あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします!
さあさあさあ!今年初の短編です!初の短編はどんな内容なのか!
去年はほとんど短編書けなかったから今年は書いていきたいですねぇ。もちろんメインストーリー重点ですがね。
正月短編、始まります。
百合ヶ丘女学院でのある一室。そこにある人物が立っていた。暗い室内で立ちながらなにかを見つめている。
「…………あんなこと言うから、気になってきたじゃない」
そう呟く人物。目の前には巨大な機械が鎮座しており、その人物は巨大な機械に触れる。
「設定はこうで…………あ、呼び出すのは一人の方がいいわよね。どうなるかわからないし」
機械にあるタッチパネルを操作しながら人物、百合ヶ丘が誇るアーセナル、百由が好奇心が抑えられないような顔をしながらブツブツと呟いていく。
「よし、これで大丈夫なはず。それじゃあ、スイッチ、オン!」
巨大な機械、名を『未来の人物を呼び出す機械くんMarkⅡ』の起動スイッチをオンにした。
ビー!ボフンッ!!
「ひゃっ!?」
なにやら鳴ってはいけないような音と煙が吹き出すという予想外に百由は思わず叫んでしまう。煙は百由がいる室内に充満し、何も見えなくなってしまった。
「ゴホ、ゴホ……!こ、こんな煙出るなんて!?ヤバい!何も見えない!ちょ、換気換気!部屋の窓は……あ痛っ!?」
咳き込みながら百由は窓を探すが何も見えない為に朧気ながら進んだ先が部屋の扉だったらしく、人が近づいたことで自動ドアが開き、ドアのレーンにつまづき、百由は転んでしまった。
「つぅ~……あ、結果は!?」
痛みで涙を浮かべながら悶絶してた百由は思い出したように室内にある機械に振り返る。扉が開いたことで煙が晴れ、室内にはーーー
何も変化がなかった。
「…………失敗、よね?これ……」
変化なしの状態を見て、失敗したと判断した百由はしばらくの間、落ち込むのだった。
物陰から覗く気配に気づかぬまま。
◇◆◇
「新年明けまして、おめでとうございます。今年もよろしくお願いします」
『お願いします!』
一柳隊控え室にて先に一柳隊メンバーと新年の挨拶をした焔たち。平和である。
「じゃあ、ラウンジに向かいましょうか」
「そうだな」
夢結が言い、続くように控え室を出る焔たち。ラウンジに向かっている最中にふと夢結が立ち止まった。
「あ」
「夢結?どうした?」
「控え室に飲み物用意してたんだけど、それを持ってくるの忘れてしまったわ。ちょっと取ってくるわね」
「なら俺も行くか?」
「いえ、大丈夫よ。あなたたちは先に行ってて。すぐに行くから」
「そこまで言うなら、わかった。あまり急がなくてもいいからな」
「えぇ」
夢結が控え室に戻っていき、焔たちはラウンジに向かった。
◇◆◇
控え室にて。
「これでよしっと。向かうとしましょうか」
飲み物を入れた袋を手に遅れてラウンジに向かおうとする夢結。だが、次の瞬間ーーー
トスッ!
「うっ…………」
突如、うなじ部に衝撃を受け、夢結の意識は闇へと落ちたのだった。
◇◆◇
「遅いな、夢結」
ラウンジで集まった生徒たちに新年の挨拶をしている焔はふと遅れてくる妻のことが気になっていた。
「お母さん?確かに遅いね」
「飲み物を取ってくるだけと言ってましたけど、何かあったのでしょうか」
「……様子を見てくるか」
「結梨も行く」
「私も」
様子を見て来ようと焔が移動しようとした瞬間ーーー
焔の視界が闇に包まれた。
「は?」
「だ~れだ」
いつの間にか背後に立っていた人物が自身の手を使って焔の視界を塞いだ。
「いやなにやってんだ夢結」
「あら、バレた?」
手がどけられたので焔は呆れながら後ろに振り返る。振り返った先にいたのは夢結ーーーなのだが、焔は一瞬で違和感を感じた。先ほどと同じように百合ヶ丘の制服に身を包んでいるのだが、なにかが違うと思ったようだ。
「夢結?」
「なに?あ、これ飲み物。はい」
「あ、ありがとう。なあ、夢結。お前……」
「お母さん……だよね?」
違和感の正体を確かめようとした焔を遮って結梨が聞いてきた。結梨も少なからず違和感を感じたのだろうか。
「なに、結梨。私になにかあった?」
「……匂いはお母さんなんだけど、なんだろう。なにか違う」
「なにかって?」
「なあ、夢結。お前は、本当に夢結か?」
「え?」
焔の問いかけにその場にいた全員が驚愕しながら焔を見た。目の前にいるのは夢結なのに焔の問いかけは夢結ではないようなものなのだ。
「どうしてそう思うの?私はあなたの妻よ?」
「確かにそうだが、結梨の言葉で確信した。夢結に間違いはない。だが、夢結であって夢結じゃない。お前は、何者だ?」
焔の怒涛の問いかけに夢結?は俯いてしまった。すぐに震えだす夢結?。泣いているのかと思われるが、違う。
「ふふ、フフフフフ、アハハハハハハ!!!!」
突如、笑いだす夢結?。一体どうしたというのだろうか。
「ふぅ~。あ~、笑った。流石ね、焔。気づくなんて」
夢結?の言葉に全員が身構え、焔はすぐに義手を動かせるようにする。
「そうね。バレたのなら仕方ないわ。私はーーー」
スパァン!!
ビクゥ!
「私の制服、返してもらうわよ!!」
「あら、来たのね。しかも縛ってた縄を武器にする……流石ね、私」
「なに?」
突然、夢結?に向かって縄が鞭のように襲いかかったが、横にズレたことで避けた。襲いかかったのは訓練服姿の夢結である。避けた瞬間に夢結?が呟いた言葉に焔が疑問を感じた。
「(夢結のことを『私』と言った……?あいつはやっぱり夢結なのか?)」
「私を気絶させて私の制服を奪ったあなたは一体何者なの!」
「そうね。答えてあげるからその縄を使うのをやめてくれないかしら。そのままじゃ話もできないから」
「断るわ。私を縛ったのだからあなたも縛られなさい」
「そうもいかないわ。待たせてる子がいるから」
「待たせてる?一体誰を」
「夢結」
縄を構える夢結に焔が待ったをかけるように問いかけた。
「焔。なぜ止めるの?」
「彼女もお前と同じ夢結だ。どういう原理かはわからないがそういうことなんだろう。ここは穏便に彼女の言い分を聞こう」
「…………わかったわ」
焔の言葉に渋々納得して持っていた縄を床に置いた。
「ありがとう焔。私を落ち着かせてくれて。流石私の旦那様ね」
「は?いくらあなたが私だろうと焔のことを旦那様って呼ばないで」
「昔の私ってこうだったかしら……」
「昔、ということは、お前は未来から来たのか?」
「ご名答。私は百由が開発した機械によって未来から呼ばれたの」
「百~由~?」
「え、いや、待って。確かに起動したけど、失敗したんじゃなかったの!?」
「煙に紛れて見えなかったようね。百由が間違ってドアを開けた時にそっと出たのよ。気配を消すのはお手の物よ?」
「そりゃ焔の旦那さんなら当然ね。で?」
「ちょっと待ってて。さっきも言ったけど待たせてる子がいるから。連れてくるわね」
そう言って未来の夢結はどこかに行った。残った焔たちはこの状況の戦犯である百由を問いただすのだった。
◇◆◇
「お待たせ」
未来の夢結が戻ってきたことで焔たちは振り向くと、固まった。
「…………えっと?」
「どうしたの?」
未来の夢結は赤ん坊を抱えていた。それに驚いて固まってしまったのだ。
「あぁ、あなたの子よ?」
「はぁ!?」
「あら、不思議?結婚してるのだから当然でしょ?ほら、抱っこしてあげて」
「お、おう」
驚愕で固まってる中、焔は未来の夢結から自身の子だという赤ん坊を抱っこする焔。新年早々、とんでもない体験をする焔である。
◇◆◇
「それじゃあね、焔。私、あなたの未来は明るいわ。この子と結梨。暖かい家庭よ。だから、HUGEの殲滅、頑張ってね」
「えぇ、もちろんよ。あなたのおかげで私の未来を知れた。そのために私はこれからも頑張るわ。焔と結梨、梨璃。百合ヶ丘のみんなで明るい未来を掴み取るから」
「ふふ。それじゃあね」
未来の夢結は赤ん坊を抱えながら百由が開発した『未来の人物を呼び出す機械くんMarkⅡ』の前に立つ。百由は操作して機械を起動。すると、機械の一部が開き、中から強い光が現れ、未来の夢結を照らす。
「焔。高校生の頃のあなたとまた話せて嬉しかった。戻ったら未来のあなたに今回の出来事を話すわ。私にも言ったけど、しっかり頑張ってね」
「あぁ。未来の俺によろしく伝えてくれ」
「えぇ。じゃあね」
未来の夢結は皆に見送られながら、未来へと帰っていったのだった。
◇◆◇
「ふぅ」
「驚きの出来事だったわね、新年早々から」
「だな。けどまあ、これで目標ができた。明るく暖かい未来を掴み取る為に俺たちはーーー」
「私たちはーーー」
「「HUGEを倒して、未来を掴み取る」」
新年早々、とんでもない出来事で大変だったが、それと同時に未来を掴み取る目標ができたのだった。
お読みいただきありがとうございました。
未来の人物と会う機械、シレっと作っていた百由。今回初めて起動したようですね。え、なんでMarkⅡなのかって?初号機は開発段階で壊れてどうしようもなくなったからです。もう一度作るのに初号機のデータを流用して完成したのがMarkⅡなのです。で、どうして初めて起動したのか。それは、使うタイミングが無かったからです。
好奇心によってしまっていた装置を起動。今回の騒動に発展。好奇心って怖いですねぇ。
さて!前書きにも書いた通り、去年書けなかった分、今年は短編をちょっと増やして書いていきたいなと思っております!もちろん、メインストーリーを重点的に。エヴォルヴ編も終わったからこれからはその先のストーリー…………どう書こうかな。まあ、なんとかなるでしょ!(思考放棄)
それでは以上、レリでした!今年も『蒼焔のリリィ』をよろしくお願いします!!