デート・ア・ライブ 黒姫ofクレイジー   作:ゴア・マガラ好き

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七罪サーチ&キル
一方的な裁判


夕暮れ時。

士道は過去に起きた火災によって廃れた遊園地だった廃墟を歩いていた。

 

「あんなことがあった直後だってのに······」

 

あんなこと、というのはもちろん黒姫のことだ。

結局、元に戻っているのかそうでないのかわからないままだ。

 

『文句言わない。精霊はその辺りにいるはずよ』

 

「了解······っ」

 

周りを見ながら歩いていると、奇妙な物を見つけて足を止めた。

 

「······は?」

 

『ちょっと?何してるの?精霊の反応はもっと先────』

 

ボロボロだった建築物は、一定の地点から先だけが綺麗に────いや、作り替えられたかのように大きく変わっている。

ゴシック建築と十字の墓標。

その二つによって悪趣味な空間になっていた。

 

「な、なんだ······これ」

 

夢かと思い、士道は自分の頬をつねる。

しかし痛みがあり、これが夢ではないと実感させられる。

 

「遊園地のアトラクションが生きてた······わけはないよな······」

 

『────ええ。微弱ながら、周囲に霊波反応があるわ。詳しいことはわからないけれど、恐らく精霊の能力に関係しているんでしょう』

 

琴里の分析を聞き、士道はごくりとのどを鳴らす。

そんな時。

 

「あらぁん?」

 

上方からそんな声が聞こえた。

声のした方を見ると、目の前にあった協会の屋根の上────そこにあった十字架に、一人の女性が腰掛けていた。

その女性────精霊の服装は、まるで物語に出てくる魔女を思わせる姿だった。

 

「うふふ、珍しいわね、こちらに引っ張られた(・・・・・・)ときに、AST以外の人間に会うだなんて」

 

精霊はくすくすと笑い、十字架から飛び降りる。

ふわふわと空中を漂い、士道の前に降り立つ。

そして、エメラルドを思わせるその目で士道を見つめる。

 

「ふぅん······?」

 

精霊は士道に顔を近づける。

思わず身体を震えさてしまったが、女性はその反応が面白かったのか、女性は再びくすくすと笑う。

 

「ふふ、別にそんなに怖がらなくても、取って食べたりしないわよ」

 

「あ、あの、俺は────」

 

士道が言葉を返そうとするも、精霊がくいと士道の顎を持ち上げたことで止められる。

 

「へぇ······なかなかカワイイじゃない。どうしたの、僕?確か私が現界するときって、こっちの世界には警報が鳴ってるんじゃあなかったっけ?」

 

「そ、それは······」

 

完全にペースを握られた士道が言葉を返そうとすると、右耳から琴里の焦ったような声が響いた。

 

『士道、そっちに向かって精霊が近づいているわ!この反応は······〈アンノウン〉よ!』

 

「な────ッ」

 

やはり、あの時元に戻っていたのか。

士道はそんなことを考えるが、すぐに目の前の精霊のことを考える。

黒姫が向かってくるということは、それは確実にこの精霊と戦うため。

この精霊の実力を知らないため、逃がすことを考えるしかない。

 

「?どうしたのかしら?」

 

「っ······今すぐここから逃げてください!」

 

士道が言うが、精霊は疑問を浮かべている。

 

「どうして?」

 

「ここにいると、えっと······」

 

士道が言葉を詰まらせていると、精霊は微笑む。

 

「私は七罪よ。あなたたちには〈ウィッチ〉って呼ばれているみたいだけど」

 

「七罪、さん。俺は五河士道······じゃなくて!ここにいるとあなたが危険なんです!」

 

「?どうして?」

 

「それは────」

 

今からあなたに向かって精霊が襲いかかってくるから。

────そう言おうとするが。

 

「ほう、私が危険、そう言いたいのか?シドウ」

 

「ッ!」

 

上方から聞こえた声で中断される。

声がした方を見ると、そこには翼を羽ばたかせ、空に浮かんでいる精霊〈アンノウン〉────黒姫の姿があった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ほう、私が危険、そう言いたいのか?シドウ」

 

私は空からシドウに向けて言う。

シドウは恐れているような、そうでないような顔で私を睨む。

 

「さて、シドウ。ここから消えてもらおう。それとも死にたいか?」

 

「······いや、ここから離れるわけにはいかない」

 

ふむ······そうか、そうなるなら仕方ない。

私は下に降りて口を開く。

 

「では二人でかかってこい。私は〈天使〉を使わない。この武器一つでお前達を殺す」

 

そう言って私が見せたのは操虫棍「エイムof マジック」。

それを見た精霊はくすくすと笑う。

 

「うふふ、そんなもの一つでどうすると言いの?どうやら私と同じ精霊のようだけど、私にかかればどうってことないわ────〈贋造魔女(ハニエル)〉!」

 

精霊が右手を掲げて言うと、その手には箒のようなものが現れた。

そして箒の柄尻を地面に突き立て先端部を開く。

すると、私の手にあった操虫棍が一本のにんじんにわかった。

猟虫はクワガタムシのような着ぐるみを着せられていた。

 

「ふむ、なるほど。これがお前の天使、ということか」

 

「そうよ。で、どうするの?そのにんじん一本で」

 

精霊が煽るように言ってくる。

······さすがに少しイラッとした。

よし、こいつはここで必ず消し炭にしてやる。

私はにんじんとなった操虫棍を消す。

 

「武器は使わんと今決めた。この身体一つでお前を消し炭にしてやろう。精霊」

 

「ふぅん」

 

再び〈天使〉を地面に突き立てる精霊。

そして私を見ると、その顔はありえないものを見ているような表情だった。

 

「どうして······どうして変わっていないのよ!」

 

「ふむ?変える、変える······なるほど、今お前は私の姿を変えようとしたのか」

 

なるほど、ならその表情にも納得だ。

 

「私の身体は力の塊。つまり、私の力が消えることでもなければ、私の体はこのままだ」

 

「なん、ですって······」

 

精霊は表情を変えずに言った。

さて、それでは始めようか。

 

「一つ話をしよう。これは何百年か前の話なのだが、この世界では「魔女裁判」というものがあったらしい」

 

「······それがどうしたのよ」

 

少し落ち着いたのか、精霊は私を睨みながら言う。

 

「今から裁判を始める。そして判決は有罪。そして死刑だ」

 

私はその言葉と同時に精霊に向かって翼脚を叩きつける。




色々あって遅くなってました。
個人的な都合や話を忘れたので読み直しているなど······
そういえば昨日、デート・ア・ライブ19から22巻まで買いました。
これで本編は全部揃いました。
それでは次回もよろしくお願いします!

バッドエンドとハッピーエンド、どちらを先にみたいですか?

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