自衛官だったけどクローンになったのでジェダイを救ってみた   作:みどり色

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第87話 取り敢えずそう上手くはいかない

<アウター・リム・テリトリー 岩の惑星>

 

ここは前哨基地よりもさらに奥にある岩に覆われた惑星だ。

アウター・リム・テリトリーには無数の星々が存在しているが、この惑星もそのうちの一つだ。

 

俺たちは大規模な銀河連合国艦隊を率いてアウター・リム・テリトリーの既存のハイパースペースを使って航行していた。

最終決戦は近い・・・兵器(デス・スター)が完成する前に何としても帝国を叩かなければならない。

 

そんな俺たちが、どうしてこんな惑星で道草を食っているかというと、それにはちゃんとした理由がある。

この星には大型の重力井戸発生装置が設置されていたのだ。

この装置が生み出すインターディクション・フィールドによって、俺たちはハイパースペースから引きずり出されたって訳だ。

帝国もただ指を加えて見ているだけじゃないって事だよね。

 

ここの装置を破壊しなければ帝国との戦争に勝利する事など不可能だ。

そもそも、皇帝を視界に入れることすら無理だろうな。

 

普通にリアルスペースを進んだら、どれだけの時間が掛かるか見当もつかない。

恐らく俺の寿命が尽きる方が比べられないレベルで早いだろう・・・知らんけど。

 

『なら違うルートで行けば良いんじゃね?』という意見もあるかもしれないが、話はそう単純じゃない。

 

今更説明するまでも無いかもしれないが、ハイパースペースというのは本当に危険な場所だからな。

綿密で正確な計算を行わなければ、恒星やその他の天体にドッカーン☆

そういった危険を回避する為に、既に開拓されたルートを使用するのがセオリーだ。

 

今は戦時下の為、可能であれば新しいハイパースペースの開拓ができれば帝国に気づかれずに移動も出来るのだが・・・

まあそんな簡単にいけば誰も苦労はしない。

 

映画版のクローン・ウォーズでも、ジャバザハットが管理しているハイパースペース航路を利用したいがために、あそこまでの大掛かりなミッションが行われたのだ。

それだけでも、ハイパースペースの重要性が痛いほど分かるはずだ。

 

少し前置きが長くなったが話をまとめると、新規のハイパースペース航路を開拓している暇は無いし、既に開拓済みの航路を使っていたら、ハイパースペースから引きずり出されたので仕方なく原因になっている装置を破壊しましょうっていう訳だ。

 

降りるのは面倒だし、できれば空から破壊したいのだが強固なシールドに守られているわ、強力なイオン砲が設置されていて艦は近づけないわで、結局アタシ達お得意の地上戦って訳です。

 

地球での現代戦では正面から大軍同士がドンパチっていうのは殆どありえない状況だが、遥かに文明の進んだこの世界では、逆にこういった状況が生起するというのは面白い現象だよな。

 

<岩の惑星 LAAT/i船内>

 

「良いか、目標は2つ! シールド発生装置と重力井戸発生装置だ!」

 

現在俺たちは激しい対空砲火を浴びながら、地上に向けて進んでいる。

アナキンが作戦の概要を話しているが、まあ先ほど俺が話していたような内容です。

取り敢えず、『このままじゃ埒が明かないので、重力井戸発生装置を壊しちゃおう♪』っていう訳だ。

 

「作戦部隊を2班に分ける。アソーカの班がシールド発生装置を、僕の班が重力井戸発生装置を破壊する」

 

『それと同時にケノービ将軍が敵を正面から引き付けてくれるわ。どこも激しい抵抗が予想されるけど、この戦いに勝利しなければ私たちに未来は無い・・・皆、気を引き締めていきましょう』

 

近くを飛んでいるもう一機のガンシップから、アソーカのホログラムが映し出されている。

彼女は相変わらずお茶目な部分もあるが、基本的には大人らしい落ち着いた雰囲気を兼ね備えてきている。

 

「レイ、もうおチビちゃんとは呼べないな?」

 

そう声を掛けてきたのは、応援で駆けつけてくれたアディスだ。

ちなみにオーリーもいる。

難しい作戦になるだろうから、2人がいてくれるのは非常に心強い。

 

それにしても、“おチビちゃんとは呼べない?”

いや、とんでもない。

先日、彼女が原因で部下を巻き込んだ盛大な腕立て伏せ大会が実施されたばかりだ。

次こそは絶対にアソーカも参加させてやる・・・

 

「・・・なあアディス、アソーカをどうにか腕立てやらせる方法ってないかな?」

 

「いやそれはちょっと難しくないか!? アソーカはジェダイの騎士で将軍だぞ?」

 

そうなんだよな・・・

そもそもパダワンだとしても、クローンがジェダイを腕立てさせるなんてどう考えても無理だろう。

 

「レイレイってバカなんだな♪」

 

・・・こいつ(オーリー)にだけは絶対に言われたくない。

 

「おい伍長、ちょっとドアを開けてくれないか? 一人分通れるだけで構わない」

 

「イエッサー」

 

俺は第501軍団の伍長に声を掛ける。

巻き込んで申し訳ないが、一番ドアに近いからな。

だが彼も少し面白がっているような様子だ。

 

「ねえレイレイ!? 何故か物凄く嫌な予感がするんだけど!? まだかなりの高度だよ!? しかも対空砲火やばいよ!? 100%お陀仏だよ!?」

 

「それなら良かった。せっかく行動に移すのに結果が伴わないというのは悲しいからな」

 

「この人やる(殺)気だ!?!?」

 

周りのトルーパーも俺たちのやり取りを見て笑っている。

対空砲火を受けながら戦場に向かっているというのに、随分と呑気だよな。

それだけ戦場という環境に身を置き続けたと言う事だろう。

慣れって怖いな。

 

だがこんなやり取りも久しぶりだな。

少し懐かしさを感じると同時に・・・いや、やめておこう。

今は作戦に集中しなければ。

 

『まもなく着陸地点です』

 

パイロットからの報告を聞いて、俺たちは気を引き締める。

 

『『『ゴーゴーゴー!!』』』

 

周辺に降り立った別動隊のクローン達も、次々にガンシップから飛び出していく。

それに加え、今回ももちろんバトル・ドロイド達も一緒だ。

恐怖を感じない彼らは、激しい銃弾の嵐でも隊列を乱さずに敵に向かって突き進んでいく。

 

「アソーカ達は既にシールド発生装置へと向かっている! 僕たちも急ぐぞ!」

 

『『『サー・イエッサー!!』』』

 

 

 

 

 

<岩の惑星 帝国軍基地>

 

オビ=ワン達が敵の大部分を引き付けてくれていたおかげで、俺たちは多少の戦闘はあったものの敵基地の近くまで来ていた。

 

重力井戸発生装置を破壊するこの班はアナキンを筆頭に、レックス、ファイヴス、エコーの3人に加え、俺を合わせたARCSの3人、コマンド―・ドロイドが4体だ。

 

他の大部分の兵士達は、オビ=ワンとアソーカの部隊に人員が割かれている。

こちらは少数精鋭だ、それに潜入及び破壊工作だからな。

大所帯で行動も出来ないというのが正しい。

 

「かなり大掛かりな設備ですね、即席で建造された訳ではないようです」

 

「ハイパースペースから引きずり出すような兵器を配置しているくらいだ。敵さんも必死って事だな」

 

そう話すのはエコーとレックスだ。

外側から偵察しようかと思ったが・・・無理か。

基地自体が一つの巨大な建造物になっていて、内部に潜入して情報を引き出すしかないようだ。

 

「基地自体が強力なエネルギー・シールドで守られていまス」

 

「内部に潜入するにはシールドを生み出しているジェネレーターを破壊するしかありませン」

※味方のバトル・ドロイドは差別化のために、語尾だけカタカナ表記

 

そう話すのは一緒に来ているコマンドー・ドロイドだ。

内蔵されているセンサー群で確認したのだろう。

 

「そのジェネレーターはどこにある?」

 

「恐らくあそこでス」

 

コマンドー・ドロイドが指さす先は俺たちの目的地そのものだった。

 

「これは簡単にはいきそうもないな」

 




はい、お疲れ様でした。
割と良いペースで更新できているんじゃないですかね!?
どなたか、みどり色の事を褒めてください☆

ハイパースペースから引きずり出されるって単純に恐怖ですよね。
例えるならば、安全地帯であるバ〇オハザードのセーブポイントで、敵が平気で入ってくるような・・・
え?
例えが下手?
スマヌ・・・


それではまた近いうちに・・・
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