アサルトリリィ―蒼焔のリリィ―   作:レリ

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皆さん、こんばんは。レリです!


ゆゆゆコラボキテますね~!なのはコラボよりテンション上がってます。


蒼焔のリリィ、始まります。


ラスバレ編第二十話

 

 

「はぁ……はぁ……はぁ……」

 

「……はぁ……はぁ……キリがないわね……」

 

「えぇ……。でも、なんとかしないとね……」

 

 

焔の『フェイズトランセンデンス』の衝撃波が止んでから数分後、叶星たちに疲労が溜まっていた。

 

アレの衝撃波でだいたいのHUGEが木っ端微塵になったが、無尽蔵ともいえるほどにどんどんと沸いて出てくるHUGEに苦戦していたのである。

 

 

「(紅巴ちゃんの『テスタメント』と私の『レジスタ』でなんとかやってきたけど…………このまま防戦一方じゃ…………)」

 

 

叶星たちはレアスキルを使ってなんとか耐えていた。ただ、それも防戦一方の状態だ。周囲にいるリリィも負傷者がだんだんと増えてきており、動けるリリィもそんなにいない。そこに追い討ちをかけているのが疲労だ。疲弊して動けなくなってしまったら最後、蠢いているたくさんのHUGEにやられてしまう。

 

 

「(それだけはなんとか防がないと………………。でも、どうやって………………)」

 

 

頭ではわかっていても、疲労している体が鉛のように重く感じてうまく動けない。レアスキルで騙し騙しでやってはいるが、このままではレアスキルが切れた途端………………嫌な未来にしかならないのは明白だ。

 

 

「(そもそも…………私がしっかりやってれば…………こうならなかったのかな…………どうすれば…………よかったのかな…………)」

 

 

追い詰められていることで叶星の心が壊れていき、自分を責めていってしまう。自分でも気づかずうちに、構えていたCHARMが下げられており、顔も俯き、目に光が消えていく。

 

 

「叶星様っ!!前っ!!」

 

「叶星!!」

 

 

メンバーの叫びも聞こえず、棒立ちになっている叶星に這い寄る白い化け物たち。

 

 

「(………………私が、もっと………………しっかり………………)」

 

 

 

ーーー叶星っ!!!!

 

 

 

「っ!!」

 

 

もはや闇とも言えるほどにドス黒く染まってしまった叶星の心に自身の名を呼ぶ叫びと一つの輝きが現れ、心を照らし、闇を払った瞬間ーーー

 

 

 

 

ーーーーーー眠る力が覚醒した。

 

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

 

一柳隊が向かった場所、そこにケイブがあるのを確認していたがいざ向かってみると特型がいるのを確認した時は先行していた焔と夢結は若干驚いた。だが、特型がいた場所に関しては厄介というしかない。ケイブの目の前という場所なのだから。

 

 

「(こんなに早く見つけられるなんて)」

 

 

確認した瞬間に夢結はそう思った。だが、問題はそこではなく最愛の夫がまた暴走するのではという心配だけ。夢結は心配げに焔を見るがそれは杞憂だと理解した。なぜなら焔の目は怒りによる暴走をしている目をしておらず、逆に今度こそは逃がさないという確固たる意思を持った目をしていたのだから。

 

 

「焔!あなたは特型をケイブから引き離して!!その隙に私が破壊するから!!」

 

「わかった!!」

 

 

焔に指示を出してすぐに夢結は飛び降りていき、焔は速度を上げて特型に突撃を仕掛けた。音を置き去りにした突撃はさすがの特型も反応できずに喰らい、一瞬でケイブから引き離された。対して夢結は着地してすぐに上空に向かって銃弾三発を撃ち上げて即座に《ブリューナク》をブレードモードに変形させてケイブに向かって走り出す。

 

 

「邪魔よ!!」

 

 

ケイブを守ろうとしているのかたくさんのHUGEが立ち塞がるが、夢結はそのまま横凪に一閃させようとした時、夢結に変化が起きた。その変化に夢結は気づいたが、そのまま力強く一閃させた。その直後、夢結は驚愕した。一閃した斬撃が蒼く、飛んでいき、HUGEを斬った斬撃はケイブも巻き込み、破壊したのだ。

 

 

「今のは………………っ!」

 

 

先ほどの現象に疑問を浮かべていたが、斬られなかった生き残りが夢結に奇襲を仕掛けるが、夢結はノールックで斬り伏せて殲滅していく。

 

 

「(どうして?周りがよく見える…………どこにHUGEがいるのかがよくわかる)」

 

 

夢結のこの変化に不思議がるが、ここに梨璃たちがいれば夢結の瞳を見て驚愕しただろう。夢結の黒い瞳が蒼い瞳に変わっていた。よく見ると瞳の中に蒼い焔が揺らいでいる。

 

ソレに気づく者はまだ、誰もいない。

 

そんな状態になっている彼女に性懲りもなく集まり出すHUGEたち。だが夢結はCHARMを構えない。

 

 

「ねぇ、あなたたちは私たち二人で攻めてきたと思ってるでしょう?私たち二人を倒せば終わると。でもね、私たちは二人じゃない。『十一人』で一柳隊なの」

 

 

そう夢結が言った瞬間、夢結の背後から九つの影が一斉に前に出て、夢結の前にいたHUGEの大半を斬り刻んだ。

 

 

「待ってたわよ。みんな」

 

 

夢結は柔らかな笑みを浮かべながら前方のHUGEを斬り刻んだ九つの影、もとい、残りの一柳隊メンバーに言った。

 

 

「お父さんとお母さんが速すぎるんだよ。ちょっとしか遅れてないのにほとんどいないし」

 

「全くだ。焔がほとんど片付けたのか?」

 

「私がやったわよ?」

 

「え、お姉様一人で?」

 

「あの、焔様はどこに?」

 

 

結梨が若干呆れながら言ったことに肯定してきた梅が聞いてきたため、夢結は素直に言ったら梨璃に驚かれてしまった。それを聞きながら楓がキョロキョロと辺りを見るが探してる焔の姿が見えない。が…………

 

 

 

ガギィィンッ!!

 

 

 

すぐ近くで金属のぶつかり合う音が響き、夢結と結梨以外が驚きながらそっちを見ると高速で特型の周囲を飛びながら攻撃してる焔がいた。

 

 

「また新しい戦闘方法を…………」

 

「前回の失敗を兼ねて違う戦法だそうよ。特型の周囲を高速で飛びながら銃撃、斬撃をするみたい」

 

「お父さんがそう言ってたの?」

 

「言ってないわよ。焔の考えてることを言っただけよ」

 

「さらりと焔様の考えを読んでる…………」

 

「さすが夢結様ですね…………」

 

 

夢結の発言に雨嘉と神琳が若干引いてるが気にすることない夢結。

 

 

「それより、私たちも参加しますか?お兄様のあの動きについていけるかわかりませんが」

 

「とりあえず一葉さんたちが来るのを待ちましょう。銃弾は確認してるだろうから」

 

「ところでお母さん。その目どうしたの?」

 

「え、あっ!?お姉様その目どうしたんですか!?」

 

「梨璃、今気づいたの?」

 

 

結梨の発言でようやく夢結の瞳が変化してることに気づいた梨璃に呆れる結梨。他のメンバーは気づいていたが触れていいのかわからなかったが結梨が聞いたことで夢結の返答を待ってる。

 

 

「さっぱりね。瞳が変化してるのなんて今結梨に言われて初めて気づいたわ。あとはさっきの攻撃ね」

 

「攻撃?」

 

「焔と同じように蒼い焔が出て斬撃が飛んだわ」

 

『…………』

 

「お母さんも結梨と同じで覚醒したんだね」

 

 

夢結のとんでも発言で全員が呆気にとられてる中、結梨だけ冷静だった。

 

 

「私の力は焔と同じ、いえ、周囲の状況把握力を高める蒼い目と広範囲攻撃の蒼い斬撃を飛ばすってところかしら」

 

「そんなところだと思う。特訓してけばもっといろいろ使えるようになるかもしれないね」

 

「そうね。結梨、あなたの百合の花ってどれくらいマギを消費するのかしら」

 

「周囲に充満してるマギを使ってるから結梨の保有マギは使ってないよ」

 

「そう。思ったより保有マギを使ったみたいだから回復をお願いできる?」

 

「わかった」

 

 

冷静に花を咲かせて夢結のマギを回復する結梨。他のメンバーに至っては、このレギオンがリリィと呼べるのかよくわからなくなっていくメンバーがどんどん増えていくなぁ、と遠い目をしていた。ただ一人、梨璃だけが夢結と結梨を見ながら何か悩んでいるような顔をしていたのは誰も気づくことはない。

 

 

その時ーーー

 

 

「皆さん!!お待たせしました!!」

 

「一葉さん!」

 

「ヘルヴォル、合流しました!グラン・エプレの皆さんはまだ来てはーーー」

 

 

跳躍してきた一葉たちヘルヴォルが合流し、一葉が梨璃たちを見て叶星たちがまだいないことに気づきながら梨璃に聞こうとした瞬間、彼女たちに風が吹いた。ただ風が吹いただけなら気にすることはないのだが、その風が上から下に向かうという吹きかたをしたのだ。

 

その風に戸惑っている中、特型と戦闘している焔が特型に《クレセント・ローズ・リオ》を叩きつけた金属音が響き、特型が吹き飛ばされた瞬間、特型に向かって風を纏った斬撃が放たれた。

 

 

「……?」

 

『え!?』

 

 

戦闘中に突如放たれた風の斬撃に焔は首を傾げ、他は驚きの声を上げた。その中、夢結だけが斬撃を見たあとに放たれた場所、自分たちがいる上空に目を向けた。そこを見た夢結は小さく、だがしっかりと口角が上がった。

 

 

「そう、あなたもなのね。叶星さん!」

 

 

夢結の声に気づいてみんなが見上げるとそこにいたのは風によってぎこちながらも浮いている高嶺、灯莉、紅巴、姫歌。そして瞳が黄緑色の輝きを放ち、《クラウ・ソラス》に風を纏わせ、自身の周囲に風を発生させて浮遊している叶星の姿だった。

 

 




お読みいただきありがとうございました。


結梨が言ってたでしょ?リリィには眠っている力があるって。覚醒のトリガーが焔だって。はたしてこれはリリィと呼べるのか疑問になりますが、私の中はちゃんとしたリリィだから問題無しですね。問題無しですよ?いいですね?

本編でもあった通り、夢結の覚醒した力は『状況把握力を向上させる蒼い瞳』と焔のオリジナルとはちょっと違う『蒼い焔』です。CHARMに纏わせて戦うことはできるがCHARMが耐えられずに破壊してしまうために、夢結はCHARMに一瞬だけ纏わせて斬撃として放ち、遠距離攻撃として使用する。

こんなところですかね。

叶星様の力は今のところ風を使うということだけ。まだそれだけです。

はたしてホントにリリィなのか………………。



ラスバレではゆゆゆコラボですね!貯めた三回分の石を三回回した結果、友奈と美森が来たんですよ!もうね、叫びましたよ!久しぶりにいい当たりをしてテンション上がってます。ゆゆゆは結構好きでアニメも全部見ましたからね。銀が死んだ時はめっちゃ悲しんだ。


それでは以上、レリでした!!

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