デート・ア・ライブ 黒姫ofクレイジー   作:ゴア・マガラ好き

14 / 38
少し説明的な回になってるかもしれません。


追憶

私の竜だった時の話をしよう。

私は様々な竜と戦った。

大抵の相手には勝てたが、相手は生き残った。

私の鱗粉を吸いすぎた結果、狂ってしまったのだ。正直、こうなってしまった相手には、理性を保ったまま戦って勝つ、というのは困難になる。

そのため、私は狂った竜から離れた。

そうするしかないのだ。

そもそも、私は自身の鱗粉を目として使っているだけなのだ。

それを勝手に吸い込み、狂う方が悪い。

とにかく、私は戦い続け、狂った竜を何体も作った。

最終的に、ほとんど倒されてしまっていたが。

倒したのは、私を倒した人間というのも、言うまでもないだろう。

今思い返せば、様々なことをしていたものだ。

おとぎ話のような竜を追い、竜を狂わせ、戦って。

大半が戦いだったがな。

そんな生き方を私が、今や一人間として学校に通っている。

奇妙なものだな。

そして、精霊という謎の存在でもある。

私は死に、この世界に来た。

この世界でも、私の本能は戦いを求める。

戦うことを快楽とした私には、必ず必要だった。

だから嬉しいよ。

見た目以外は、私は何も変わっていない。

 

「······くっ······」

 

しかし、些か戦いすぎてしまったようだ。

傷こそ負ってないが、一つ一つの攻撃は、確実にダメージとして入っている。

だが、いい。

この痛みを感じ、やっと、私は生きているのだと実感した。

そうならば────。

 

「────私は、戦い続ける。最期まで」

 

私は、誰もいない巣で、そう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「琴里ー、そろそろ飯だぞー」

 

「わかったー!」

 

士道は料理を運びながら考える。

俺は、あの精霊に······〈アンノウン〉に、黒禍黒姫の何が気になっているのだと。

最初に現れた時は、助けようと心から思えた。

しかし、話せば話すほど、その気は薄れていってしまう。

彼女は強い。

だが、本当に力を扱えているのだろうか?

狂三との戦いではかなり暴れていた。

それは、力に振り回されているのだろうか。

そう、琴里のように。

 

「······いや、違う······そこじゃないんだ。もっと別の、何かが······」

 

士道は誰にも聞こえないような声で呟く。

暴れてはいるが、琴里の暴走とはどこか違うように感じてしまう。

その異質さに、士道は恐怖している。

黒姫の前に精霊を一人にさせればどうなる?

黒姫は話でもするのか?

いや、違う。

絶対に戦い始める。

それが怖い。

或美島で耶倶矢と夕弦に出会った時、真っ先に浮かんだのは恐怖だった。

二人に対してではない。

二人が黒姫と戦うのではないかと思ってしまったのだ。

だからか、旅館に行った時に無意識に睨んでしまっていたし、変に素っ気ない態度で接してしまった。

別に嫌いではないのだ。

しかし、どうにも好きになれない。

十香と約束はしたが、正直、自信が削ぎ落とされている。

彼女との接し方がわからない。

最初に出会って以降、〈フラクシナス〉の選択が、彼女に対してだけ表示されなくなってしまった。

原因不明なうえ、どうにかなりそうにもない。

だから、自分で考えて話さなければならない。

しかし、彼女と話をしようとすると、足が竦んでしまう。

俺は、黒姫に対して恐怖を感じていると実感する瞬間だ。

そんな時、家のインターフォンが鳴った。

 

「はいはーい······耶倶矢に夕弦?どうしたんだ?」

 

「士道よ。一つ問わねばならぬことがある」

 

「質問。黒姫は、何故精霊のことを知っているのですか?」

 

その言葉を聞き、士道は目を見開く。

 

「なっ······二人は何もされなかったよな!?」

 

「ど、どうした士道よ。いきなり大声を出しおって」

 

「疑問。それはどういう意味ですか?」

 

二人の言葉を聞き、士道は内心ほっとする。

しかし、二人が黒姫と接触してしまった。

安心はできない。

 

「いや······なんでもない。どうして精霊を知っているか、だったよな」

 

「その通りだ。先日、黒姫に訊いたのだが、士道に訊けと言われてしまいな」

 

「肯定。それが知りたいのです」

 

士道はその言葉を聞き、周りを確認する。

そして、十香がいないことを確認し、問いに答える。

 

「実は······黒姫も精霊、なんだ」

 

「おお、そうだったか!」

 

「驚愕。驚きです」

 

「だけど······」

 

「だけど、なんだ?」

 

「······いや、なんでもない。でも、十香にだけは秘密にしておいてくれ」

 

「疑問。何故ですか?」

 

「······理由はまた今度話す。とにかく頼む。このとおりだ」

 

士道はそう言い、二人に頭を下げる。

 

「士道がそこまで言うのなら、仕方ないな」

 

「同調。黙っておきます」

 

「······ありがとう······」

 

士道は、十香にだけは知られたくなかった。

黒姫が精霊であり、琴里や狂三を傷つけた〈アンノウン〉だということを。

だから隠し続ける。

これは俺が死のうと、十香には秘密にする。

そう、心の中で誓った。




黒姫も無敵ではない、というのと士道の黒姫に対して感じていることです。
黒姫だって生きています。
ダメージが入っていないわけがありません。
にしても話の進み方が遅い気がしてなりません。
書きたいところがぽんぽん浮かんでくる······。

バッドエンドとハッピーエンド、どちらを先にみたいですか?

  • バッドエンド
  • ハッピーエンド
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。