こんにちは、レリです。
純との模擬戦内容に手間取りました。まあ、なんとか納得いく内容にはなったと思ったので投稿です。皆さんに上手く伝わるか不安ですが。
蒼焔のリリィ、始まります。
◇ルド女のラウンジにて◆
「ーーーあ~もう、この口調、まどろっこしくて仕方ないわね。代表だからそれっぽい口調で話していたけど、もう無理」
そう言ったのは御台場女学校の風紀委員長である藤田槿。そして、『東京圏防衛構想会議』を発案したガーデンの代表として、議長を務めている。
『東京圏防衛構想会議』
この会議は、ガーデン間横断風紀委員会関東支部が作成し、関東支部に参画する各ガーデンの承認を得た要綱をもとに、東京圏における防衛構想を話し合うものである。
ルド女のラウンジにて行われいる会議であり、焔たちは指定されている席に座り、会議に参加していた。
会議の内容を要約するとこうだ。
先の戦い、新宿事変で討伐した特型HUGE『エヴォルヴ』の幼体群が東京の各所に現れ、大きな被害を出している。一体一体がギガント級に成長する可能性が高いため、全人類にとって大きな災いの可能性が東京で起きようとしている。これに対し、風紀委員会関東支部が提案する内容は大きく二つ。
一つは、各ガーデンに定められた国定守備範囲外への外征許可の条件緩和をはじめとした連携強化。
二つ目は実質的な崩壊に至ったルドビコ女学院、その国定守備範囲である新宿を含める東京西部の防衛。
ルド女は以前にHUGEから大規模襲撃を受け、甚大な被害をもたらし、ルド女の機能はほぼ停止していると言っても過言ではない。その為にーーー
「ーーールド女の支援策に関する是非をこの場で聞きたいのよ。ルドビコ周辺のHUGE出没件数の爆発的増加に、現在のルド女の状況では対応しきれない。これを早急に補うべく、他ガーデン所属レギオンを三部隊、一時的にルド女へ派遣しようと考えてるの。レギオンの候補についてなんだけどーーー」
最初の頃は議長として話していた槿だったが、慣れない喋り方をしていたせいでうんざりになってしまい、結局、いつものフツーな喋り方となった。
「まずは、神庭女子藝術高校、グラン・エプレ」
「え、姫歌たち!?」
「わ、わわわわわ、私たちがルド女に行くんですか!?」
「おもしろくなってきた~☆」
「なるほど。そうきたということはあと二つのレギオンは……」
「えぇ。間違いなく、『覚醒者』を選んでるわね。でも、光栄の事だし、頑張りましょう」
「そして、百合ヶ丘女学院、一柳隊」
「だろうな」
「そうね」
「私たちだろうなというのは容易に想像できます」
「頑張ろ、みんな」
「最後、エレンスゲ女学園、ヘルヴォル」
槿がヘルヴォルの名を言った瞬間、ラウンジでざわめきが起きた。なぜならーーー
「え、ヘルヴォル?」
「エレンスゲのヘルヴォルって、あの……?」
一葉たち現在のヘルヴォルではなく、以前のヘルヴォルのことを知っているリリィたちが困惑の声をあげたのだ。
「…………」
「あ~、まあ、そうなるよね……」
一葉は俯き、恋花は過去のを知ってるリリィからすればそうなっても仕方ないと不満ながらも納得していた。
槿もヘルヴォルの名を言ったことでの反応に暗い表情をしている。彼女は過去のヘルヴォルではなく、一葉たち今のヘルヴォルを知っている為に言ったことなのに、こうなることは予測していたが、やはり辛いものだと思っていた。
「ヘルヴォルを派遣って、大丈夫なの……?」
「さぁ……」
どんどんヘルヴォルに対して嫌な視線が来る中、一葉たちは俯いている。唯一状況が理解できていない藍を千香瑠が優しく大丈夫だと伝えている。
「はぁ。過去は過去。今は今だろ」
『え……?』
そんな中、ため息と一緒に呟かれた言葉。その言葉に全員が驚きながら呟いた人物を見た。
腕を組み、足を組んで座っている会議を聞く姿勢じゃない人物、焔である。
「議長、発言いいかな?」
「え、えぇ。いいわよ」
「感謝するよ。さて、確かにヘルヴォルに対してみんなは悪い印象を持っているかもしれない。けどそれは過去のヘルヴォルだ。一葉たち今のヘルヴォルは過去のヘルヴォルとは違う。彼女たちは過去の出来事を払拭しようと頑張っている。犠牲は出さず、そして完全に民間人を守っている。新宿事変でも彼女たちはとても頑張ってくれた。エヴォルヴも彼女たちがいてくれたおかげで討伐できた」
「え!?焔様!?エヴォルヴを討伐したのは焔様たち「お前たちがいてくれたからあのノインヴェルト戦術ができたのは事実だ」た、確かに、そうですが……」
「ということだ。彼女たちが新生ヘルヴォルとして、過去のとは違うのだという証明は、これで理解できたかな?」
『…………』
「議長、私からも発言いいかしら」
焔の発言に議長である槿はホッとしていた。焔の発言によってヘルヴォルに対して悪かった空気が無くなったからである。そして、焔に続くように許可の申請をしてきたのは幸恵である。
「えぇ、どうぞ」
「ありがとう。さっき焔が言った通り、ヘルヴォルは新宿事変を解決させたレギオン。それもルド女の国定守備範囲である新宿を守ってくれたレギオンだから、そんなレギオンが私たちルド女に手を貸してくれるならこんな心強いことはないわ。だから私たちルド女はその派遣の話に賛成します」
幸恵の言葉に槿は微笑みを浮かべており、とても安心していた。
「それじゃあ、みんな。賛否をとるわね。ルド女へと派遣、これに賛成する人」
パチパチパチパチパチ!
全員が賛成に拍手をし、これで、一柳隊、グラン・エプレ、そしてヘルヴォルの三レギオンのルド女への派遣が決定したのだった。
◇◆◇
その後も会議は滞りなく進み、無事に終了したのだった。会議が終わったのでラウンジから出ようと焔たち。そこに……
「お待ちください、焔」
「ん、純?なんだ?これから模擬戦やるんだろ?」
「えぇ。ただ始める前に言っておきたいことがありまして」
「言っておきたいこと?」
純が呼び止めたのである。焔の言う通り、これから模擬戦をするというのにわざわざ呼び止めたということは何か重要なことなのだろうか。
「えぇ。この後の模擬戦なのですけれど、貴方には全力で、本気でやってほしいのです」
「…………は?」
「……純さん、貴女正気?」
純の言葉に焔は呆然、夢結は半目で若干威圧しながら言った。
「正気ですわ。焔の実力はよく知っているつもりです。だからこそ、貴方の本気がどんなものなのかを知りたいのですわ」
「…………つまり、本気の焔とどこまで渡り合えるのかを知りたいってこと?」
「はい」
「失礼ですが、純様。お兄様の本気はたとえ純様でも……」
「いい、梨璃」
「お兄様……」
「純。今一度問う。本気なんだな?」
「えぇ」
「…………わかった。幸恵、悪いがシュミレーションルームの使用は無しだ」
「え、無し?使っても大丈夫だけど」
「幸恵、シュミレーションルームは使わない方がいいわ」
「え、夢結?なんで?」
「実質上崩壊してるルド女にトドメを刺すことになるから」
『…………』
夢結の言葉に幸恵をはじめとするルド女のリリィたちは開いた口が塞がらないのだった。
◇◆◇
ルド女近辺にある廃れたビル群。そこを模擬戦場として焔たちが集っていた。離れた場所には唯一の男性リリィ、超覚醒者である焔の実力を見ようとたくさんのリリィがいる。
「周囲に生命反応無し……良かった、動物たちもいないみたいだ」
「なら思う存分できるわね」
「そうですね、お姉様」
「お父さん、頑張って」
「おう」
「焔、純はすでに持ち場についていますわ」
「了解だ、初。それじゃあ夢結、梨璃、結梨、衝撃は任せたぞ」
「えぇ」
「はい」
「うん」
「叶星、終わったらそのまま模擬戦でいいか?」
「焔君が大丈夫なら」
「わかった。それじゃあ行ってくる」
簡潔に会話を終わらせた焔はマギを収束して跳躍していく。だが、先ほどの会話の中にあった『衝撃』という言葉に幸恵をはじめとするリリィたちは頭の上に『?』が浮かんでいた。対して一柳隊(夢結、梨璃、結梨を除く)、ヘルヴォル、グラン・エプレのメンバーは跳躍していったことに疑問があった。
「珍しく跳んでったな」
「始める前から全力出しても無意味だから」
「あぁ、なるほど」
「本番で見せつけるのね」
梅がみんなが思っていたことを言ったら夢結がものすごく簡単に説明したことで一葉、叶星が理解し、残りのメンバーも納得した。
「(…………え、叶星さん今見せつけるって言った?)」
叶星の言葉に幸恵は聞き間違いだろうかと思いながら叶星を見るが、当の叶星は幸恵に一切向いておらず、逆に瞳を黄緑色に染めながら焔が跳躍していった方向を見ている。
その時ーーー
「梨璃」
「はい、お姉様!」
突如として夢結が梨璃を呼んだ。対して梨璃は夢結が何も言っていないにも関わらずにCHARMを出し、瞳を紫色に染める。夢結も瞳を蒼くさせ、CHARMを出しーーー
同時に上段構えの構えをし、刃にそれぞれ蒼い焔と紫の焔を出現。直後に同時に振り下ろし、それぞれの刃を天へと飛ばした。
天へと進む二つの刃が接触し、直後、天に一つの光が爆ぜ、周囲に爆発音を轟かせた。
「夢結に梨璃さん!?一体何を!?」
「落ち着いて、幸恵。私と梨璃は単に開始の合図をやっただけよ」
「合図って……そんなのーーー」
直後、幸恵の言葉を遮り、廃ビルの一つが轟音と共に崩壊したのだった。
◇◆◇
時は少し戻り、先についていた純。そこに着信音が鳴った。
「もしもし、焔?」
『待たせたな、純。俺も配置に着いた』
「そこまで待っておりませんわ。それで、開始の合図はどうなさいますの?」
『合図なら頼んである。空に一つの光と音が合図だ』
「光と音?」
『あぁ。すぐにわかる。それじゃ』
そう言って焔は通話を切った。純は疑問に思いながらもすぐにわかると言うのならこちらは待つだけと思い、CHARMを構え直そうとした瞬間、一瞬の光と爆発音が轟き、純はビックリしてしまうが、それが合図だとすぐにわかった。
「なんとも派手な合図ですわね!」
その直後、目の前にあった廃ビルが何の前触れもなく破壊された。
「なっ!?」
流石の純も驚くが、持ち前の反射神経で自身のCHARM《フルンティング》をソードモードに変形させ、飛来する瓦礫を弾こうとした瞬間ーーー
「っ!?」ゾッ!
突然、悪寒のようなモノを感じ取り、本能のままに感じた場所、背後に振り返りながら《フルンティング》のソードパーツで防御姿勢に入った。
ガギンッ!!
重い衝撃と金属音。気づいた時には純は空に舞い上がっていた。
「(…………え?)」
目に写るのはどんどん遠ざかる地面と先ほどまで自分がいた場所に蒼い大鎌を振り上げている焔。
「(一瞬でかち上げられた!?それにいつの間にそこに!?)」
驚愕しながらも空中で体勢を整え、飛来する瓦礫を足場に上空へと跳ぶ純。
瓦礫を足場にするということ自体凄いのだが、模擬戦を見ているリリィたちはそこよりも一瞬でビルを崩壊させた焔に驚愕している。
純は近くの廃ビルの屋上に向かって瓦礫を思いっきり蹴って跳躍し、着地する。
「一瞬すぎて何が起きたのかほとんどわかりませんでしたわね……これがあの方の本気ってことですか」
「本気の半分だぞ」
「っ!?」
ズガァァァァンッ!!
咄嗟に前方に跳んだ瞬間背後から重い音。着地してすぐに振り返ると蒼い大鎌《クレセント・ローズ・リオ》をビルのコンクリート部分に突き刺している焔がいた。
「焔!?いつの間に背後に!?」
「お前が着地してすぐにな」
「全く気づかなかったですわよ!?気配消す能力高すぎませんか!?」
「そうかな。さて、無駄話は終わりだ。本気で来いって言ってたからそろそろ本気で行くぞ、純」
焔は跳躍するとマギの翼を顕現させた。六枚三対の翼を大きく羽ばたかせ、滞空する焔。それを見た純は先ほどよりも本能が大音量の警報を鳴らしている。
「(…………な、何を)」
動けずにいると焔が義手に取り付けられているロングバレルの銃口を純に向けた。直後、ロングバレルから蒼い稲妻が迸り、某六角水晶体が放つような光が銃口から出現したと同時に純は本能に任せて即座に跳んだ。
限界までマギが圧縮され、放たれた弾丸は桁違いの速度を有している。それは発射と同時にビルに着弾したと思われる程に。純がよく避けることができたと思うところである。
着弾した瞬間、一瞬で融解したようなことになり、直後に大爆発を引き起こしてビルが崩壊した。
「なんて威力なんですの!?」
着地しながら純は叫ぶ。そして空を見上げると、焔は今度は《クレセント・ローズ・リオ》を掲げていた。マギクリスタルコアにマギを収束させながら。
「今度は何を!?」
純が叫んだ瞬間、《クレセント・ローズ・リオ》が蒼い焔に包まれ、やがて超巨大な鎌へと変貌した。
「それ……は……まさか…………」
「…………全てを斬れ『死神の鎌(デスサイズ)』」
焔が持つ最大威力の大技『死神の鎌』。それを焔は振り下ろした。振り下ろされた『死神の鎌』は巨大な刃となり、純に向かって飛ぶ。速度も尋常ではなく、純は襲来する巨大な刃を前に一歩も動けずーーー
模擬戦場から蒼い閃光が出現し、大規模な爆発を引き起こしたのだった。
◇◆◇
大爆発が起きた直後、衝撃波が発生。その衝撃波が来た瞬間、夢結と梨璃はCHARMにそれぞれの焔を出現させて斬り上げ、結梨はCHARMの刃を青くさせ、横に一閃。そして叶星も右手を突きだし、そして上に掲げて風を下から上へと発生させて衝撃波からその場にいた全員を守ったのだった。
「ありがとう、叶星さん」
「うん。それにしても『死神の鎌』なんて放って大丈夫なの?焔君は」
「問題ないわ。見せつけるには充分でしょうし。梨璃、結梨、私は焔を回収してくるから」
「はい」
「わかった」
夢結は二人の返事を聞いて微笑んでから蒼い焔の翼を顕現させ、羽ばたき、飛翔していった。
「夢結……いつの間にあんな力を……」
「あれがお母さんが覚醒した力だよ」
「焔君の過去の二つ名である『蒼焔のリリィ』の名の通りの力よね。しかも私たちとはさらに上の超覚醒に至っているリリィ。彼女の実力もさっきの焔君と大差ないはずよね?」
「はい。叶星様のおっしゃる通り、お姉様の実力はお兄様と対等に渡り合えてます。模擬戦は外でしかやりません」
「え、外で?」
「さっきみたいに爆発ばっかり起きるからね。室内とかでやったら建物自体が無くなるから」
「あぁ、わかるわ。力を使おうにも施設を壊すことになるから全然力を出せないし」
「この後なら思う存分に力を発揮できるので大丈夫だと思いますよ?叶星様」
「『死神の鎌』使った後なのにすぐに模擬戦できるの?」
「そこは結梨に任せて」
「なるほどね。なら結梨さん、お願いね」
「うん」
覚醒者同士の会話と親友の実力を知って幸恵は頭が痛くなったのか、こめかみを抑えていた。
そして、夢結に肩を借りながら純をおんぶして飛翔して戻ってきた焔は結梨に頼んで『百合の花』を使ってマギを回復。念のため、一時間の休息を取ってたから叶星との模擬戦を開始したのだった。
模擬戦の内容としては周囲の廃ビルのほとんどがボロボロになり、リリィとしてはあり得ないと思える空中戦をずっとやっていたとここに記そう。
お読みいただきありがとうございました。
本気を出すなら『死神の鎌』は使わないとなと思ってたけど始まってすぐに使うのは違うよな~と思って最初はどう動くかと悩んだ結果、一つの廃ビルを一瞬で木っ端微塵にすることにしました。木っ端微塵にしてから突撃、一瞬で純の背後を取るという初見殺し。それに対応する純。流石の一言。
そしてたぶん皆さんが突っ込んでくれたかなと思う部分、ロングバレルの発射シーン。六角水晶体でわかるでしょ?アレですよ。相手にするにはどれだけの電力がいりますかね?(すっとぼけ)正直書いててめっちゃ面白かった。
え、叶星との模擬戦?書くかはわかりません。
ラスバレではどんどんメインストーリーが進んでいってますね。追い付くことできないなとずっと思っている始末。
ガチャは初手で美歩出て叫びましたね。他?全然出ませんよ……なんでなんだろうな……。
それでは、以上!レリでした!