自衛官だったけどクローンになったのでジェダイを救ってみた 作:みどり色
みどり色です。
本当にお久しぶりです。
お待たせして申し訳ない・・・
活動報告にも書きましたが、全てはクレル先生が悪いんです!
(責任転嫁)
・・・何か夢を見ていた気がするが、どんな夢か思い出せない。
俺の一番古い記憶は、激しい爆発に巻き込まれているという漠然としたものだけだ。
しかし、その記憶すら定かではない。
記憶が鮮明になり始めたのは病院だった。
爆発に巻き込まれたのだから当然かもしれないが、その時から俺の中で何かが変わった。
だが何が変わった?
それを考えようとすると、鈍い痛みが頭を襲う。
痛みが強くなる方向へ意識を深く沈めていくと、答えに近づけるような気がした。
痛みが次第に激しくなっていく・・・
彼の額には、痛みからなのか脂汗が滲んでいる。
もう少しで何か見える気がする・・・
そう思った瞬間、彼の思考は突然の来訪者によって終わりを迎える。
「コマンダー、お休みの所申し訳ございません。次の任務が決まりました」
「・・・わかった」
与えられた役割を忠実にこなす。
そうする事で、俺は自分を感じられる。
生きていると実感できる。
準備の為、非戦闘時の服を脱ぎ捨てる。
部屋に備え付けられている鏡に、ライトセーバーや爆発物、フォース・ライトニングによってできた傷跡が痛々しく映っている。
特殊作戦用に作られた漆黒の装甲服を着込み、点検の意味も含めて両腕に装備されたバイブロ・ソードを起動する。
耳を澄ますとブレードが振動している事がわかる。
『なあ―――――ヒュ―――――』
何か思い出せそうな気がするが、それが何なのかわからない。
だがそれは胸をざわつかせる。
それに何故かイライラもする。
この感情を胸の奥にしまい込み、任務の為に準備を整える。
今の俺にはこれしかないのだ。
俺は任務の為の準備を整え、艦のブリッジを訪れた。
ブリッジに入るとクローン・トルーパーが慌ただしく、しかし正確な動作で次の作戦の為の準備を行っていた。
「コマンダー、シディアス卿より通信が入っております」
声を掛けてきたのは、このヴェネター級スターデストロイヤー<イーター>の艦長だ。
この船は俺の旗艦であり、外観は灰色の塗装が施されている。
タイミングよく、陛下から通信が入っていたようだ。
恐らく先ほどの部下が、上手く根回しをしてくれていたのだろう。
俺は膝を地面につけ、絶対権力者に服従の意思を示す。
「・・・シディアス卿」
『コマンダー・ネイラー(仕留める者)、捕らえていた囚人が逃げ出した。其方には部隊を率いて、囚人の捜索に当たってもらう・・・抵抗するようであれば殺しても構わん、情けは無用だ』
彼からは、「今度こそしくじるな」という意思が込められた瞳を向けられる。
その瞳は黄金色に、そして不気味に輝いている。
「・・・仰せのままに」
囚人と言うのは、拘束していたジェダイだろう。
女、子供もいたはずだが侮れない。
「・・・艦長」
「はっ!」
「・・・進路設定、逃亡者を追う」
「イエッサー」
ブリッジから外の宇宙空間を見ると艦隊が集結している。
その中心には、一つの惑星のような宇宙ステーションが建造されている。
「コードネーム“スターダスト”、一年前には建造が始まっていたと聞いた時はさすがに驚きました」
そう言うのは艦への指示を終えた艦長だ。
「予定では星を丸ごと一つ破壊できる性能を有するとか・・・そうなれば、従来の戦術や戦略が意味を成さなくなる。そのような力を我々が扱え切れるのでしょうか?」
「・・・所詮は人が造ったものだ」
この人は多くを語らない。
だが、それ以上に考えを巡らせている事を艦長は知っていた。
「コマンダー、前方に逃亡者のシャトルを確認しました」
ジェダイはニュー級アタックシャトルを盗み、逃亡を続けている。
ハイパースペースに入られると面倒だ。
「・・・艦長、ここの指揮を任せる」
「イエッサー」
俺は逃亡者を追う為、艦の指揮を任せてクローンZ-95ヘッドハンターで出撃する。
追従するのは同じくクローンZ-95ヘッドハンターに乗り込んだ、2人のクローン・アサシンだ。
多目的輸送船であるニュー級アタックシャトルは、基本的な武装を備えているが戦闘機のような機動性は発揮できない。
ジェダイが相手とは言え、難しい仕事ではない。
「・・・各機、戦闘ポジションに移行。可能であれば捕らえる」
『『イエッサー』』
俺を含めて三機のファイターが散開し、多方向からシャトルに襲い掛かる。
多くの大気圏内専用船よりも強固な装甲とシールドを備えているのに加え、ジェダイの先読み能力を使った操縦で、こちらとの機動性の差を埋めていた。
つくづく厄介な連中だな、ジェダイと言うのは。
変則的な機動を続け、こちらの追撃を躱すシャトルだったが、三機のファイターの攻撃に苦しんでいる様子が見て取れる。
その時、ファイターにオープンチャンネルで通信が入る。
『くっ、攻撃をやめなさいトルーパー! 自分たちがしている事がわかっているの?』
「・・・諦めて投降しろ」
言葉で説得する気などさらさら無い。
俺はジェダイの注意を引いている間に部下へ指示を出す。
自機に備え付けられているレーザー砲を発射し、シャトルをある方向へ誘導する。
その先には部下のファイターが待ち受けており、二機のファイターによる挟み撃ちを成功させる。
間違いなく獲ったと思った。
しかし、ジェダイには常識が通用しないようだ。
驚異的な反射能力で正面のファイターからの射線から外れ、同時に備え付けられているレーザー砲でファイターを被弾させる。
さらに後方から接近していたもう一機のファイターに向かって急速旋回し、反応できなかったファイターは大破した。
これらが行われている間に、俺はシャトルを照準に捉え、プロトン魚雷を発射する。
発行するエネルギーに包まれた誘導兵器が、回避行動を取るシャトルに接近していく。
俺はレーザー砲を発砲し、シャトルの行く先を限定する。
『ここだ』
そう感じた俺はシャトルの動きを先読みし、ファイターのトリガーを引く。
放たれた光弾は吸い寄せられるようにシャトルへ向かい、片翼を破損させる。
そして次の瞬間プロトン魚雷が起爆し、ジェダイが乗るシャトルは爆発のエネルギーをまともに食らい、火を噴きながら失速する。
どうやら駆動系とハイパードライブ装置が破損したようだ。
「・・・艦長、シャトルの収容を」
『イエッサー、直ちに』
俺は艦長に連絡を取ると、被弾した部下のファイターを牽引し、旗艦である<イーター>に向かうのだった。
<ヴェネター級スターデストロイヤー“イーター” 格納庫>
トラクタービームによって引き寄せられるシャトルが旗艦に収容されるのを確認後、自らも格納庫に降り立つ。
逃亡したジェダイは既にシャトルから降ろされ、クローン・アサシンの部隊に拘束されていた。
トグルータの女が二人に、子供が一人
コイツ等が拘束していたジェダイか。
「貴方が指揮官かしら? あの操縦技術からしてクローンだとは思わなかったわ・・・一体どこの所属だったのかしら?」
そう話しかけてきたのはトグルータの内の一人、ジェダイ評議会に席を置くマスター・シャアク・ティだな。
データでは知っているが、それ以上の事はわからない。
以前の記憶が無い弊害だ。
「・・・伍長、彼を医務室へ」
「サー・イエッサー!」
俺は牽引してきたファイターに残されているトルーパーを、医務室へ運ぶように伍長へ指示を出す。
「マスターの質問を無視するなんて、良い御身分ねトルーパー」
そう話すのはもう一人のトグルータ、ジェダイナイトのアソーカ・タノだ。
彼女を見た瞬間、鋭い痛みが頭を襲う。
『ねえ、ヒュ―――――も何か言――よ―――リーが―――――』
「・・・っ」
反射的に頭を押さえるが徐々に痛みは引いていき、同時に思い出されそうになった記憶も闇の中へと消えていった。
その時、他の二人と同じように捕えていた子供のジェダイが地面に倒れこむ。
「カル!」
アソーカ・タノが子供に駆け寄ろうとするが、周りに控えていたクローン・アサシン行く手を遮る。
代わりに俺が子供に近づいて様子を確認する。
「・・・」
子供の状態の確認を終えた俺は、二人のジェダイを牢に連れていくように指示を出し、両腕に装備されたバイブロ・ソードを起動する。
「ねえ、ちょっと何をする気!?」
連行されていく二人を尻目に、俺はバイブロ・ソードを子供目掛けて振り下ろす。
はい、お疲れさまでした。
クローン・アサシンを従えるコマンダー・ネイラー、一体何者なんでしょうか!?
(皆さんならわかりますよね?)
ちなみに彼はマーシャル・コマンダーなので、普通のコマンダー(中佐)よりも全然上の階級になります。
今後もご期待ください!
(誤字チェックしていないので、変な所があれば後で直します!)