自衛官だったけどクローンになったのでジェダイを救ってみた   作:みどり色

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第86話 取り敢えず俺ってバカらしい

<銀河外縁部:名も無き惑星 銀河連合国前哨基地>

 

先の戦闘で、銀河外縁部の名も無き惑星を抑える事に成功した銀河連合国は、帝国との戦いの前哨基地とし利用するという当初の目的を達成した。

 

バトル・ドロイドの労働力もあって、短い時間だが前哨基地としては立派な基地が完成しつつあった。

寝る事も、食べる事も必要ないとは本当に便利な身体だよな。

ケガ(損傷)しても、部品を取り換えるだけで済むと言うのは、もしかしたら兵士の究極系かもしれないぞ?

 

・・・いや、それは褒め過ぎか。

人間には、機械には分からない“直観”というものが存在する。

いくら高性能な機械でもこれを真似する事は不可能だろう。

 

「コマンダー、お疲れ様です」

 

そう声を掛けて来たのはファイヴスだ。

エコーもいるな。

 

「ああ、ご苦労。お前たち二人がカミーノで候補生をしていた頃が懐かしいよ。今では立派なARCトルーパーだな」

 

ドミノ分隊の面々は今までの活躍を評価され、曹長という階級を与えられている。

下士官ではトップに近い階級だな。

 

「自分らの人生は貴方たちに出会ってから大きく変わりました。本当に感謝しています」

 

「自分をスカコ・マイナーから救い出してくれた事も忘れはしません」

 

何だよお前ら、水虫臭いじゃねーかよ!?

違う、水臭いじゃねーかよ!?

そんな事を改めて言われるとレイ君身体が痒くなります。

 

「いや、ARCトルーパーになれたのはお前たちが元々優秀だったからだ。それにエコーの事はもっと早くに助け出せれば良かったんだが・・・本当にすまない」

 

何故か2人は顔を見合わせて笑い出した。

な、なんだよ?

何か変なことでも言いましたか!?

 

「いえ、すみません。お礼を言われているのに逆に謝るなんて、貴方らしいなと思いまして」

 

「・・・それは馬鹿にされているのか?」

 

「いえ、とんでもない。信頼の証です」

 

何が信頼の証なのか分からないが、まあ馬鹿にされている訳じゃないようで安心した。

・・・あれ?

俺って単純?

 

「レイレイはおバカだよ~♪」

 

そう言うのは、いつの間にか傍にいたアソーカだ。

アソーカの副官で、クローン・コマンドーのグレガーも一緒だ。

今では立派なジェダイの騎士だが、根本的な所(性格)は変わっていない様だな。

それにしても・・・

 

「おいアソーカ! 誰がおバカだ!?」

 

「? レイの事だよ~? 普通じゃ考えられないような事を今まで散々してきたじゃん? そんな人はバカか天才かのどちらかだよ」

 

俺は間違いなく天才ではないから・・・バカって事か?

え、俺ってバカだったの?

そうなの?

 

「・・・俺ってバカだったのか」

 

俺たちの掛け合いを近くで見ていたトルーパー達は、声を上げて笑い出した。

上官をバカにしやがって・・・

許しません。

 

「気を付け!! その場に腕立て伏せの姿勢を取れ!!」

 

身体に染み込んだ訓練生時代の経験がそうさせるのか、辺りにいたトルーパー達は一糸乱れぬ動きで腕立て伏せの姿勢を取る。

 

「よーし、良い動きだ。いーち! にー!」

 

俺の号令と共に、候補生・・・じゃなくてトルーパー達はその場で腕立て伏せを始める。

しばらく腕立て伏せを続けていると、割と手前にいた新兵が目に留まる。

 

「どうした二等兵? プルプル震えて寒いのか?」

 

この惑星は温暖な気候で、とても過ごしやすい環境だ。

寒いはずはない。

単純に筋肉疲労によって、腕が痙攣しているのだ。

だが軍隊でそんな事は関係ない。

 

「い、いえ決して寒くは—————」

 

「よぉぉぉし、寒いなら温めてやる!! 俺は優しいからな!! いーち!! にー!!」

 

周りにいた先輩兵士達から熱い視線を受けて余程嬉しいのか、二等兵君は涙を流している。

うんうん、青春だね、楽しいね!!

 

 

 

 

 

俺はおバカ呼ばわりされた恨みを・・・・んっんん!!

部下たちとの青春を謳歌し、軽い足取りで前哨基地の司令部へと向かう。

それにしてもARCトルーパーの2人よりも、コマンドーであるグレガーの方が善戦していたな。

さすがの基礎体力と言ったところだな。

 

<名も無き惑星 前哨基地司令部>

 

「レイ、さっきはお楽しみだったようだな」

 

そう声を掛けて来たのは、頭髪に少しだが白髪が混じり始めたオビ=ワンだ。

相変わらずイケメンだが、髭が無い方が素敵ですよ?

・・・って、どこぞの女性公爵みたいだな。

 

「いえ将軍、部下との親睦を深めていただけですよ」

 

「原因は誰かさんな気もするが・・・」

 

そう言いながら、ある人物の方に目を向けるのはアナキンだ。

その目線の先には、ちゃっかりあの場から逃走していたアソーカがいるではないか。

おい、どの面下げて俺の前に姿を現しやがったんですかね???

 

俺が少し眼を細めて睨みつけると、アソーカは舌を出してアッカンベーをして来た。

こ、このガキ・・・

 

そんな俺たちの様子に気が付いているオビ=ワンは溜息を一つ吐き、口を開いた。

 

「・・・とにかく本題に入ろう。諜報班からの情報では、帝国は新型の兵器を建造中という事だ。それも銀河外縁部の奥深く、強固に守られている事は言うまでもないだろう」

 

以前も出たが、デス・スターの話だな。

正史とは違ってクローン・トルーパーの諜報部隊が手に入れた情報だ。

 

「信頼できる筋からの情報ですが、この新兵器は惑星を丸ごと消滅させられる攻撃手段を備えているようです」

 

「アナキン、お前の事だから適当なことは言わないだろうがどこからの情報だ? 間違った情報は大きな犠牲を生む可能性がある」

 

オビ=ワンからの言葉にアナキンは少し困ったような、悪戯っ子のような表情を浮かべて首を竦める。

 

その様子を見て、オビ=ワンは本日二回目の溜息を吐く。

くっくっくっ

苦労が絶えないな、オビ=ワン?

 

「・・・まあ良い、その情報も考慮しよう。悩みの種を増やしてくれて感謝するよ、我がかつての弟子よ」

 

アナキンからの言葉を真っ向から突き返すような事をする関係ではない。

オビ=ワンはこの情報を評議会に上手く伝える事だろう。

本当に苦労が多い立場だよな。

そのお陰でアナキンは自由にできている部分もあるんだろう。

つくづく素敵な関係だと思うよ。

 

こらーアナキン、さりげなくこっちにウィンクしないの~

ストレスでオビ=ワンの白髪が増えちゃうでしょうが。

 

「とにかく、この星を抑えられたのは良かった。有効な前哨基地として利用できるし、ここから勢力を拡大することが出来るだろう」

 

ここを抑えた段階で、連合国には報告が行っている。

時機に物資や兵士の増援が来るはずだ。

 

「増援が来るまではしばらく時間が掛かります。その間、星の偵察と新兵を中心とした戦闘訓練を実施したいのですが、許可を頂けますか?」

 

ただ待っているというのは暇だしな。

新兵たちも、『訓練不足で殉職しました!』なんて事にはなりたくないだろう。

 

「もちろんだレイ、そう言ったことは君に一任する。それにARCSトルーパーとは元々、他の制約を受けない部隊だったはずだ」

 

「ええ、ですが既にARCSトルーパーとしての部隊は存在しません。今では名ばかりのARCSですよ」

 

実際のところ、今では正式では無いにしろ第501軍団の一員として動いているしな。

正直、所属が曖昧だからハッキリさせたいというのはあるが、まあ俺にはこう言った立場が合っているのかもしれない。

 

「そんな事はない、ARCSは今でも兵士たちの憧れであり目標だ。君たちが共に戦っていると言うだけで、兵士たちの士気は格段に高いのだ」

 

「・・・光栄です、将軍」

 

俺はオビ=ワンの言葉に敬礼で応える。

ありがたい言葉だが、英雄だの憧れだの言われる度に失った仲間の事を・・・救えなかった人達の事を考えてしまう。

 

・・・ヒュメル、お前は今どうしているんだ?

 




はい、お疲れさまでした。

珍しく時間が取れたので、一気に書き上げちゃいました。
(書き終わっていたのに投稿し忘れていたのは秘密です)

話を進めようと思ったのに無駄話ばかり・・・すんまそん。
次回は物語を進めるか、今回の最後に合った戦闘訓練の話を入れるかは未定です。


それではまた近いうちに・・・
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