俺のネギま!   作:ばうえもん

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横嶋を進学させるのを忘れてた為に時間軸がおかしくなっていました。
修整しましたので原作開始時点で横嶋16歳、アリサ9歳になっています。



第一章「その日、私達の運命の歯車が噛み合う音が聞こえた」
その日、私達の運命の歯車が噛み合う音がした。



 

あれから俺は世界樹地下下層に敷かれた結界内で修行をしつつ、アルビレオ・イマから魔法使い的な常識等の指導を受けていた。とはいえ彼は魔法世界の出身なので麻帆良における注意点等は同級生の魔法生徒達やグラヒゲ等の教師陣に聞く必要があるのだが。

また修行の一環で量産した治療符や結界符を学園長へ渡して裏の方でもそれなりの信用と地位を得てもいた。気のせいか関西(近衛後輩)からのラブコールが増した気がせんでもない。

 

そんな俺が気にしている事が有る。アルビレオ・イマや学園長に話せば冗談か気が狂ったと思われそうだが、割と真剣に三人目のYOKOSHIMAが現れないかと心配しているのだ。二度ある事はじゃないが平行世界の存在が確定した以上は確率はゼロじゃない。そしてこの手の事象に限って確率とか無視するが如く引き当てるのがYOKOSHIMAだと思う。

 

そんなわけで麻帆良以外で出現ポイントになりそうな京都やイギリスでの情報収集については幾つか案があるので後は実行するだけだ。なお魔法世界についてはどうせD横島*1が外からモニターしてるだろうから無視する。

イギリスだが恐らくだが魔法世界へのゲートと近い場所と思われるので地図と航空・衛星写真と龍脈とを照らし合わせて推測をする。何だかんだ人が住む以上は自給自足を徹底しない限りは外部と接触はある。確か郵便も届くらしいので人間の文明圏に含まれるのは確定だな

ゲートなんて大規模な術式を扱う以上はそれなりの龍脈の太い部分、所謂パワースポットなんかを中心に調査すれば良い。ぶっちゃけ俺なら外国でも龍脈周辺に限ってだが縮地で移動出来るからな。つーわけでメルディアナ魔法学校とやらを中心に周辺の調査をしようと計画を立てていたところアルビレオ・イマが同行すると言い出した。

なんでもナギ・スプリングフィールドの息子の様子を確認したいそうだ。一応は高畑先生も何度か会いに行っているらしいが普段の様子を自身の目で見てみたいと。

 

「でしたら最初から場所を教えてくれてもいいんじゃないですかねぇ?」

 

「いえいえ、私に相談せずに何か始めたのは横嶋君ですから。科学と魔法を併用した調査の手並みについては大変興味深い物でした」

 

「それを見て目的を察したと、まあ人に聞かずに自力で調べるのを選んだのは俺ですからいいですけど」

 

「因みに質問ですが京都にも行くのですか?」

 

「そっちは来月の修学旅行で正々堂々乗り込みますから連れていけませんよ」

 

事前の準備を考えるとイギリス行きの方は学際後かな?

念の為に少しはレベルアップしときたいし。

 

「それは残念ですね。てっきり古い陰陽道の知識を手土産に詠春へ娘さんを下さいと挨拶しに行くのかと思いました。

 ぜひ貴方と詠春の修羅場を見学したかったんですが」

 

「…なんでそうなるんすか。学校行事で行くから自由に動けないんで余計な予定は無いっすよ」

 

「何度か見かけましたが彼女の方は満更でもないようでしたよ。

 世間一般、そして裏でも高嶺の花の彼女ですが、関西に大きな利益をもたらせる貴方なら手を伸ばせば届く女性でしょう。無理目な女性(魔法世界のナマハゲ)の尻を追いかけるよりも余程健全ですよ」

 

「もう追いかけてねーからほっとけ!!」

 

 

それから一年経ち高校生になった。

とある目的の為に半年程の時間を根回しに費やす羽目になった。現状問題が有るとすれば関西の長に借りが出来た事だが必要経費と割り切る事にする。ぶっちゃけ二次知識だが来年春頃に借りを返す機会があるからそれでチャラに出来るハズだ。

 


 

その日、私達の運命の歯車が噛み合う音がした。

 


 

アリサ・スプリングフィールドは転生者である。

主人公であるネギ・スプリングフィールドの双子の妹、外見的特徴は父親ではなく母親似で両親譲りの莫大な魔力と才能に加えて魔法無効化能力まで持った地雷要素満載のテンプレ転生者だ。

中の人は神に遭った記憶は無く、死に瀕したショックで唐突に思い出したのだ。

 

前世の彼女は身体が弱く、正確に言えば当時の医学では治療が難しい病気を患っていて人生の半分以上を病院で過ごしていた。

学校へは碌に通えない為に友人には恵まれず、漫画等のサブカルチャーへと傾倒していったのは必然であろう。携帯電話等のモバイル通信も普及し始めてはいたが、話し相手が居ない彼女にとっては無用の代物であった。変わりといっては何だが、当時そこそこ普及していたインターネットの世界こそが彼女のホームグラウンドで、大好きな漫画の情報を集めるうちに二次創作の世界へと踏み込んでしまったのは必然だったのだろうか?

確かに傍から見れば道を踏み外す行為だったのだが、その知識こそが今の彼女をギリギリだが持ち堪えさせる為の力となったのは皮肉である。

 

 

 

村で暮らして居た頃の私達はそれなりに上手くやっていたと思う。

その頃は未だ生前の記憶には目覚める前であったが、私は兄よりも物覚えは良くて魔法も直ぐに使えるようになった。それが兄のプライドを刺激して彼が拗ねる事はあったが喧嘩するような事は無かった。

また周囲の人間は父親に似た兄に期待を向けていた為に、子供なりにそれを感じとった兄は優越感を感じていたのかもしれない。兄が父親へ傾倒していった原因と考えると恨み言の一つ二つもある。

生前読んだ二次創作のパターンでは兄弟・妹転生のテンプレだとオリ主はネギよりも石化解除に拘るのものだが、兄を歪めた原因の一つと思うと私には無理そうだ。

現実問題として現状の私に余裕が無いのも理由ですけど。

 

 

私は悪魔の襲撃の際に攻撃魔法に巻き込まれて負った負傷のせいか、魔力の放出に問題が起きて出力が一般魔法使い程度まで下がってしまった。

保有魔力はそのままなのでスタミナの面では問題は無いが、兄と比較されると出力に劣る私は落ちこぼれとなるらしい。

私を落ちこぼれとなじる魔法使い達と然程変わらないのにだ。

 

彼等より精神的には年上といっても入院生活ばかりで人付き合いは無いまま十三歳で死んだ私には圧倒的に経験が足りない。これは後で聞いた話だが、当時の事を調べてくれた横嶋さんによると兄に対する周囲の不満を向けるスケープゴートとして利用されていたらしい。

 

 

また、この先兄がお世話になるであろう神楽坂明日菜(叔母)同様にどうやら私にも完全魔法無効化能力を持つ可能性が有る。

現状魔力を十全に扱えない関係で気と供に確認してみたところ小規模ではあるが抵抗や消失が可能であった。ただ魔法無効化能力は私にとっては切り札であると同時に命を狙われる理由になりえると原作知識から予想される為確認する場合も秘匿には気を使った。襲撃の時にこの力が使えていればもう少し状況は良かったかもしれない。だが現実は私に厳しかった。

 

村の襲撃から数日後、私が目覚めた時の事だ。

私を見舞いに来た兄は誇らしげに不吉な気配を発する杖を見せながら「お父さんがボクを助けてくれた」と私に言った。今にして思えば兄は直接杖を貰った事から多少の優越感はあれどそれ以外の他意は無く、寧ろ父親が生きている事伝えれば私も喜ぶだろうと元気付けに来たのだろう。

だが当時の私は自身の状況が危険な事を原作知識と二次創作から推測して余裕が無かった。ましてや私を拉致していた悪魔ごと吹き飛ばした風と雷の正体に思い当たった為に兄に対してキツイ物言いで当たってしまった。兄に罪は無いが呪文に巻き込まれて死にかけた身としては平常心ではいられなかったのだ。

その日から私と兄は他人になってしまったのだと思う。精神的には年上だが前世は入院生活ばかりで人生経験がさして無い私は未だ子供で、他者を慮るだけの強さを持ち合わせてはいなかった。

 

 

あと数日で卒業式を控えた日の事です

もっとも卒業するのは飛び級をした兄であり、私は座学は兄に負けてはいませんが実技が一般魔法使いレベルな為にスキップはしていませんので来年度も引き続き通う事になります。

そのような理由から兄と私を比較する周囲の目が煩わしくなって人気が無い場所まで逃げてきました。

特にする事も無いので前世の知識(フィクション)を生かして自主訓練をしています。体内で魔力を循環させてなんとか魔力放出を改善出来ないか試していますが芳しくはありません。

怪我の治療が済んで直ぐの事です。自身の症状について確認してみましたが、前例が無い上に治療師が見る限りは体に問題は無く、結局周囲の認識では私の魔力量は兄より劣る一般魔法使い程度となっています。もっと有ると言っても所詮は子供の言う事です。兄と比べられて癇癪を起しているとしか思われませんでした。

 

そのような理由から魔法使いでは私の治療は不可能と判断して、前世の記憶から幾つか効果が有りそうな修行法を手探りで試している現状です。大抵の創作物ではこの手の修行方法で上手く行くのですが、現実はそう都合良くはありません。ですが周囲の大人が信頼できない私にはコレしか無いのです。

 

「お嬢ちゃん、ソレやり方間違ってんぞ。どこのどいつだよ。そんな雑なやり方教えた奴は」

 

「えっ、だ、誰です…か……日本、人?」

 

そんな時に背後から急に声を掛けられた私は驚いて身構えてしまいました。ですが、私の目に映るその人影は

 

「おっ、日本人ってわかるのか?」

 

「だって、そのバンダナ」

 

その姿を見た私は一つの噂話を思い出しました。

何故か魔法学校で紅き翼(アラルブラ)について調べようとしても全く情報が出て来ません。マホネットの端末も検閲されているようでナギ・スプリングフィールドに関するあらゆる情報が制限されています。原作でネギが父親についてあまりにも無知だったので予想はしていましたがどうやらココでは情報は手に入らないようで、その為手に入る情報は必然的に人の口から語られる物だけになります。

ある日教師の一人が兄に比べて劣る私の事をまるで紅き翼(アラルブラ)の汚点の様だとこぼしていました。それから注意深く周囲の話を聞いていると時折出て来る日本人の物と思われる名前

 

「その歳で日本語も話せるとかすげーな。親も才能マンだったらしいから遺伝もあるんかね?」

 

「あの、その……、横島忠夫さんですよね。私を、私を助けて下さい!!」

 

初めて会ったその人に、私は恥も外聞なく縋りつきました。

この世界で一人ぼっちの私は、形は違えど一人ぼっちの異邦人であろう彼に縋りつきました。

二次創作では困っている女の子を助けてくれる。原作でも恋する女の子のヒーローだったこの人ならきっと私の事も……

 

「ああ、助けに来たぞ」

 

何か困ったように苦笑いしても、彼は縋りつく私に合わせてしゃがんで優しく抱き返してくれました。

そんな彼の胸の中で私は泣き出してしまい。子供にするように、安心させるように、優しく背中をポンポンと叩かれた私は泣き止む事も無く、そのまま疲れて寝てしまうまで縋りついて泣いていました。

 

*1
ダークサイドに堕ちた横島忠夫




ここからが本番なのにペースが落ちてしまいました。
あとタイトルが未だ思いつかないので暫らくそのままです。
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