ラスバレ一周年、とんでもない情報ばかりでしたね。PV第二弾が最高すぎて何回も見てます。
蒼焔のリリィ、始まります。
周囲がわからないほどの深い霧の中を焔は走っていた。
「夢結!梨璃!結梨!みんな!!どこだ!!」
霧は晴れぬまま、大切な仲間の名前を叫びながら焔は走り続けた。
そして走っている焔の目の前に霧の中から夢結と梨璃が現れ、二人は焔に笑顔を向けていると夢結と梨璃の後ろから赤黒い禍々しい光が現れる。
その光に二人は向き、歩いていく。焔はその光はヤバいものだと感じ、二人に手を伸ばして握ろうとするが焔の手が二人の手をすり抜けてしまう。
「ダメだ!!行くな!!二人とも!!やめろぉぉぉぉ!!」
焔の叫びは虚しく、禍々しい光が二人を呑み込んだ。
ロッジの中にあるキッチンスペースで千香瑠と叶星が朝ご飯の料理を調理しており、テーブルがある方には夢結と高嶺がお皿をテーブルに並べたりしていた。
その時、扉が開いた。扉を開けて入ってきたのは焔だ。
「おはよう、焔君」
「おはようございます、焔さん」
「おはよう、焔」
「おは……焔?どうしたの?」
順に叶星、千香瑠、高嶺があいさつして最後に夢結があいさつをしようとしたが、なにかに気づいて焔に尋ねる。叶星たちは頭の中で『?』となっている。
「焔?」
夢結は黙って俯いたままの焔に近づく。すると、急に焔が動いて夢結を抱きしめる。
「ちょっ!?ほむっ!?」
突然の出来事に夢結はパニックになり、焔の名前を呼ぼうとしたが変なふうになってしまう。
「…………む」
「焔?」
「…………頼む。少し、こうさせてくれ」
静かに呟いた焔。それはキッチンスペースに妙に響き、夢結は焔の顔を見るが、俯いたままなので前髪で目は見えない。
「急にどうしたの?焔……君」
叶星が近づこうとした時、気づいた。焔の左頬に輝く雫がつたっていくのを。
「(焔君が、泣いてる……)」
焔が涙を流してることに叶星は驚いており、そしてこの問題は夢結ではないとダメだと感じた。
「夢結さん。こちらは大丈夫ですので焔さんと一緒にいてください」
それは彼女、千香瑠も気づいたようで夢結に言う。
「えぇ。ありがとう、みんな」
夢結は一言言って焔に放してもらってから焔と一緒にリビングスペースに行き、そこにある長椅子に夢結が座ってから焔を自分の膝を枕にさせて横にさせる。膝枕である。
焔は夢結の体に顔を向けて寝る体勢になる。そんな焔に夢結が優しくゆっくりと頭を撫でる。
「どうしたの?」
「……ちょっと、夢見が悪くてな」
「そう」
「…………二人が」
「え?」
「…………夢結と梨璃が、赤黒い禍々しい光に呑み込まれる夢を、見たんだ」
「そんな夢を……」
「…………夢にしては、すごくリアルで。怖くなって……」
「大丈夫よ。私たちはずっとあなたの隣にいるから」
夢結は優しい声で呟き、夢を思い出しているのか少し震えている焔を安心させる。
「私たちはずっと一緒。いなくなるなんてことはないわ。だから、安心して」
「…………あぁ」
焔はそう呟くと、寝息が聞こえ始める。それを見た夢結は微笑みーーー
「聞いていたわね?すぐにみんなを集めてちょうだい。梨璃、結梨」
「は、はい!」
「わかった!」
扉の向こう側にいて静かに聞いていた梨璃と結梨に指示を出した夢結は焔の頬にキスをしてからゆっくりと膝の上から頭をおろし、毛布をかけてから静かにリビングスペースを出ていった。
梨璃と結梨が夢結に言われて急いでみんなを呼んでキッチンスペースに集めた。そこに夢結が現れると全員が夢結を見る。
「みんな、急に集めてごめんなさい。すぐに言わなければいけないことがあってね」
「夢結さん、焔君は?」
「…………眠ったわ」
叶星の問にだいぶ間を空けての回答をした夢結。それだけでなにかがあったとわかる。
「夢結。まさか……」
「……えぇ。あの時と同じことが起きてるわ」
「あの時?」
すぐになにかを感じ取った梅が夢結に言うが、夢結も同じ事を思っていたようですぐに返す。この二人の会話に残りの全員はわからなくて首を傾げている。
「みんなに説明するわ。今の焔は……いえ、焔の心はとても不安定なの」
「不安定?」
「なぜ急にそんなことに?」
「焔は夢見が悪かったって言っていたわ」
「夢で魘されて、それで不安定に?」
「どんな夢を……」
「夢の内容は後で言うわ」
「それでお姉様。あの時、というのは?」
「あの時、か……」
「梅様は知ってるのか」
「まあな」
「後はアールヴヘイムの天葉と依奈ぐらいね。みんなは知っているわよね。あの戦い、御台場迎撃戦を」
「御台場迎撃戦……」
「あの戦いに焔さんが出撃していたんですか」
「千香瑠さんも出撃していたわね。そうよ。あの戦いに焔は出撃していたわ」
「ですが、今の焔様の状況が御台場迎撃戦となんの関係が?」
「…………今の焔は、御台場迎撃戦が始まる前と同じ状態なの」
『え……?』
夢結の言葉に梅以外のメンバーが呆然としてしまう。それがどういう意味なのかわからないためであるからだ。
「それって、どういうことなのですか……」
「……あの時、焔は今回と同じで夢を見たと言っていたの。白いなにかが襲ってくるって。そしてまた焔が夢を見たと言って内容を聞いたら全員が驚いたわ」
「その、内容は……」
「『ものすごい数のHUGEが進攻してきた』って」
『っ!?』
夢結の言葉に梅はその時を思い出しているのか、険しい顔をしているが、それ以外のメンバーは驚愕してしまう。
「その後よ。御台場迎撃戦が起こったのは」
「そんな事が……」
「偶然にしてはできすぎているって話しになって焔が疑われたのだけど、ある言葉が出たことで焔の疑いがはれたの」
「ある言葉?」
「まさか、予知夢……ですか?」
「正解よ。人間には、予知夢と言われる現象が起こることがあるの。それが焔に起こり、御台場迎撃戦を予知したってことがあったの」
「そんな過去が。あれ……?ちょっと待ってください。今の焔様がその時と一緒ということは!」
一つの考えに至った一葉が声をあげる。遅れて他のメンバーもその考えに至ったのか焦っているような顔で夢結を見る。
「おそらく、これから起こることを予知夢で見たのでしょうね。それも、本人が怯えてしまうほどの恐ろしい夢を」
「お父さんが怯えるって、今まであったの?」
「無いわ。あそこまで怯えた焔は初めて見たから」
「どんな夢を……」
「夢には、私と梨璃が出てきたみたいなの」
「お姉様と私が?」
「えぇ。他には赤黒い禍々しい光ね。その光に私たち二人が歩いていって、呑み込まれたみたいなの」
「赤黒い……」
「禍々しい光……」
「この状況でその光の正体で考えられるとしたら……」
「まさか、特型HUGE……?」
「可能性は高いわ」
沈黙が流れ、不穏な空気が漂う。これからあの特型と戦うというのに焔の身にそんな事があったのだから、こうなってしまうのは当然だろう。だが、この沈黙を破る者がいた。それはーーー
「あ、夢結いた!ねぇ、焔見なかった?」
キッチンスペースに入ってきた百由であった。
「焔ならリビングスペースで寝てるわよ」
「え?そこには誰もいなかったわよ?」
『え……?』
百由の言葉に全員が呆けた声を出す。百由は何がなんだかわかっておらず、首を傾げているが。
「結梨!」
「ダメ!この中にはいないよ!」
最初に動いたのは夢結で、すぐに結梨を呼んだら結梨はすかさず匂いを嗅ぐことで焔がどこに行ったのかを探ったが、ロッジの中にはいないことが判明する。
「ロッジの中にいないのなら、まさか外に!?」
ドゴォォォォォン!!
『っ!?』
一葉が言った瞬間、突如外から轟音が響き、全員が驚いてしまう。
「あのバカっ!!」
「あ、お姉様!!」
「お母さん!!」
夢結が叫びながら出ていったことでそれに続く梨璃と結梨。残った者もCHARMを持って急いで三人を追いかける。百由もそれに続く。
外の森では今もなお、轟音と共に蒼い焔が空高く立ち上っている。
そこでは尋常ではない戦闘が繰り広げられているが夢結たちはただただ、焔が無事であることを祈りながら向かっていったのだった。
お読みいただきありがとうございました。
今回はちょっとシリアス?みたいなものをいれました。そしてここで少し語られた御台場迎撃戦……。そして赤黒い禍々しい光……その正体は……。
そして皆さんあえてスルーしてるのかな?誰も触れないからそこまで引っかかるようなものじゃなかったのかなって思っていますが、あれを書いていればあの戦いの時とかが書きやすくなりますからね。どことは言いません。言っちゃったら面白くなくなっちゃいますから。まあ、そうなったら焔はいよいよ……。
さて、ガチャの方は一周年記念で来るから石は温存です。初様を当てなくては!
それでは以上、レリでした!