デート・ア・ライブ 黒姫ofクレイジー   作:ゴア・マガラ好き

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ちょっとした能力説明回のようなものです。


理解

────臭い。

私が下水道に逃げてから最初に思ったことがそれだ。

私は大抵の事は鱗粉を通じて感じ取っているので痛覚以外は良いとは言えない。

目に至ってはそもそも見えないし。ただ、そんなに良くない鼻でも臭いと思ってしまう。

ゴミだらけなうえに水は汚れている。

何故ここにそんなものかあるのか、私はわからない。

さて、まずは入ってきた情報を整理しよう。

まず、この場所だ。

地球の日本の東京都にある天宮市という場所らしい。

どうやらここには私が帰るべき場所がないようだ。

······少しショックだが、薄々関していたことだ。

私はどうやら、人間の性別である男と女、どちらにも属さないらしい。

確かに元々性別なんてものはなかったし、問題ないだろう。

しかし、自分の見た目はどちらかと言うと女と見られるらしい。

まあそこはどうでもいいだろう。

次は私にとって一番重要なことだ。

ここは真っ先に目を通し、既に試してもいる。

私の鱗粉──「狂竜ウィルス」についてだ。

前の私は狂竜ウィルスを適当にばら撒いて周りの竜を狂わせたり、地形の把握をしたりしていたのだが、それと同時にあることができるようになった。

それは───

 

『──完全にバレてたわね······何なのかしら、顔も隠しているし──』

 

────ちょうどいいタイミングだ。

これが狂竜ウィルスでできるようになったことの一つ、盗聴だ。

ウィルスを介して私に音を届けている。

そしてもう一つは、盗視だ。

これは元々できていた地形と生物の把握の応用で、ウィルスを撒ける範囲が広くなったことでできるようになったことだ。

盗聴だけ使えていればいいのだが、盗視も使うことはあるだろう。

······なるほど、あそこにいた人間はシドウというのか。

しかし鱗粉に直接触れたようだが、何故平気なのだろう。

人間なら少しくらい苦しくなるものだろうに。

実際、あの人間もそうだったようだしな。

······そういえば、この服装では少し動きづらい。

確か霊装を解除すれば他の服に帰ることもできるらしい。

では早速やってみるか。

できるだけ動きやすく、そしてこの時代でも目立たないような服は······お、ちょうどそれっぽいのが落ちているな。

私は落ちていた服を拾う。

臭い······が、我慢するしかない。

······よし、やるか。

私は拾った服を投げ捨て、霊装を解除する。

そして形を変えてその身に纏わせる。

······よし、上手くいった。

それでは地上に出るか。

さすがに自分で空けた穴から出るのは不味いだろうし、上に続いている梯子を登るしかないだろう。

そう考えた私は、上に続く梯子を探すために、その場から離れた。

 

後で知ったのだが、私が参考にした服はジャージというようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて、早速作戦を立てるわよ」

 

琴里はそう言うが、士道はそれを聞いて言う。

 

「大丈夫なのか?その······」

 

「大丈夫よ。私のことよりあの精霊よ」

 

琴里がそう言うと、巨大なモニターに折紙が精霊に攻撃を開始した瞬間から映像が流れた。

そして精霊が背中から何かを広げた瞬間に映像を止める。

 

「······彼女はこれでミサイルを防いでいたね。それほど耐久性に優れているということかな」

 

玲音がそう言う。

 

「でもこれ、何かに見えないか?」

 

士道がそう言い、琴里は背中から広げられたそれを見る。

 

「これは······手のように見えるわね。指が四本づつしかないようだけど」

 

「背中から手がもう二本······ますますわからなくなってきたな······」

 

「とりあえず、映像を続けるわ」

 

琴里がそう言うと、モニターに映っている映像が動き始める。

そして次は折紙の剣による攻撃が防がれたところで映像が止まる。

 

「あの防いでいる突然現れた武器、気味が悪いわね······」

 

手のような形をした黒紫色の武器を見て琴里は言う。

 

「確かにな······あれって天使なのか?」

 

「······いや、あれは天使とは別のようだ」

 

士道の疑問に玲音が答える。

 

「ということは、まだまだ本気になっていないようね」

 

琴里はそう言い、口にくわえているチュパチャップスの棒をピコピコを動かす。

 

「彼女の顔が見えていないし、これから人間としてこの街に紛れる可能性も考えた方が良さそうね」

 

「······紛れられるとしたら、厄介なことになるね」

 

「確かにそうだな······確か人間を襲う気はないって言ってたし、次は現れないかもしれない······」

 

士道はそう言い、それならそれでいいのではないのか?と考えたが、その考えをすぐに捨てた。

 

「何かの拍子でASTに目をつけられるかもしれないし、早く探しださないと······ッ!」

 

そう言うと、琴里は頭を押さえて椅子から落ちる。

 

「琴里!」

 

「······大丈夫かい?琴里」

 

「ええ······それより、精霊のことを······」

 

琴里は立ち上がりながらそう言うが、体がフラフラとしていて、足もおぼつかない様子だ。

 

「······さすがにこれ以上は危険だ、琴里」

 

「琴里······」

 

「······わかったわよ、今日の会議は終了よ」

 

琴里はそう言い、部屋から出ていく。

 

「······シン、明日は頼んだよ」

 

「······はい、わかってます」

 

士道はそう言い、決意する。

明日の戦争(デート)は、必ず成功させると。




ある程度の知識は情報と共に入ってきてます。
まさかのまるまる一話主人公が言葉を発しないという······。
そして次は琴里と士道のデートです。
未だに琴里以外の精霊は登場していませんが、次回は出てくると思います。
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