アサルトリリィ―蒼焔のリリィ―   作:レリ

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こんにちは、レリです。


お待たせしました。この回で救助回は終わらせようと思ったのですがめっちゃ長くなるので二つに分けました。


蒼焔のリリィ、始まります。


ラスバレ編第二話

戦闘が終わって少ししたら雨が止み、森に静寂が訪れた。

 

 

「ん~!雨止んだな!」

 

「HUGEも焔様が倒した奴で最後じゃったしこの辺りのHUGEも焔様が倒したからHUGEの反応も無しじゃ。というより焔様は一体何体のHUGEを倒したんじゃ?」

 

「さあ?途中で数えるのを止めたからわからん」

 

「とりあえずいっぱいってことだけは確かだね」

 

 

あの後、遅れて結梨も合流した。今は皆で水分をとったりしている。焔は〈パイルバンカー〉にストック用の杭を装填しながらミリアムの問いに答えていた。一緒に行動していた結梨も数えていなかったらしい。

 

 

「う~む、焔様のHUGEに対する扱いが前よりも酷くなっておる気がするのぅ」

 

「HUGEに慈悲なんかあると思わないな。殲滅するだけだ」

 

「酷くなっておったようじゃな。それに、強さも格段と上がっておるし」

 

「そうかな」

 

「わしも焔様みたいに強くなれるか…………いや、想像できん……」

 

「ふむ……ミリアム。こういう言葉がある」

 

「む?」

 

「『守るものがある奴は強い』。お前にも守るものはたくさんあるだろ?一柳隊やお前のシュッツエンゲル、百由とかな」

 

 

そう。ミリアムは焔と夢結が結婚して次の日に百由から言われて百由とシュッツエンゲルの契りを結んだのだ。電撃契約だったため、二水の手によってリリィ新聞に大きく取り上げられた。

 

 

「なるほどのぅ。ならわしはいつか焔様と同等、いや、追い越してみせるぞ!」

 

「楽しみにしてる」

 

「ねぇねぇ、らんも~?」

 

 

ミリアムと会話していると焔の制服の袖を引っ張って訪ねてきたヘルヴォルの藍。焔は微笑むと藍の頭に手を置いて優しく撫でる。ちなみに全員自己紹介済みだ。

 

 

「もちろん。これは誰にでも言える言葉だ。佐々木……いや、藍もヘルヴォルが大切だと思っているなら今よりも強くなれるさ」

 

「やった~!」

 

 

(結梨とはまた違った娘感があるな……)

 

 

頭を撫でながら喜んでいる藍を見て焔はそう思ったのだった。

 

 

「……」ジー

 

 

焔にずっと向けられている視線。焔は誰が見ているのかわかっているのでその人物に手招く。

 

 

「……!」パァァ!

 

 

するとその人物の顔に光が照らされたかのように明るくなるとすぐに焔の隣に行き、焔に寄りかかる。焔は静かにその人物……夢結の頭を撫でる。

 

 

「あのような顔をした夢結様を初めて見ました……」

 

 

焔と夢結と一連の流れを見ていた一葉は驚いていた。

 

 

「あはは。お姉様はお兄様に甘えますしね。それこそ、私がお姉様に甘えるぐらい甘えます」

 

「やっぱ結婚するとこんな風になるんかねぇ?」

 

「どうでしょう?他の方はわかりませんがお姉様とお兄様は幼馴染みっていうのもあるのでこれが本来のお二人ってことだけは確かです」

 

 

一葉の近くに梨璃と恋花がおり、会話に参加する。焔と夢結のところには二人の間に入るように結梨が行き、結梨を真似て藍も突撃している。

 

 

「藍まで……」

 

「あはは。なんか藍もあの二人の娘のようになってるね」

 

「そうですね!いつもはあそこに私も入るんですよ」

 

 

梨璃が言ったのを一葉と恋花が想像すると口を揃えてこう言った。

 

 

「「娘だね(ですね)」」

 

 

この一言である。

 

 

「うぐ……。やっぱり誰が見ても娘になってしまいますか……」

 

「いやまあ、夢結さんのシルトなのは知ってるけど妹というより娘の方がしっくりくるっていうか……」

 

「みんなにそう言われます……」

 

 

恋花が言った言葉は梨璃にとって何回も言われてきた言葉であるため、梨璃は軽く落ち込んでしまう。自分で決めたとはいえ、みんなに言われてしまうと焔たちのことをどう呼べばいいかわからなくなってしまう。が、梨璃は焔に『梨璃自身がどうしたいかを決めればいい』と言われた言葉を胸に自分はやっぱり『お兄様』と『お姉様』と呼ぶと決めた。ちなみにこう思ったのは今回だけではない。何回も考えてしまってルームメイトである伊東閑(いとうしず)に相談したことが何度かある。相談されるたびに親身になって聞いてくれる閑に何度感謝したことか。

 

 

「一葉。そろそろ」

 

「はい。梨璃さん。少しよろしいですか?」

 

「一葉さん?なんですか?」

 

 

瑶がそっと一葉に言うと一葉も何かを決めたような顔をしながら梨璃に話しかけると先ほどまで落ち込んでいた梨璃がケロッと元の明るい梨璃に戻る。変化が激しい梨璃である。離れていた一柳隊のメンバーも会話していたがそれをやめて全員が一葉を見る。

 

 

「今回、梨璃さんたち一柳隊には我々エレンスゲの生徒を救っていただいたこと感謝いたします。後日に学院側から感謝状が送られます。それで、この森には通常とは異なるHUGEが出現しているという報告があります」

 

「特型HUGEってことでしょうか」

 

「はい」

 

「それなら先ほど百由様から送られてきたものの中に入っておったぞ」

 

「俺の『眼』にもきている。……なるほど。形状を変化させるか。厄介と言うべきか」

 

 

ミリアムが空中にウインドウを出して。焔は自身の義眼に百由が送ってきたデータを見て呟く。

 

 

「我々はその特型HUGEの殲滅に向かいます。皆さんとはこれでお別れです」

 

「え、そんな……」

 

「一葉~。それだと誤解しちゃうよ?私たちからしたら一柳隊が手伝ってくれたら心強い。何てったって百合ヶ丘最強がいるんだから。けど、流石にそこまで迷惑をかけるわけにはいかない。一葉はそう思ってるんだよ」

 

「恋花様……」

 

「えぇ、そうです。これ以上、一柳隊の皆さんに迷惑をかけるわけにはいきませんから」

 

「一葉さん……」

 

「それでは失礼します。ヘルヴォル!移動を開始します!」

 

 

一葉の掛け声でヘルヴォルのメンバーが歩きだす。それを梨璃はなにかを言いたそうな顔で見つめている。それを見た焔は全員を見て、微笑みながら梨璃に近づいて頭に手をのせる。

 

 

「お兄様?」

 

「梨璃。考えることはみな同じだ。さあ、言ってみろ。リーダー」

 

「…………はい!」

 

 

すごく短い言葉。けれど、梨璃にはその真意に早く気づく。それに気づいた梨璃は元気よく返事をする。

 

 

「一葉さん!」

 

「梨璃さん?」

 

「私たち一柳隊もその任務に同行します!」

 

「梨璃さん!?いえ、そんなわけには!」

 

「みんな考えることは同じです!それに、人数は多い方がいいです!お願いします!」

 

「梨璃さん……」

 

「いいんじゃない?一葉」

 

「恋花様……!」

 

「梨璃さんたちがこう言ってるんだからさ。それに、そう言ってもらえて一番嬉しがってるのは一葉だってことは気づいてるから♪」

 

「っ!?///」

 

 

恋花に気づかれていたということに顔を赤くする一葉である。

 

 

「足手まといにはならないつもりだ。同行を許可してもらえないだろうか」

 

「焔様……。わかりました。一柳隊の皆さん、よろしくお願いします」

 

「はい!」

 

 

エレンスゲ女学院の最強レギオンであるヘルヴォル、百合ヶ丘女学院の最強の男性リリィが所属する一柳隊の二つのレギオンでの特型HUGE殲滅任務が開始されたのだった。

 

 

 

移動開始して数時間、辺りは暗くなってきている。森の中ではたとえ外でも暗くなるのが速く、視界も悪くなる。完全に陽が姿を隠す前に任務を完了しなくてはならない。

 

 

「どうだ~藍?なにか見えるか?」

 

「ん~、なにも。HUGEがいっぴきもいない」

 

「周囲にHUGE反応は確認されないですね」

 

「ケイブの反応もないしな」

 

 

移動しながら二水が随一HUGEの反応がないか確認し、焔も義眼のレーダーで探している。が反応は一切ない。

 

 

「すみません、焔さん。藍ちゃんのわがままを聞いてくれて」

 

 

焔の少し後ろを歩いていた千香瑠が言ってくる。藍のわがまま。それはわがままと言っても微笑ましいものだ。

 

 

「気にするな。肩車なんて結梨にもしているしな」

 

 

そう。移動する際に藍が肩車してほしいとお願いしてきたのだ。それを千香瑠がやんわりとダメって言ったのだが焔が了承して藍を肩車しているのだ。焔にもう一人の娘が誕生するかもしれない。

 

 

「それに千香瑠。普通に話してもいいんだぞ?」

 

「いえ、これが普通ですから」

 

「同級にさん付けは…………いや、なんでもない。強要することもないしな」

 

「ありがとうございます」

 

「反応がないなら移動しましょうか。皆さん、このまま移動しようと思いますが大丈夫ですか?」

 

「はい!大丈夫です!」

 

 

一葉の問いに梨璃が代表して元気に応える。一葉は頷いて先頭を歩いていく。それに続く梨璃たちだが不意に焔が立ち止まる。移動しようとしている方向とは反対方向を向きながら。

 

 

「焔?」

 

 

肩車してもらっている藍が立ち止まった焔に不思議がっていると焔に隣に夢結が来て焔と同じ方向を見ている。夢結の顔はこれから戦闘が始まるような顔つきになっている。

 

 

「焔様、夢結様もどうしたのですか?」

 

 

一葉が尋ねてくるが二人はなにも言わない。一葉は梨璃にどうしたのかと聞こうと梨璃の方を見るとCHARMを握りしめて険しい顔をしている。見ると他の一柳隊のメンバーもCHARMを握りしめている。

 

 

「瑤、藍を頼む」

 

「え、あ、うん」

 

 

焔は藍を優しく抱き上げて瑤に渡す。瑤は戸惑いながら藍を受け取る。

 

 

「偵察がてら先に行く」

 

 

藍を渡したら焔は向いていた方向にマギを収束して跳んでいった。

 

 

「焔様!?」

 

「一葉さん。この先にいるわ。私たちも焔に続くわよ」

 

「え、ちょ、夢結様!?一体……」

 

「例の相手がいるようです。急いでお兄様を追いかけましょう、一葉さん!」

 

「例の相手って……。まさか……!」

 

「そのまさかよ。急ぐわよ!」

 

「はい!皆さん、行きましょう!」

 

 

焔を追いかけるように全員がマギを収束して跳び出す。先陣を切ったのは夢結であり、その後ろに梨璃、結梨が続く。この先に自分たちが追い求めている相手を倒すために。

 

 

 




お読みいただきありがとうございました。


移動する時に藍はやっぱ焔に肩車でしょと思って書きました。もうね、ヘルヴォルのメンバーの話し方がわからなくて全然書けないんですよね。瑶のセリフがほとんどないのがその証拠です。


ここでちょっと勧誘を。
自分のレギオン『蒼き焔』でメンバー募集中です。後衛二人を募集中です。詳細はレギオンを見ていただければと思います。

二度目のアンケートです。ご協力お願いします。アンケートの中にある五人で海に行くというやつはBlu-ray全巻を買った時についてくるケースに描かれている梨璃、夢結、結梨、美鈴が海に行っているやつです。そこに焔をたしただけです。


それでは以上、レリでした!
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