自衛官だったけどクローンになったのでジェダイを救ってみた   作:みどり色

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皆さん、お疲れ様です。
みどり色です。

大変おっっっっっ待たせしました。

ようやく更新です。
物語自体は進みませんが、ほのぼの回にしたつもりなので軽い気持ちで楽しんで頂ければと思います。



第98話 取り敢えず他人任せ

<惑星コルサント>

 

先の作戦で、多くのジェダイやクローンが命を落とした。

ジェダイ評議会のメンバーで生き残っている者も少ない。

図らずもヨーダを救えたことは不幸中の幸いだった。

 

左腕を失ったオビ=ワンだったが、バクタ・タンクでの治療の甲斐もあり既に職務に復帰している。

問題・・・というか、俺の個人的な感情だが心配しているのはアナキンの状態だ。

彼は“身体は”回復しているのだが、視力を失うこととなってしまった。

それがどれだけの影響を及ぼすか・・・。

 

「—————ダー、コマンダー?」

 

「え? あ、あぁ・・・すまない」

 

「こちらにサインをお願い致します」

 

「勿論だ」

 

俺は事務官に差し出された書類に目を通してサインを行う。

彼はそれを受け取り、敬礼して持ち場に戻った。

 

現在、銀河連合国軍は多数の戦死者を出し、多くの艦を失った状態だ。

軍の再編の為に、部隊を率いる立場にある将校は総じて書類仕事に追われていることだろう。

俺は指揮官用の個室を出て、事務官に指示を出している副官を見つける。

 

「なあ、ライズ」

 

「はい、コマンダー」

 

「この書類なんだが—————」

 

「・・・申し訳ありませんが、自分には権限がありません」

 

俺は面倒くさそうな書類を副官のライズに投げようと思ったのだが、面倒という事はそれなりの権限が必要ということだ。

コマンダーの階級を与えられているライズは、軽く目を通した後にその書類を突き返してきた。

 

「—————アディスに振っても良いよね?」

 

「自分には・・・」

 

「じゃ、じゃあコーディーは??」

 

「・・・レイ、敢えて友人として言わせてもらいますが、そういう問題ではありません」

 

怒られた。

よく分らんが、マーシャル・コマンダー以上の権限が必要なようだ。

それに『与えられた仕事はちゃんとやれ』と副官からの圧力を感じる。

 

どうして他人事なのかって?

自慢じゃないが、今まで書類仕事なんて殆どやってこなかった。

そんな俺に難しい書類が理解できる筈もない。

俺は肉体派なのだ。

首から下が元気に動けば良いのだ!(ドヤッ)

 

冗談はさておき、面倒なものはさっさと片付けたい。

俺は徐に立ち上がった。

 

「ここは頼むぞ、ライズ」

 

「イエッサー、ですがコマンダー・アディスもお忙しくされていると思いますよ?」

 

「え、何でわかった・・・じゃなくて、他の部署の進捗を確かめに行くだけだ」

 

「はい、コマンダーによろしくお伝えください」

 

「ねぇ、俺の話聞いてる?」

 

俺たちの会話を聞いていた周りの者たちもクスクス笑っている。

ライズには敵わないな、と思いながらその場を後にする。

 

『お疲れ様です』

 

「ご苦労」

 

廊下ですれ違うクローンや軍人、バトル・ドロイドに敬礼される。

道を譲り、直立不動で敬礼してくれるのは良いのだが、不純な動機(?)で歩いている今は静かに放っておいて欲しいと思う。

 

「ちょっと邪魔するぞー」

 

『!? 気を付け!!』

 

俺が部屋に入っていくと、突然の来訪に飛び上がったトルーパーが号令を掛ける。

その場で作業をしていた者たちは手を止め、その場で直立不動の姿勢を取る。

 

「休め、突然悪いな。 真面目ちゃんはいるか?」

 

「はっ! ま、真面目ちゃん・・・でありますか?」

 

「アディスだ、コマンダー・アディス。 あいつ真面目だろ?」

 

「い、イエッサー」

 

俺の言葉を否定する訳にもいかず、返事をするしかない若い伍長。

きっと貧乏くじを引いたと思っているだろう。

 

その伍長が指揮官用の個室に案内してくれる。

まあ別に連れて行ってもらわなくても場所は分かるのだが、軍と言うのはそういうものだ。

そもそも、俺の階級の軍人が付き人もおらず1人でほっつき歩いている方がおかしいと言える。

 

「コマンダー、失礼いたします! コマンダー・レイがお越しになっております」

 

扉をノックしてから伍長は声を掛ける。

遅れて、『入れ』と聞こえたので伍長は扉を開けてくれる。

 

「ありがとな。 よお、暇してるか?」

 

伍長に礼を言ってから、アディスに声を掛ける。

彼は頷き、笑いを堪えながら持ち場に戻って行った。

どうやら、笑っても良いと気づいてくれたようで何よりだ。

事実、古株のトルーパーは先ほどの俺の登場の際も笑いを堪えていた。

若い連中が困るのを見て楽しんでいただけだ。

 

「・・・あのなぁ、レイ。 この状況で暇を持て余している奴なんかいないだろう」

 

「分かっているさ、だがこんな状況だからこそ必要だろ?」

 

机を挟んでアディスの対面の椅子にドカッと座る。

俺が言っているのは大変な状況だからこそ、いつも通りの雰囲気が大切であり、ユーモアが必要だということだ。

何も本当に面白い必要はない。

そういう雰囲気づくり、心構えが大切なのだ。

 

アディスは『まあな』と返してくる。

無論、奴も分かっていて言っているのだ。

 

「それで、一体何の用だ?」

 

「おいおい、古い友人に会うのにいちいち理由が必要か?」

 

「別にそういう訳では無いが」

 

どうしよう、カッコつけて変なことを言ってしまった。

これで面倒な書類を出したら完全にダサい奴だ。

 

「状況をどう思う?」

 

「難しい所だな。 開戦時では帝国よりも兵力や物資で上回っていたが」

 

『今では帝国の底が見えん』と語るアディス。

俺は苦し紛れに口にした言葉だったが、奴は深読みしてくれた。

真面目ちゃんは助かるわ。

 

「実際、帝国は銀河中から志願兵を募っている。 長い戦争で疲弊した者たちは食べるために志願する。 悪い流れが出来つつあるな」

 

特に銀河外縁部の星々は分離主義勢力派が多かった。

しかし共和国との戦争で、その恩恵を受けられたかと言えば疑問が残る。

そして長期化、泥沼化したクローン戦争で民は傷つき、飢え、死んでいった。

そんな中で銀河帝国が樹立し、兵を募った。

家族を養うため、体の良い食い扶持ができたようなものだ。

いや、寧ろ選択肢が無いと言った方が正しいかもしれない。

 

それにあのデス・スター。

ハリボテともう一機のデス・スターを建造するにはそれなりの金と労働力が必要だ。

それもかなりの短期間で。

正直、分からないことだらけだ。

 

「俺の知っている歴史とは既に別物と言っていい。 俺の知識も殆ど役に立たないだろう」

 

「だろうな、お前から聞いていた歴史とは何もかも違っている」

 

考えても答えが出る訳はない。

しかし、だからと言って考えずにはいられない。

それが人間というものだ。

 

・・・・・はあ、自衛隊で当直勤務している方が何倍も気が楽だ。

差し入れが無いことに文句を言っていた罰なのだろうか?

俺がバカなことを考えていると、アディスは言葉を続ける。

 

「とにかく、今俺たちにできることをするしかないさ。 まずは軍の再編だ、またいつ戦闘になるか分からないからな」

 

奴のいう事はもっともだ。

そして、その言葉で俺は本来の目的を思いだす。

 

「お前、階級って俺と同じだったよな?」

 

「は? ああ、そうだ」

 

アディスは何の脈絡もなく話し始める俺に不審な目を向ける。

『こういう時、何か面倒ごとを押し付けてくる』そう物語っている目だ。

 

奴は十中十(100%)、勘づいている。

数多くの戦場を生き抜いてきた俺の勘がそう呟いている。

因みに俺は学校のテストなどで、二択まで絞った問題は大抵外す。

二分の一に最も弱い男だ、自慢じゃないがな(キリッ)

 

「これ、お願いできますでしょうか?」

 

そんな俺に残された手段は一つしかなかった。

 

“お願い”

 

まさに背水の陣、孤立無援、前門の虎後門の狼!!!

俺が生き残るために残された唯一の手段。

俺はこんな所で終わるような人間ではない、そう言わんばかりの瞳で睨みつける。

さあ、どうなる?

俺の将来は?未来は?夢は?

奴の一言に掛かっている。

 

「無理」

 

人生終了のお知らせ。

 

 

 

 

「ただいまー」

 

『『『お疲れ様です!!』』』

 

俺はアディスの下を後にし、自分の管轄に戻って来た。

スッキリしたような表情を浮かべている俺の顔を見て、副官のライズが声を掛けてくる。

 

「それで、どうだったのですか?」

 

「おう、問題なく押し付・・・快く受けてくれたぞ!」

 

あぶねぇあぶねぇ、口が滑りそうになっちまった。

押し付けたのではなく、快諾してくれたのだ!

 

「ほう、それは良かったですね。 それよりも自分がお聞きしたのは“他の部署の査察”についてですが?」

 

「・・・・・」

 

そういえば、そんな体で出てきたのだった。

完全にしてやられた気がした。

 

ちなみに頼みを断られた俺は、アディスに泣きつくことでどうにか引き受けてもらったのだ。

さすがに指揮官用の個室だったとしても、あれだけ騒いでいれば部下に聞こえてしまうからな。

戦況を正確に、そして効果的に見極めた俺の作戦勝ちと言った所だろう。

これで、面倒な仕事から解放された。

 

今の俺はとても晴れやかで、何ものにも縛られない開放的な気分だった。

そう、この感情はまさに学校のテスト期間が終わった時の感情に似ている。

あの時の晴れやかな気持ちは、こうして大人になっても忘れることはない!

 

「失礼ですがコマンダー、まさかあの書類が最後だと思われているのですか?」

 

俺のやかましいほどの爽やかな表情を見て、ライズがそう口にする。

次の瞬間には俺の有頂天だった気分は地に落ちた。

 

もう一言う。

俺は肉体派なのだ。

 




はい、お疲れさまでした。

今回は久々のギャグ?回でした。
皆さんはこちらの方が好みですかね?笑

可能な限りギャグも織り交ぜていきたいのですが、状況によっては難しいこともあるので生暖かく見守っていただけると嬉しいです。


それではまた近いうちに・・・・・
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