんな内容にしたら、候補生はいつ卒業できるかわからない』

 

『全員を特殊部隊にするつもりか? ARCやコマンドーがいる意味がなくなる』

 

など、これ以外にもその他もろもろ『お前ら馬鹿なんじゃねーの?』的な事を遠回しに言われた。

 

解せぬ・・・。

 




はい、お疲れさまでした。

行動強制チップは、固定の命令(オーダー66等)でなくても、命令を強制させられるという所が厄介かなと思います。

パルパル「共和国のクローンはジェダイと共謀してクーデター起こしたよ!」
クローン「え、そんな! アイツら裏切ったのか! 俺たちだけでも議長を守る!」

的な感じですかね?(お前の設定だろ)

しかし、命令を強制させるにあたって人体にどんな影響があるかはわかりません。
本来の意識とは関係なく人を縛るんですから、何かしらの副作用がありそうですよね。
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