アサルトリリィ―蒼焔のリリィ―   作:レリ

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こんばんは、レリです。

お待たせしました。ネタが浮かんでも文字にするのって大変ですよね…………。

追記です。
公式の結梨のレアスキルは『応援』という名のレジスタですが、こちらでの結梨はいろんなレアスキルが使えるということでやっていこうと思います。


蒼焔のリリィ、始まります。


ラスバレ編第十一話

ドゴォォォォン!!

 

 

ガギンッ!

 

 

 

轟音が響く森の中を夢結たちは走っていた。一刻も早く轟音の元に行くために。

 

 

「もう、バカっ!あんな状態で外に出るなんて!!」

 

 

夢結はそこにいる夫を心配しながら速く、もっと速くと思いながら全力疾走していく。その後ろを梨璃と結梨が追いかける。

 

 

「そういえば百由。焔を探してたんだったよナ?」

 

「えぇ。探してたわ」

 

 

夢結たちの後方。そこを走って追いかけていた梅がふと気になって後ろにいる百由に問いかけると百由は肯定をした。

 

 

「ちょっと、焔の身体検査のようなことをしようとしてね……」

 

「百由?」

 

 

百由の言葉になにか引っかかった梅は走りながら百由を見ると百由は俯いていた。

 

 

「百由様。焔様になにかあったのか?」

 

「え……」

 

「百由様のその様子を見ればなにかあったとしか思えん。なにがあったんじゃ?」

 

「……」

 

 

ミリアムが梅が思ったことを先に言った。百由はなにも言わない。周りにいるみんなは百由の言葉を待っている。

 

 

「百由。焔になにが起きている」

 

「……あなたたちには話しておかなくちゃね。実は……」

 

 

百由が焔に起きていることを言うとそれを聞いていたみんなが驚く。梅は前方にいる夢結に言おうとしたが、今の夢結が冷静になれないと判断して言うのをやめ、代わりにーーー。

 

 

「ふーみん!この先にいるんだナ!?」

 

「は、はい!この先に焔様と、と、特型HUGEがいます!」

 

「っ!?わかった!結梨!私に続け!」

 

「わかった!」

 

「「『縮地』!!」」

 

 

『鷹の目』を使った二水が叫び、それを聞いた梅は驚きながら結梨に声をかけてから二人同時に『縮地』を発動する。『縮地』を発動したことで夢結に追いつき、梅は夢結にチラ見をして頷いてから追い抜いた。

 

 

「二人で先に行ってなんとかする!お母さんは走りながら気持ちを落ち着かせて!」

 

 

娘に言われたことで夢結は自分が思っている以上に焦っていたことを悟り、スピードを落とす。

 

 

「えぇ、お願い!梅、結梨!」

 

「おう!」

 

「任せて!」

 

 

梅と結梨が先に行くのを夢結は落ち着かせながら走り続ける。隣に梨璃が追いつき、同じスピードで走る。

 

 

「(焔のこと、お願い)」

 

 

夢結は先行した二人にそう祈ることしか今はできなかった。

 

 

 

 

 

 

『縮地』を使った梅が戦闘の音が近くなってきていることに気づき、少しスピードを上げようと足を踏み込もうとした瞬間ーーー

 

 

「待って!梅!!」

 

「っ!?」

 

 

結梨が声を上げ、梅は驚きながら急ブレーキをかける。結梨も梅と同じようにブレーキをかけ、二人してスライディングしていく。

 

そして二人同時に止まった瞬間目の前の木になにかが激突した。

 

 

「なっ!?なんだ!?」

 

 

梅は驚いて激突してきたナニかを見ると。

 

 

「と、特型HUGE!?」

 

 

そこには黒く太い腕を生やし、羽が黒く禍々しいものに変化していた特型HUGEがいた。

 

 

「梅!あそこ!!」

 

「っ!焔!」

 

 

結梨が指を指した方角に梅が目を向けるとそこには傷が目立ち、血が流れてる焔がいた。

 

 

「あいつ……あんなになるまでやってたのか……!」

 

「お父さん!!もうやめて!!」

 

「ウォォォォォォォァァァァァ!!!!」

 

「お父さん!!」

 

 

結梨の声が聞こえないのか、焔は雄叫びを上げながら特型HUGEに突撃し、〈クレセント・ローズ・リオ〉を横に一閃させる。だが、タダでやられる特型ではなく、即座に移動して焔の攻撃を避ける。特型が避けたために焔の攻撃はその後ろにあった木に当たり、斬られた木はゆっくりと倒れる。

 

 

「結梨!離れるゾ!!」

 

「やだ!!お父さんを止めなくちゃ!!」

 

「お前が怪我をするゾ!!離れるゾ!!」

 

 

梅は強引に結梨を連れて離れる。

 

 

「はぁ!はぁ!はぁ!はぁ!」

 

 

焔の荒れた呼吸が聞こえる中、梅はどう介入すればいいのかわからず、ただ見ていることしかできない。それと同時に飛び出そうとしている結梨を押さえるのに精一杯だ。

 

焔の右目から蒼い焔が上がり、二つの鎌からも蒼い焔が放出されて特型に連撃を叩きこむという今の焔は完全に暴走している。

 

 

「まずいな……このままあいつが暴走してたらあいつのマギが暴発する可能性が……!」

 

「え!?リリィはマギをコントロールできるはずだよ!そういうことにならないでしょ!」

 

「いや、さっき百由から聞いたんだが、焔のマギ保有量が増加してるようなんだ」

 

「え、それって……」

 

 

ビュオッ!!

 

 

「「っ!?」」

 

 

突如、突風が襲いかかり、二人は腕を出して顔を守りながら見ると梅の言葉を裏付けるように焔の背中からマギの光が放出され、その光はゆっくりと羽のような形になる。

 

 

「マギの……翼……!?」

 

 

梅が驚いているとその翼は、消えた。その代わりに義手の〈ソウルハーベスト〉を銃形態に変形させ、銃口にマギが収束する。

 

 

「な!?あいつまさか!!」

 

 

梅が焔が何をしようとしているのか悟り、止めようと飛び出そうとした瞬間、梅の頭上を黒い影が通った。

 

 

ドンッ!

 

 

黒い影は真っ直ぐに焔のところに行き、背中から抱きついた。

 

 

「夢結!?」

 

 

黒い影の正体は夢結であり、夢結は絶対に離さないように抱きつく力を強める。

 

 

「っ!まずい!特型HUGEが!!」

 

 

特型HUGEがチャンスと思ったのかマギのレーザーを放とうとしていた。

 

 

ドドドドドド!!

 

ドォン!!ドォン!!ドォン!!

 

 

銃声が響き、特型HUGEに着弾して爆発が起こる。

 

 

「お待たせしました!!」

 

「みんな!!」

 

 

遅れて来ていたみんなが一斉に発砲して特型HUGEの動きを封じ、梅も自分のCHARMで銃撃する。

 

 

「特型HUGEを焔様から離させてください!!皆さん!!一斉攻撃です!!」

 

 

一葉の指示に全員が攻撃し、特型HUGEはたまらずに移動する。移動したことにより、焔も追いかけようとするが夢結がそれを阻止する。

 

 

「あなたは行かないでいいのよ!!焔!!」

 

「お兄様!!」

 

「お父さん!!」

 

 

梨璃と結梨が正面から焔に抱きつく。それにより完全に焔を動けなくする。だが、焔はまだ暴走しているのか行こうと暴れる。

 

 

「止まってくださいお兄様!!」

 

「正気に戻ってよお父さん!!」

 

 

梨璃と結梨の声も届かず、いまだ暴れ続ける焔。

 

 

「特型HUGEはみんなに任せてあなたは落ち着いて!!」

 

「………………ぇ…………」

 

「え……?」

 

「………………み…………す……ず……ねぇ…………みす……ず……ねぇ……みすず……ねぇ…………美鈴…………姉……」

 

「…………そう。あなたの暴走の理由は、お姉様なのね。梨璃!結梨!」

 

「はい!」

 

「わかった!」

 

 

夢結は梨璃と結梨の名を呼び、二人は焔から離れながら焔を回転させて夢結に向くようにする。夢結は一瞬だけ離してから今度は正面からゆっくりと焔に抱きつく。

 

 

「…………ぁ…………」

 

「焔。お姉様はもういないわ。いないの……」

 

「…………い……な……い…………」

 

「そう、いないのよ。でも……でもね。私たちがずっと一緒にいるわ。だから…………」

 

「目を覚まして。お父さん」

 

「いつものお兄様の方が私たちは大好きです。戻ってきてください、お兄様!」

 

「ずっと一緒だって、私たちは誓ったでしょ?それを破るなんて私は許さないからね」

 

 

そう言った夢結は静かに焔にキスをした。数秒のキス。たったそれだけのキスだがすごく長い間しているように感じる三人。

 

そして夢結はした時と同じようにゆっくりと離れる。

 

 

「………………ゆ………………ゆ……」

 

「うん」

 

「…………お……れは……外に……出て……特型を見つけたら……あの夢を思い出して……そしたら、あいつの前に……美鈴姉の姿が見えて、血だらけで、俺に、微笑みながら……消えた。そこからは……よく覚えてない……」

 

「……そう」

 

「けど……結梨が叫んでる声は遠くで聞こえてた。でも、あいつだけはここで!っていう思いでやりあってた」

 

 

「私の声、届いてたんだね……」

 

「…………あぁ」

 

 

 

 

ーーードォン、ドォン

 

 

 

 

 

『っ!』

 

 

 

遠くから砲撃の音が響き、全員は響いた方向を見る。

 

 

「……お兄様。行かれるのですか」

 

 

心配そうな顔をして聞いてくる梨璃。梨璃自身、正気に戻った焔を行かせていいのかとわからない状況だ。だから聞いたのだ。本人に。

 

 

「…………このままにしておくわけにもいかないからな」

 

「……わかりました」

 

「ごめんな。こんなわがままで」

 

「大丈夫です。むしろお兄様はもっとわがままを言ってもいいと思ってます。それに止めても無駄なのはわかってるので」

 

「…………怒ってるよな?梨璃」

 

「そんな事ないですよ?」

 

 

静かに問う焔の言葉に梨璃は満面の笑顔で否定した。

 

 

「絶対怒ってるよな!?そんな怒られるようなことしたか!?」

 

「数分前」

 

「してましたねはいごめんなさい」

 

 

梨璃の言葉に言い返せない焔は即座に謝る。

 

 

いつも通りの焔たちの日常である。ここが戦場でなければ微笑ましいところだが……。

 

 

「焔~!」

 

「百由……」

 

 

声をあげながら跳躍してきて焔たちの近くに着地する百由。その背中にはCHARMが入っているとは思えない機械質の箱を背負っている。

 

 

「よかった、正気に戻ったのね」

 

「あぁ。すまない、迷惑かけた」

 

「いいのよ。それより、行くんでしょ?」

 

「行くさ」

 

「そう。一度取りに戻って正解だったわね。焔、あなたに渡したい物があるの」

 

「俺に?」

 

「えぇ。右手出して。あ、銃形態でお願いね?」

 

「?わかった」

 

 

焔は銃形態に変形させて右腕を出す。その間に百由は背負っていた箱を下ろし、蓋を開けた。

 

 

「これは……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、特型と戦っていたメンバーは苦戦しており、グラン・エプレがノインヴェルト戦術を開始しマギスフィアが特型に着弾して大規模な爆発が起こった。

 

全員が固唾を飲んで見ているとーーー

 

 

「そんな……」

 

 

誰かが呟いた。それはまだ戦闘は終わっていないことを示しているから。なぜなら、爆煙が治まると無傷の特型がいたのだから。

 

 

「ノインヴェルト戦術が……効かないなんて……」

 

「まさか……マギリフレター……?」

 

「いや、そんなものを展開しているようには見えなかった」

 

「たぶんじゃが、あの黒い羽がなんらかの作用が働いて防がれたのかもしれん」

 

「それじゃあ、あの羽を破壊しない限り……」

 

「ノインヴェルト戦術が効かない、ということになりますわね」

 

 

 

ーーーだいたいわかったーーー

 

 

 

『っ!?』

 

 

 

ズドォンッ!!

 

パキィィンッ!!

 

 

 

全員が話している最中に声が響き、全員が驚いていると重い銃撃なのかわからない音が響いた瞬間、特型の黒い羽の一枚が破壊された。

 

 

「なに!?今の音!?」

 

「しかもあの声!」

 

『焔(様/さん/君)!!』

 

 

全員が驚愕からの喜びと無事だったという安心感になる。戦闘しながらずっと焔のことを心配していたのでそうなるのも当然だ。

 

 

「焔様!!特型にはノインヴェルト戦術が効きません!!推測ですが黒い羽が……!!」

 

ーーー聞いてたからわかってる!黒い羽を破壊する!梨璃!!ーーー

 

 

一葉はどこにいるかわからない焔に大声で状況を説明するが焔も反響を利用して話している。

 

 

「皆さん!!もう一度ノインヴェルト戦術をやりましょう!!」

 

「梨璃さん!」

 

 

遅れて梨璃と夢結、そして結梨も一葉たちのところに跳躍して来て合流する。

 

 

「もう一度って、まだ羽が破壊できていないのに!?」

 

「羽は焔が破壊してくれるわ!その間に、私たちはマギスフィアをパス回ししていくのよ!みんな、配置について!」

 

『は、はい(なのじゃ)!』

 

 

雨嘉が梨璃に言うが、夢結が代わりに作戦を伝え、指示を出すと全員が配置につくために移動する。

 

 

「夢結様、一つお伺いしてもいいですか?」

 

「なにかしら?一葉さん」

 

「少し気になってることがあるので。焔様は一体どこで射撃をしているのかと」

 

「その事ね」

 

 

 

ズドォンッ!!

 

パキィィンッ!!

 

 

 

夢結と一葉が話している間も焔の銃撃は止まない。銃撃音が凄すぎるが。

 

 

「この音。とてもCHARMの銃で攻撃してるとは思えない音です。それに、焔様が持つCHARMの射程距離から大幅に離れていると予想されます」

 

「単純なことよ。百由が焔に新装備を渡しただけだから」

 

「新装備を?」

 

「そう。CHARM専用、そして焔専用のロングバレルをね」

 

「ロングバレル……?」

 

「えぇ」

 

 

ー数十分前ー

 

 

『百由、これは?』

 

『見ての通り、ロングバレルよ。ちょっと特殊なやつだけど』

 

 

焔の問に百由は答えながら〈ソウルハーベスト〉に接続作業をしていく。

 

 

『お兄様の義手に接続させるんですね』

 

『それ専用に調整したからね。それと、これはただのロングバレルではないわ』

 

『どういうこと?』

 

『焔。実はあなたのマギ保有量が増加しているの』

 

『なんだと?』

 

『その増大したマギをこのロングバレルに収束して弾丸を放つ。放たれた弾丸は何もかも貫く。まあ、これはデータ上での理論だけど。だけど、これは試作機だから無理をすると壊れる可能性が高いから無茶はしないでね』

 

『善処するよ』

 

 

ー終了ー

 

 

「ということよ」

 

「なるほど。それで放たれた弾丸が」

 

 

ズドォンッ!!

 

パキィィンッ!!

 

 

「この音というわけですね」

 

「そうよ。三枚目の羽も破壊されたからそろそろ始めるわ」

 

「はい!私たちで引き付けますので皆さんはパス回しに専念してください!」

 

「わかったわ!」

 

 

三枚目の羽が破壊されたのを合図にして梅がノインヴェルト戦術用の弾を装填する。

 

 

ーーーラスト!!ーーー

 

 

ズドォンッ!!

 

パキィィンッ!!

 

 

焔の声が響き渡ると四発目の銃撃音が鳴り、四枚目の羽が破壊された。

 

 

「よ~し、行くゾ!!鶴紗!!」

 

 

破壊を確認するとすぐに梅が弾を発射し、マギスフィアが鶴紗の元へ行く。

 

 

「……こんな正確なパス、今までの訓練で見たことない。あぁ、もう……速攻でいく。神琳!」

 

 

梅の本気(?)のパスを受け取った鶴紗は軽く愚痴るが、すぐに切り替えて神琳にマギスフィアを回す。

 

 

「受け取りましたわ!雨嘉さん!」

 

「うん、取った。次は……二水っ」

 

「ちょうだいします!次は……」

 

「待て!!二水!!」

 

「ふぇっ!?焔様!?」

 

 

二水がマギスフィアを飛ばそうとした瞬間、遠くから焔が大声をあげながら跳躍して来ていた。その大声に驚いて二水は固まってしまう。すると、二水の前に特型が移動してきた。

 

 

「特型が!?」

 

「本能的に悟ったのね。あのマギスフィアが自分にとって脅威になることを」

 

「わわっ!パ、パスコースが!」

 

 

二水の前に特型が移動してきたため、パスコースが塞がれてしまう。だが、焔の声に驚いて固まっていたためにパス回しを特型に邪魔されずにすんだが、気づかずにパスしていたらともしものことを考えてしまう。

 

 

「仕方ないのう……」

 

「レアスキルは使うな!ミリアム!!」

 

「焔様!?」

 

「邪魔、させるかぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」

 

 

ミリアムがレアスキル『フェイズトランセンデンス』を発動しようとしたが、焔が制止させながら右腕を突きつけながら特型に突撃する。

 

 

「全員、耳を塞げっ!!」

 

 

突撃した焔の声に即座に全員が耳を塞ぐ。二水もマギスフィアを落とさないようにうずくまって塞ぐ。それを確認した焔は右腕のロングバレルの銃口から火を吹かせた。ゼロ距離で。

 

 

ズドォォォォンッ!!

 

 

 

突如、轟音ともとれる音が響き渡る。特型はゼロ距離でロングバレルからの銃撃を喰らったため、凄い勢いで後方に吹き飛んだ。胴体にはヒビが入っている。

 

 

「今だ!!二水!!」

 

「は、はい!ミリアムさん!」

 

 

全員が呆気に取られているところに焔が叫び、我に返った二水がマギスフィアをミリアムにパスをする。

 

 

「うおっと!ギリギリじゃった!次は楓!」

 

「ナイスパスですわよ、ちびっこ2号。いえ、ミリアムさん!」

 

「あとは頼んだぞ!」

 

「誰に言ってますの?わたくしは名門のグランギニョルの「そんな事はいいから早く回せ、楓!!」ちょっと焔様!?そんな事ってなんですの!?もう、わかりましたわ、お二人に託します!」

 

 

文句を言う暇があるなら早くするという焔の圧に楓は梨璃と夢結にマギスフィアをパスする。

 

 

「お姉様、行きましょう!」

 

「えぇ!」

 

「二人とも!!特型が動きます!!」

 

「なんですって!?」

 

「ふぇっ!?」

 

 

マギスフィアを受け取った梨璃が夢結と共に放とうとしたが突然、特型が一瞬で上空へと移動した。それにいち早く気づいた一葉が二人に言うが、遅く、驚いてる間に動かれてしまう。

 

 

 

「あの高さじゃ、届かない!」

 

「すみません!抑えきれなくて!!」

 

「大丈夫よ!でも、どうすれば……!」

 

「お母さん!梨璃!私に回して!!」

 

「結梨!?」

 

「結梨ちゃん!?」

 

「上に投げて!!」

 

「上にって……」

 

「早く!!」

 

「え、えぇ!梨璃!!」

 

「は、はい!投げるよ!結梨ちゃん!!」

 

 

結梨に言われた通りに梨璃は上にマギスフィアを投げる。結梨は〈グングニル・改〉の刃先を地面に当て、自分を中心に円状に擦り付けてマギを収束して一気に跳ぶ。

 

 

「取った!!」

 

 

結梨はマギスフィアを取ることができたが特型はその上空にいる。

 

 

「それじゃあ……行くよ!!」

 

 

掛け声と共に結梨はマギスフィアを上空に投げた。それはもうおもいっきり。

 

そして、それを追うように結梨の後ろをなにかが通った。

 

 

「え、焔!?」

 

 

見ていた夢結が驚きの声をあげる。結梨の後ろを通ったのは焔だったのだ。蒼いマギの翼を出現させて。

 

 

「逃がすと思うなよ……!」

 

 

焔は特型がいる場所のさらに上へと行き、ロングバレルの銃口にマギスフィアを当て、特型に狙いを定める。

 

 

「いっけぇぇぇぇぇ!!お父さぁぁぁぁん!!」

 

「いってください!!お兄様!!」

 

「特型HUGEを!!」

 

『撃ち倒せぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!』

 

 

結梨の、梨璃の、そして夢結の思い。そして全員の思いを乗せて焔は特型HUGEに向かってーーー。

 

 

「こいつを、喰らえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」

 

 

虹色の輝きを放つマギスフィアの大出力のレーザーを発射した。

 

 

 

ドゴォォォォォォォォォォォォンッ!!!!

 

 

 

レーザーは特型HUGEを呑み込み、地面に着弾すると大爆発を引き起こした。地上にいたメンバーはそれぞれ離れた位置の物陰に隠れ爆風から身を守る。

 

 

「特型HUGEは!?」

 

 

爆風が止み、物陰から出てきた夢結たちは着弾地点に行く。そこには巨大なクレーターができていた。そこに特型HUGEの姿はーーーない。

 

 

「HUGE反応……ありません……。エネルギーも観測されず。復活などは無いと思われます!」

 

 

二水がレーダーを出し、周囲をくまなく調べて結果を叫ぶ。

 

 

「倒した……?」

 

「特型HUGEを……」

 

「私たちが……倒せた……」

 

『やったぁぁぁぁぁぁ!!』

 

 

全員が喜びの声をあげる。梨璃も結梨と一緒に夢結に抱きつく。

 

 

それをマギの翼を使ってゆっくりと降下している焔は微笑んで見ていた。右手のロングバレルから煙と電を出しながら。焔自身もマギスフィアを撃った反動か、もともとケガをしていたがさらに酷いケガをしていた。

 

 

「……あんなに言ってたのに……やってしまったな……ごめんな、百由。せっかくお前が作ってくれた装備、壊してしまって…………」

 

 

 

「ほむーーー」

 

 

 

 

 

 

 

ドガァァァァァンッ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

上空にいる焔に向かって声をかけようと夢結と梨璃、結梨が見上げたのと爆発が起こったのは同時だった。

 




ーマギの翼ー

焔の保有マギが増加したことでマギが溢れて体内から放出され、そのマギが翼の形に変化したことで生まれたもの。翼だから飛翔能力があるのかと思われるが、情報が少な過ぎて不明。だが、焔が翼を使ってマギの跳躍では到底到達できない高度、そしてゆっくりと降下していることを踏まえれば飛翔能力はありと思われる。翼が出現してすぐに消えると『フェイズトランセンデンス』の前兆なので銃口にマギが収束して放たれる。放たれたモノは以前とは比べ物にならない威力を有すると思われる。



お読みいただきありがとうございました。


今回登場したマギの翼。当初はもっと先に登場予定だったんですが変更して今回出しました。そして焔がどんどん人外化してる気が…………気のせいだな、うん。そうしよう。特型は全員の思いで消滅しました。書くの大変だったけど。前半は暴走してる焔。美鈴姉様の影響が凄すぎる件ですが、焔と夢結は美鈴姉様のこと好きだからこうなるんですよ。………………きっと。あ、マギの翼の形状はウイングガンダムゼロカスタムの主翼と考えていただければ。ロングバレルの形は………………皆さまのご想像にお任せします。


ガチャはここんとこてんでダメですね。確率30%のガチャ引いて金一枚ですからね。50%で金三枚という結果。………………ガチャ運が無くなってきたな~。誰かの吸うか。


それでは以上、レリでした!
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