自衛官だったけどクローンになったのでジェダイを救ってみた   作:みどり色

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皆さん、お疲れ様です。
みどり色です。

更新頻度が落ちていますが、合間合間で執筆しているので気長にお待ち頂けると助かります。
(あれ? 以前は毎日更新していたような・・・)

誤字確認していないで、気が付いたら後で直します!
さーせん!!
(土下寝)


第73話 取り敢えず男泣き

咄嗟に反応したヒュメルだが、腕に切り傷を受ける。

 

「!?」

 

一番驚いているのはヒュメルだろう。

さっきまで仲間だった奴らに攻撃されたんだ。

 

「・・・貴様ら、どういうつもりだ」

 

「陛下のご命令です。次に貴方がしくじった時には、『処分せよ』とのこと・・・」

 

処分だと?

クローンの事を何とも思っていないパルパティーンらしい命令だ。

 

「ヒュメル、こっちに来い! お前がそちら側にいる事に何の意味がある!?」

 

俺はヒュメルに向かって手を伸ばす。

だが、その手がヒュメルに触れることはなかった。

彼は周りに味方がいないと分かると、鍛え上げられた身体能力を最大限発揮して、包囲網を突破する。

 

「ヒュメル、待て!! くっ、邪魔をするな!!」

 

ヒュメルを追っていく者のほかに、俺を仕留めるためにクローン・アサシンが数名残る。

だがそこに、閃光と見間違う程のスピードで乱入者が現れる。

 

青色のライトセーバーを起動したアナキンだった。

強力なフォースを身に纏い、流れるように、そして力強くライトセーバーを振るう。

 

瞬く間に、俺を包囲していたクローン・アサシンはその場に倒れこむ。

まさに選ばれし者と呼ばれるに相応しい実力だと感じた。

 

「レイ、時間切れだ」

 

静かだったが、有無を言わせないような迫力があった。

俺は熱くなった頭を冷やし、アナキンの指示に従う。

 

俺を残して先に行けとは言えない。

そんなことを言っても、彼らは俺を置いて行ったりしないだろう。

そうなれば、落とさなくていい命まで失うことになる。

 

アナキンはこちらに向かってくるクローン・アサシンに向かって、強力なフォース・プッシュを繰り出すと、敵トルーパーらは壁や物資に叩きつける。

 

そのタイミングで、味方全員を乗せたシャトルが俺たちの下までやってくる。

後部ハッチを開けて、俺たちを向かい入れるのはレックスだ。

 

「将軍、レイ、これが最後の便です。乗って行かれますか?」

 

俺はまたもや、ヒュメルを救うことができなかった。

それに奴は部下にも、パルパティーンにも裏切られ、今も一人で戦っている。

 

・・・必ずお前を助け出し、元のお前に戻してやるからな。

もう少しだけ待っていてくれ、ヒュメル。

 

 

 

 

 

<惑星コルサント 共和国軍中央司令部>

 

コルサントにある共和国軍の中央司令部において、ジェダイ評議会と通信が繋げられ、報告会が開かれていた。

 

「―――――報告は以上です」

 

俺は先の作戦における報告を済ませた。

ジェダイは正規の軍人ではないが、以前と同様、軍を率いる立場にあるのだ。

何があったのか、しっかりと報告する義務がある。

 

『まずはマスター・シャアク・ティとアソーカが無事だったことを喜ぶべきじゃの』

 

『はい、加えて行方不明だったパダワン・ケスティスも保護されました。しかし、マスター・タパルはライトセーバーによる傷で重傷です』

 

『うーむ・・・そこが問題じゃ。マスター・タパルはパダワンによって刺されておる。身近にフォースの暗黒面を感じる・・・』

 

ヨーダとメイスの会話だ。

・・・という事は、カル・ケスティスが暗黒面に落ちたという事なのか?

何があったかを知るには、カル本人に聞くのが間違いないんだろうが、当の本人は治療を受けている。

念のため、彼は眠らされているから話を聞けるのはもう少し後になるだろう。

 

『マスター・ティ、アソーカ、何があったか話してくれるか?』

 

ムンディに促され、二人は拘束されている間に何があったかを話し出した。

 

彼女たちは先の最高議長誘拐事件(笑)の時に、パルパティーンの護衛任務に就いていた。

そこにグリーヴァス将軍とドゥークー伯爵が暗躍、二人は捕らえられえたという。

 

すぐに殺されないことに疑問を持っていたが、答えはすぐに分かった。

彼女たちは、カル・ケスティスが拷問されている姿を見せられた。

光線シールドに阻まれ、助け出すことも、自由に動くこともできない中、パダワンが拷問される姿を見せられる日々・・・

 

その時間は永遠にも感じるほど長く、そして苦痛だったという。

それが正にパルパティーンの目的だった。

 

『あの時の私たちは恐れ、そして苦痛を感じていました。ジェダイにはあってはならない事です』

 

『どうしてこんな事をするのか、最初は分離主義者達の目的が分かりませんでした』

 

しかし、次第に理解していったのだという。

『これは自分たちを暗黒面に堕とす罠なんだ』と・・・

 

『・・・よくぞ耐え抜いてくれた。いかに経験豊富なジェダイマスターであっても、暗黒面の誘惑に打ち勝つことは容易くはない。それはワシを含めてじゃ・・・うん?』

 

『はい、とにかく君たちが無事でよかった。マスター・ティには引き続き、ジェダイ評議会のメンバーとして務めてもらいたい』

 

『はい、マスター・ウィンドゥ』

 

お?

という事は、俺は星系軍を率いなくて良いという事になりませんかね?

ついでに参謀総長という厄介な立場からもドロンしたいんですけど・・・

 

『事後の事は追って指示を出す。君たち(俺たちを見て)もゆっくり休んでくれ。フォースが共にありますように・・・』

 

メイスがそう言い残し、ホログラムが終了する。

取り敢えず作戦続きだったし、少しゆっくりさせてもらいましょうかね?

 

 

 

 

 

<惑星コルサント 79‘s>

 

俺は久しぶりにアディス、オーリーと三人で会っていた。

ここは79‘s、クローン御用達の酒場だ。

 

普通に飲んでいては大騒ぎになるし、トルーパーもゆっくりできないだろう。

三人で士官用の特別室を用意してもらった。

 

「三人揃うのも久しぶりな気がするな」

 

「ああ、アディスもオーリーも今では部隊を率いているからな。少し前とは環境も立場も大違いだ」

 

「俺は何も変わってないぜ、レイレイ! それに俺は部隊を率いるなんて柄じゃないんだ。誰かの下で、自由気ままに過ごせればそれでよかったのに・・・グスッ」

 

「そうは言ってもな。どこも人手不足なんだ。前みたいに士官が一つのチームに固まっていられるほど、今の共和国軍に余裕はないんだ」

 

アディスの言う通りだ。

軍の三割が敵に寝返っただけでなく、銀河中のあちこちで小競り合いが続いている。

それに分離主義者たちのドロイド軍はそのままに、クローン部隊が合流したような形なのだ。

 

軍の規模だけで言ったら、向こうの方が上だろう。

まあ、分離主義派は分離主義派で足並みの揃わない状況が続いているようだがな。

まさか、最高議長であるパルパティーンがダース・シディアスだなんて、驚いたなんてものじゃないだろうしな。

不信感や不安が募っているのだろう、分離主義派から脱退する勢力も少なくないと聞く。

 

「ああ、今のうちに英気を養っておこう」

 

そう言って俺は、テーブルに置かれたグラスを傾ける。

傍に控えていたドロイドが、俺のグラスが空になったのを確認すると、次の酒を注いでくれる。

 

「・・・ヒュメルに会った」

 

俺はどう切り出して良いかわからず、唐突に、そして前置きなしで言葉を発する。

 

「今なんて言った?」

 

「最近耳の調子が悪いんだ。戦闘ばかりだと、どうも難聴になりやすい。レイレイさん? もう一度言って下さる?」

 

「・・・ヒュメルに会ったんだ。覚えているだろう? 漆黒のアーマーに身を包んだ指揮官級の事を。奴がヒュメルだった」

 

「奴がそう言ったのか?」

 

そうアディスが言う。

 

「いや、直接奴が言ったわけじゃない。それにどうやら記憶を失っているようだった」

 

「それじゃあ、どうやってヒュメルだと―――――」

 

顔を見たんだ、俺はそう言った。

他の奴にそんな事を言っても、鼻で笑われるだけだろう。

『全員同じ顔なのに何言ってるんだ』ってな。

 

だが俺たちは、同じ顔だろうが何だろうがわかってしまう。

それは他のクローンでも付き合いの長い奴は同様だ。

 

DNAが同じでも、一人一人がそれぞれ違う経験をし、異なった考えを持ち、“自分”という一人の人間になっていくんだ。

 

「―――――そうか。ヒュメルの奴、生きていたか・・・・」

 

アディスは微笑みながらそう言うと、自分のグラスを傾ける。

アルコールのせいなのか、彼の瞳には涙が滲んできているように見える。

 

ん?

オーリーはさっきから静かだな。

少し震えているようだが、寒いのか?

 

俺は奴の顔を覗き込むと、数滴の雫が落ち、テーブルを濡らしていた。

なんだ・・・今日は雨か。

雨漏りしているようだから、後で店主に言っておかなくてはな。

 

俺は静かにオーリーの肩を抱いた。

そしてドロイドに、店内で流れている音楽を盛り上がるような曲に変更し、音量を上げるように頼む。

 

ドロイドは注文通りに音楽の音量を上げ、広間で飲んでいる兄弟たちは大盛り上がりだ。

これで多少声を上げても聞こえまい。

 

俺に肩を抱かれたオーリーは顔を伏せるのをやめ、天を仰ぐようにして大粒の涙を流すのだった。

 




はい、お疲れ様でした。

ヒュメル君生きていたのは嬉しいのですが、記憶は無いし、味方には裏切られるし、無事でいますかね?

オーリーは感情を隠すようなタイプではないので、彼が代表して涙を流してくれましたが、レイレイやアディスちゃんも同じ気持ちです。
いつの日か、また四人で過ごせる日が来ると良いですね!


それではまた近いうちに・・・
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