アサルトリリィ―蒼焔のリリィ―   作:レリ

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間に合った。





ハロウィン

「さて、飾り付けはこんなものか」

 

「焔~!みんなの仮装は終わったわよ!あなたも仮装してきなさい!あとはこっちでやるから!」

 

「わかった!ならあとは任せた!百由!」

 

「まっかせて!」

 

 

百合ヶ丘にある共有ラウンジスペース。そこで焔は一人でこれから行われる行事の飾り付けをしていた。そんな中、百由の声が聞こえ、交代すると言ってきたので焔は任せて仮装するために百由に言われていた部屋に向かう。

 

 

「俺の仮装はこれか。合ってるのか?俺に」

 

 

用意されていた衣装に疑問を浮かべながら着替えていく焔。着替え終わり、部屋を出てラウンジへと向かう。

 

ラウンジは飾り付けが終了しており、各テーブルに様々な料理が乗せられており、準備完了を意味していた。

 

それを確認した焔はまっすぐにある一つのテーブルに向かう。一柳隊が揃っているテーブルに。

 

 

「お待たせ、みんな」

 

「そんなに待ってないわ。あなたがある程度準備してくれたからすぐに終わっただけだから」

 

 

焔の妻、夢結が代表して言う。

 

 

「あなたはドラキュラなのね」

 

「用意されていたのがこれだった。そういう夢結は魔女か」

 

 

ドラキュラの衣装に身を包む焔と魔女の衣装に身を包む夢結。他のメンバーも様々な仮装をしている。

 

 

「それじゃあ、焔も来たことだし!始めましょう!ハロウィンパーティを!」

 

 

百合ヶ丘のラウンジスペースで行われる行事、それは参加者全員が仮装しなくちゃならないハロウィンパーティだ。

 

 

「みんなグラスは持ったわね?それじゃあ、ハッピーハロウィ~ン!!」

 

『ハロウィ~ン!!』

 

「どういう乾杯の音頭だ」

 

 

ツッコミながら静かにグラスを掲げる焔。夢結も微笑しながら焔と同じようにグラスを掲げる。

 

それからはもうお祭り気分で各々楽しみながら用意された料理を食べたりしていた。焔と夢結も一柳隊のテーブルで料理を堪能していた。その時、夢結は気づいた。焔の歯に。

 

 

「焔。それ、八重歯?」

 

「ん?あぁ、ご丁寧にこれも準備されていてな。せっかくなら付けるかと思って付けてみた」

 

「そうなのね。なら焔。私の血、吸う?」

 

「ぶっ、ゲホッ、ゲホッ。バカ。急にそんな事言うな」

 

 

うなじ部分を見せるために髪を上げ、焔を見る夢結。突然のことに食べていた料理でむせる焔。

 

 

「ドラキュラにとって魔女の血は美味しいものかと思って」

 

「あのな、これは仮装だから」

 

「私の血はいらないの?」

 

「そもそも作り物だぞ?それで血が出たら……」

 

「私の血は美味しくないのかしら……」

 

「わかったからそんな露骨に落ち込むな」

 

「なら、はい」

 

「仕草だけだからな」

 

「えぇ」

 

 

ゆっくりと夢結のうなじに近づき、焔は夢結のうなじに歯を立てた。一柳隊の全員の目の前で。百合ヶ丘の全生徒の前で。

 

 

「ん……あぁ……」

 

(あれ、なんか鉄の味が……)

 

 

声を漏らす夢結に顔を真っ赤にするみんな。だが、焔は口の中になぜか広がる鉄の味に困惑していた。

 

歯を抜き、顔を離すと夢結のうなじにくっきりと赤い点が二つできていた。

 

 

「…………マジか」

 

 

クイクイ

 

 

「ん?」

 

 

袖を引っ張られ、そちらを見ると小悪魔衣装の樟美が来ていた。

 

 

「兄様、私の血も飲んでください」

 

「は?いや待て。なんで樟美まで?」

 

「私の血も飲んでほしいからです」

 

「いや、あのな。さっきのはたまたま血が出てしまっただけで」

 

「どうぞ」

 

「強引だな樟美」

 

 

ポニテにしている自身の髪を上げてあーだこーだ言っている焔にうなじを見せる樟美。

 

 

「…………ホントにやるのか?」

 

「はい。兄様に拒否権はありません」

 

「俺人権すらないの?」

 

「早くしてください」

 

「わかったわかった」

 

 

そう言って諦めて樟美のうなじに歯を立てる焔。

 

 

「あ…………ん…………んぅ……」

 

(また鉄の味……)

 

 

先ほどの夢結と同じようになる樟美。そして焔は口の中に広がる鉄の味にまたかと思っていた。

 

 

歯を抜いて離れると夢結と同じ赤い点が二つできていた。

 

 

「これで、私は兄様の、モノです」

 

「え?これってそんな儀式だったか?」

 

「焔!次は私!」

 

「もう勘弁してくれ……」

 

「そうよ天葉。焔には私の血を与えるからあなたのは大丈夫よ」

 

「なんで私はダメなの!?夢結!!」

 

 

 

それからは誰が焔に自分の血を飲ませるかの勝負が始まり、隠れて逃げようとした焔は結梨に捕まり、罰として結梨の血を飲まされた(強制)。

 

 

 

ちなみに勝負の結果は夢結が勝利し、その日からたまに夢結に八重歯を付け、血を飲むことを強要された焔だった。

 

 




お読みいただきありがとうございました。21時に書き始めて書いては消してを繰り返してやっと落ち着いたので投稿です。最初書いてたやつがこれだとなんか違う作品になっちゃうってなってやめました。眠気ヤバい中書いたんで違和感あるかもしれません。ごめんなさい。

ちなみにボツ案

樟美が悪霊に取り憑かれ、焔の力を吸いとって悪霊が樟美の意識を封じて百合ヶ丘の生徒に悪霊を取り憑かせ、悪霊に取り憑かれた百合ヶ丘の生徒たちvs取り憑かれなかった生徒たち……という夢オチ


↑こんなのですよ?アサルトリリィじゃなくてマジで違うなんかの作品になっちゃうでしょ。


短編続きですみません。本編も頑張って書いてます。エヴォルヴ戦までの繋ぐ道のネタが浮かばなくてヤバいんですけどね。

それでは以上、レリでした。

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