デート・ア・ライブ 黒姫ofクレイジー 作:ゴア・マガラ好き
探る者
私の傷はまだ癒えない。
それほど〈天使〉が霊力を消費したということだ。
そんな私だが、壁に手をつかずとも歩けるようになった。
それでもかなり辛いのだが。
それはともかく、だ。
せっかく動けるようになったのだ。
調べに行こうではないか。
「黒禍黒姫」が住んでいた山奥の家に。
私はそう決め霊力を纏うと、すぐに翼脚を広げて飛びたった。
「はぁ······はぁ······ちっ、まさか、ここまで消耗するとはな······」
黒禍家の前に到着した私は、木に手をつけてそう言う。
まずいな、これは泊まった方が良いな。
帰ろうとすれば霊力が尽きてしまう。
「······さて、始めるか」
私はそう言い、扉を開け、家の中に入る。
家の中は埃まみれで、人が入った気配は全くしない。
私はまず、目に入った本棚の本を手に取った。
タイトルは『黒龍伝説』。
······なん、だと。
黒龍だと?何故その名が出てくるのだ。
そもそもここは「龍」ではなく「竜」
を────。
そこまで考え、私は思い出した。
人間とは、「竜」と「龍」を同じものと考えると。
······にしても、黒龍、か。
その名はあの世界で耳にしたことがある。
曰く、そいつは人類の敵。
曰く、そいつは『運命の戦争』の名を冠している。
曰く、そいつはさまざまな姿を見せることがある。
私が聞いたのはこの程度のことだ。
人間たちは何か知っていると思うがな。
······とりあえず、見てみるか。
私はそう考え、本を開く。
『キョダイリュウノゼツメイニヨリ、デンセツハヨミガエル』
最初の頁にはそう書かれている。
私は次々と読み進める。
『数多の飛竜を駆逐せし時
伝説はよみがえらん
数多の肉を裂き 骨を砕き 血を啜った時
彼の者はあらわれん
水を煮立たす者
風を起こす者
炎を生み出す者
その者の名は ミラボレアス
その者の名は 宿命の戦い
その者の名は 避けられぬ死
喉あらば叫べ
耳あらば聞け
心あらば折れ
ミラボレアス
天と地とを覆い尽くす
彼の者の名を
天と地とを覆い尽くす
彼の者の名を
彼の者の名を』
······最後の一頁は破られている。
これは、なんだ?
ミラボレアス······?
そんな竜······いや、龍がいるのか······?
御伽噺のようだが、実際にあったかのようにも思える。
······だが、何故このような本がここに?
私は疑問に思うが、答えに辿り着きそうもない。
私は再び本棚に目をやる。
よく見ると、側面にタイトルが書いてある。
『幻獣』に『老山龍』、『鋼龍』に『炎妃龍/炎王龍』、『霞龍』に『浮岳龍』など、さまざまな「龍」についての本が並べられていた。
どれもこれも聞いたことのある名ばかりだ。
······まさか、無差別に「龍」を信仰していたのか······?
だとすれば、どこからこの本と情報を?
この世界に「龍」はいないはずだ。
なのに、何故それらについて記されている本があるのだ。
私は考えるが、やはり答えには辿り着きそうにない。
私は諦め、別の部屋に入った。
「な────」
部屋に入った瞬間、私は絶句した。
何故なら、そこにはあったのだ。
私────いや、霊装を纏った「黒禍黒姫」の死体が。
「どういう、ことだ?何故、死んでいるのだ······?」
私はある仮説をたてていた。
その仮説は、私が「黒禍黒姫」の身体に乗り移り、今の私となったと。
そして精霊になったのは、竜が存在しないため、人間と似たような形をした精霊とされたと思っていた。
だが、死体があるせいで全てが崩れた。
私の死体は傷一つない状態だ。
しかし、頭からは触角が生えていた。
そして死に顔は、とても穏やかなものだった。
まるで死を悟っているような、こうなることを望んでいたような顔をしている。
そんな死体を見て、私は────
「食べ、たい······」
私はそう呟いた。
何故か、異様に食欲がそそられる。
本当は食べたいなんて思っていない。
だが、身体が求めている。
一つになろうと、求めている。
私は膝をつき、死体に口を近づけ────。
「······!な、ぜ······!止まら、ない······!」
口に含んでしまった。
もう、止まらない。
私自身は拒絶している。
だが、止められない。
グチャグチャと音をたたせながら食べる。
味なんてわからない。
食べる度に力と記憶が流れ込んでくる。
そして数十分後。
あったはずの死体は、骨だけが残り、肉は全てなくなった。
······いや、食ったのだ、私が。
そして、霊力が回復······いや、増えた。
どうやら私の霊力は、最初から半減していたようで、「黒禍黒姫」の死体を食うことによって元に戻ったようだ。
しかし、霊力量以外は変わっていない。
通りで燃費が悪いわけだ。
あの天使は、この万全の状態での使用を考えられているのだから。
······それより、気になることがある。
流れ込んできた記憶の中に、何かの手がかりになりそうなものが何一つない。
流れ込んできた記憶は、いじめられている光景と、家族がしていたことだけだ。
そこに私が必要とする記憶はない。
······予定通り、今日はここに泊まるとするか。
明日は山から下りて、私が目覚めた時期について聞き込みをするとするか。
ここから先の展開もしっかり思いつきました。
なので問題はないはず······。
UA7000とお気に入り登録120突破ありがとうございます!
まさかここまでいくとは思ってませんでしたw
これからもよろしくお願いします!
バッドエンドとハッピーエンド、どちらを先にみたいですか?
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バッドエンド
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ハッピーエンド