デート・ア・ライブ 黒姫ofクレイジー 作:ゴア・マガラ好き
琴里とのデートから数日後、士道は学校に来ていた。
士道はキスをした直後に流れるように思い出した記憶と、謎の精霊〈アンノウン〉について考えていた。
────あの大火事の日のノイズは、一体何なのか。
────あの精霊は、何を目的としているのだ。
そんなことを考えていた。
「よう、五河。どうしたんだ、そんな顔して」
そう士道に声をかけたのは、殿町宏人。
士道の親友といえる人間だ。
「ああ、殿町。まあ、ちょっとな······」
「最近そんな顔ばっかりしてるぞ?何かあれば、相談には乗るぞ」
「······サンキューな、殿町。おかげで少しだけ楽になったよ」
「いつでも話し相手にはなるぜ」
殿町はそう言い、サムズアップする。
士道も気分が晴れ、少しだけスッキリしたような感覚になる。
その時、教室にこのクラスの担任である。岡峰珠恵、通称タマちゃん先生が入ってきた。
「みなさーん、席についてくださーい!今日はなんと、転校生がやってきましたよー!」
転校生?最近狂三が来たばかりなのに、また転校生か?と士道は思う。
「入ってきてくださーい!」
先生がそう言うと、扉が開き、そこから一人の女子が入ってくる。
真っ黒の長髪に、それとは対象的な真っ白な裸、そしてどんな光も通さないような真っ黒な目の少女。
「それでは、自己紹介をお願いします!」
「うむ。私は
入ってきた少女は、顔に似合わない口調で言った。
彼女が言ったことに、みんなが困惑の色を浮かべる。
だが黒姫と名乗った少女は、全く気にしていない様子で、教室内を見ている。
ふと士道と目が合うと、黒姫は笑みを浮かべる。
それを見た士道は、何か恐ろしいものを感じた。
「こ、個性的な自己紹介ですね!黒禍さんの席は······夜刀神さんの隣に座ってください!」
「うむ、了解した」
黒姫はそう言うと、指定された席に向かい、座った。
「これからよろしく頼む、夜刀神」
「私は十香だ!よろしくな、黒姫!」
私は黒禍黒姫として、学校に通うことになった。
目が見えないことは教師にも言っていない。
言う必要はないだろう。
どうせ見えるのだから。
さて、もう昼休みか。
自己紹介で竜と名乗ったからか、休み時間にはそれについて質問責めされる。
その時は「私はこことは違う、遠くから来た。そこで竜と呼ばれていた」と言った。
男女構わずその言葉で盛り上がったが、事実を伝えただけだ。
ま、昼休みになったし、シドウにでも学校案内を頼むとするか。
「シドウよ。ついてきてくれないか」
「え?お、俺?」
「そう、お前だ」
私がそう言うと、教室内がざわざわとし始める。
「ち、ちょっと待ってくれ!どうして俺なんだ?」
「ふむ······ま、どこかで見かけたことがあるような気がするから、というのでは駄目か?」
私がそう言うと、士道は頭を押えてため息をつく。
「······わかった。ついてきてくれ」
シドウはそう言い席を立つ。
そして教室を出る。
「なあ、朝の私の言葉。どう思った?」
「え?あ、ああ、黒禍さんが竜っていう······」
「そうだ。それを聞いて、シドウはどう思った?」
「······特に何も。それよりも俺は、黒禍さんの笑顔が怖かったよ」
おや、ついつい顔を向けてしまったか。
それより、怖いとはどういうことだ。
私が精霊〈アンノウン〉だとは話していないはずだ。
顔も装備で隠れていたし、霊力とやらも抑えている。
気づかれるはずはない。
「女に向かって笑顔が怖い、とは。私以外の女に言うなよ?どうなるかわからんぞ」
私はそう言い、小さく笑う。
「確かに失礼だったよ。ごめん」
「いいや、全然気にしていないさ。寧ろ、もっと恐れてほしいくらいさ」
皆が私を恐れている様子を見るのは面白そうだ。
それに、恐れられているということは、私が目指している「龍」に近づいているということだろうしな。
「そうか······。とりあえず、食堂を紹介するよ」
「ははは、よろしく頼むよ」
その後、私はシドウに学校を案内してもらい、放課後になった後はすぐに巣に帰った。
······さて、明日にでもあの精霊に近づいておくか。
噂では、そいつは大量の人間を殺しているという。
······楽しめそうだ······!
次回はあの精霊と直接話します。
クラスは同じはずなので、顔は合わせていますが話してはいません。
ちなみに、折紙のことを全く書いていないのは、黒姫が折紙に興味がないから眼中に無い、ということです。