自衛官だったけどクローンになったのでジェダイを救ってみた   作:みどり色

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皆さん、お疲れ様です。
みどり色です。

2話目です
どうぞ召し上がれ(恍惚)



第78話 取り敢えずサバイバル

「一斉射撃、目標敵クルーザー!!」

 

艦長の命令により、クルーザーからターボレーザー砲による一斉射撃が行われる。

その先にいるのは、ヴェネター級スターデストロイヤーをベースに新造されたと思われるなんちゃってインペリアル級スターデストロイヤーだ。

 

なんちゃってと言うのは、正規のインペリアル級に比べて遥かに小型だからだ。

大きさ的には、ヴェネター級とほとんど差はない。

それを知っているのは俺くらいだろうから、正規もクソも無いのかもしれないが・・・

 

俺は今、惑星カミーノから新兵を乗せてコルサントへ向かっている。

次世代のクローンを乗せたこの艦は、アクラメイター級汎銀河軍事用アサルト・シップだ。

一応軍艦ではあるものの、どちらかと言うと兵員輸送に特化している。

 

「コマンダー、このままでは撃沈されるのも時間の問題かと・・・」

 

先程、攻撃を命じた艦長がそう報告をしてくる。

護衛を務めていた艦は、敵艦と相打ちになり、既に轟沈している。

戦闘能力では、ヴェネター級をベースに作られたインペリアル級にはどう転んでも勝ち目はない。

 

「・・・大至急近くに避難できそうな星があるか調べろ。総員退艦準備、船に残るとぬかす奴は俺が引きずってでも連れていく」

 

「サー・イエッサー!!」

 

そう言い残し、艦長は部下に指示を出しに向かった。

時間との勝負だ、のんびりはしていられない。

 

「コマンダー、この艦に搭乗しているのは、候補生を卒業したばかりの新兵がほとんどです」

 

「何が言いたいんだ、ライズ」

 

今回俺に同行し、アクラメイター級に搭乗している副官のライズに続きを促す。

 

「地上戦になっても援軍や補給もありません。完全に孤立するのが確実な以上、貴方だけでも—————」

 

「逃げ出せというのか? 部下を置いて? そんな提案、俺が了承するとでも—————」

 

「思いません。しかし新兵とあなたの命、比べるまでもありません。ARCSトルーパーであり、開戦当初から数々の戦果を挙げてきた貴方を失うのは、連合国軍によって計り知れない痛手です・・・貴方が思っている以上に」

 

いや、どう考えても買い被りでしょ?

この子、前々から思っていたけどメンヘラ疑惑があるんですよね・・・

 

え、なに?

俺って、メンヘラを吸い寄せる特殊能力でもあるの?

そんな能力いらないから、もっと別なのをお願い出来ませんかね?

 

「ライズ、俺がこの世からいなくなったって世界は回り続けるさ」

 

「?」

 

その時、敵艦からの攻撃でアクラメイター級が激しい揺れに包まれる。

どうやらシールドの限界が近いようだ。

 

「急げライズ、そろそろ限界だ」

 

俺はブリッジの端末をイジりながら、副官に脱出を促す。

こうして俺たちは脱出ポッドに乗り込み、装備もままならない状態で名もなき星へと吸い寄せられていくのだった。

帝国の無慈悲な攻撃に合い、火に包まれていくアクラメイター級を見ながら・・・

 

 

 

 

 

<名もなき惑星>

 

ファッ〇ンなんちゃってインペリアル級の攻撃に合い、俺達は名もなき惑星で遭難していた。

同じ脱出ポッドに搭乗していた副官のライズ、艦長、通信士官でまだ青さの残る中尉と共にいる。

 

かなり流された為、他の連中がどうなったかは定かではない。

無事でいれば良いんだが・・・

 

「新兵や他の奴らが心配だ・・・ライズ、現在地を確認できるか?」

 

「お待ちを」

 

ライズは腕に装着されたデバイスを操作し、俺たちの現在地を導き出そうとしている。

俺もああいうの欲しいなぁ

かっこいいよね、ウェアラブルコンピューターって。

 

「—————入力していた着陸地点から、かなり流されています。予定ではここから50キロ東に行ったところです」

 

ライズが指す方向には高い山がそびえ立っている。

不幸中の幸いか、森林が続いている為、身を隠しながら進むことが出来そうだ。

 

「それなら足を進めるとしよう。他の連中もそこに向かうはずだ」

 

ぶっちゃけ言っちゃうと、第117コマンド大隊所属である俺とライズはジェット・パックを装備している。

だが二人を置いていく訳にもいかないし、一人で先行するにも距離があり過ぎるし、状況が全くつかめないから危険だ。

今は歩みを進めるしかないだろう。

 

俺達は武器・装備の確認をして、高くそびえ立つ山に向かって進むのだった。

はぁ、嫌だなぁ行軍・・・

一番嫌い。

 

 

 

 

 

1時間ごとに10分の小休止を取りながら、俺たちは歩き続けた。

士官用の制服に身を包んだ艦長を羨ましそうになんて見ていない。

ただ、『ずるいなぁ、良いなぁ、装備を交換してくれないかなぁ』と思って見ているだけだ。

 

某24時間耐久番組の絶賛パワハラ100キロ走のせいで、日本人からすると『50キロ歩くの? そんなに大変じゃないんじゃね?』と、思う方もいるかもしれないがトンデモナイ。

身体に負担の掛からない服装と歩きやすい運動靴で行えば、多少は楽かもしれないが軍用装備で歩いてみ?

ねえお願い、一度歩いてみ?

もう一度言います。

歩いてくださいお願いします。

 

まあ何が言いたいかというと、ただ歩き続けるというのは肉体的にも精神的にもしんどいって事だ。

行軍はあくまで手段であって、目的ではない。

歩き切った後から戦闘は始まるのだ。

歩いて終わりならどれだけ良いか・・・

 

俺は誰が聞いている訳でもないのに、現実逃避の為に無駄な事を考えながら歩いていると、気が付いたら遠くにそびえていた山が直ぐそこまで来ていた。

 

「・・・ふう、辺りも暗くなってきた。体力を温存する為にも、今日はここでビバーク(緊急野営)しよう」

 

「しかしコマンダー、他の連中が心配です。今は一刻も早く目的地を目指すのが最善では?」

 

そう進言するのは通信士官の中尉だ。

確かにコイツの言いたいこともわかる。

 

「中尉、俺たちの目的は?」

 

「それは・・・目的地にたどり着くことであります」

 

「まあ、それも間違えてはいない。だが、俺たちは着陸ポイントに向かってはいるが、誰もそこにいない可能性もあるし、既に他の連中は全滅している可能性だってある—————」

 

事実、脱出ポッドでこの惑星に向かう途中、敵艦に撃ち落されたのは1つや2つじゃない。

俺達は何もできず、ただそれを見ている事しかできなかった。

今こうして生きているのは、ただ運が良かっただけだ。

 

オビ=ワンに聞かれたら、『経験上、運など存在しない』とか何とか言われそうだが・・・

 

「—————俺たちは常に最悪の状況を想定して行動しなくてはならない。満身創痍で目的地に着いたとして、敵が待ち構えていたら? 敵がいなくても次の行動は? 今の俺たちには増援も、補給も無い。あるのは目の前の仲間と自分の身体だけだ。無理をするのが成功への近道とは限らない」

 

柄にもなく語ってしまった。

恥ずかしい、誰か面白いことでも言って?

おーい、ライズ?

 

周りでは、

『流石だ・・・』『これがあのARCSトルーパーか』

とか聞こえてくる。

まあ、言っているのは艦長と中尉なんだけどね。

4人しかいないしね。

 

取り敢えず、わかってもらえた様なので野営の準備でもしますか。

 




はい、お疲れさまでした。

珍しくレイ君語っていましたね。
自衛官現役の頃、最も嫌いだったのは行軍と警衛勤務でした。
陸自経験者の方ならわかってもらえると思うのですが、殆どの陸上自衛官は『歩きながら寝る』という特殊技能を会得しております。(前も言った気がする)

「それ冗談でしょ?」と言って、信じてもらえないこともありますが、これはマジでガチです。(マジでガチってなに?)

皆さん、自衛隊への入隊をお待ちしております。
タノシイコトシカナイデスヨ。


それではまた近いうちに・・・
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