劣等生の世界でRPG   作:無理やー

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一週間遅れてしまってすみませんでした。 今回はその分いつもより文字数を多くしました。 良い評価をもらえると嬉しいです


部活勧誘期間

放課後の生徒会室では…

 

「まさか工藤さんが九島家の人だったなんて…」

 

「名字が工藤だったことからあの九島家の人間の可能性は考えていたが、わざわざ隠していた家名をわざわざ話したのは何か理由があるのかもしれん」

 

七草会長と十文字会頭が話していた。

 

「理由?」

 

「そこまではわからん。だが問題は真田の方だ」

 

「彼も十師族の血を引いているかもしれないってこと?」

 

「可能性は考えられる。だが問題はそこではなく魔法の方だ」

 

「……確かに……魔法を無力化する魔法なんて魔法師にとって天敵のような魔法だわ」

 

「魔法である以上アンティナイトによるキャスト・ジャミングで無効化はできるだろうが、魔法師同士の勝負となると勝ち目はないだろうな」

 

「…彼…大丈夫かしら…」

 

「九島家の人間と婚約している以上大丈夫だが、工藤は自分が九島家の人間であることを伏せているからな、公に出来ない以上危険がないとは言いきれない」

 

「ホント、何で隠しているのかしら」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから暫く経ったある日の放課後、風紀委員本部

 

「さて、 今年もまたあの馬鹿騒ぎの一週間がやってきた。 クラブ活動新入部員勧誘期間だ。いや… 新入生獲得合戦と言うべきかな? 原因は魔法科高校ならではのクラブと九校戦だ。九校戦の結果は 学校全体の評価に反映されるのはもちろん活躍した生徒とそのクラブは学校側から優遇される。 というわけで有力な新人の獲得は最重要課題であり各部間のトラブルは多発する。 しかも勧誘期間中はデモンストレーションようにCAD携行許可が出ているから余計に厄介だ。 ヒートアップしたクラブ同士、影で殴り合いどころか魔法の打ち合いになることもある。 学校の将来の九校戦の為か、多少のルール破りは黙認状態。学内は無法地帯化してしまう。 この状態を沈められるのは我々風紀委員だけだ。 今日から一週間フル稼働してもらう! 今年は幸い新人の補充も間に合った。紹介しよう、1-Bの真田和樹と工藤リーナ、1-Eの司波達也だ。」

 

俺達は渡辺委員長に紹介されて立ち上がった。

 

「委員長、役に立つんですか?」

 

達也の隣にいる先輩が言ってきた。主に達也に対しての発言だろう。

 

渡辺委員長がため息を吐き…

 

「 三人とも腕前は見た。 私の目が不安なら自分で確かめてみるか?」

 

「や、やめておきます…」

 

「他には?」

 

『『『…………』』』

 

「ないなら直ちに出動!!」

 

『『『はい!!』』』

 

渡辺委員長の号令と共に全員が一斉に立ち上がり返事をし自分の仕事に取りかかった。

 

「真田と工藤、司波は残れ。渡すものがある。」

 

そう言われ俺達は残り、全員がいなくなった後渡辺委員長が何かを渡してきた。

 

「 まずはこれを渡しておこう。 風紀の腕章とビデオレコーダーだ。 巡回の時は常にその二つを身につけておくこと。 レコーダーは胸ポケットへ、 違反行為を見つけたらすぐスイッチを入れろ。 また風紀委員はCAD携行を許可されている。 だが不正使用は厳罰だからな」

 

「質問があります」

 

「許可する」

 

「CADは 委員会の備品を使用しても良いでしょうか?」

 

「 かまわないが理由は?」

 

「 あれは旧式ですがエキスパート仕様の高級品ですよ」

 

「そ、そうなのか?」

 

「ええ。 ではこの二機をお借りします」

 

「二機?本当に面白いな…君は」

 

その後渡辺委員長と別れ、三人だけとなった。

 

「さて、これからどうする?」

 

俺がまず声をかけた。

 

「俺は約束があるからこれで…」

 

達也はそう言いさっさと言ってしまった。

 

「リーナは?」

 

「私も別行動にするわ」

 

「そうか。じゃあまたな」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は今適当にブラブラしながら巡回をしようとしていたが、外に出た瞬間新入生が部活勧誘に追われて賑わっていた。前世ではここまで部活の勧誘をしているのは見たことなかったからちょっと目が点になってしまった。

 

『バイアスロン部だ!』

 

『とられた!』

 

俺が若干ボーとしていたら早くもトラブル発生。どうやらバイアスロン部が新入生を無理矢理連れていったようだ。

 

俺は急いで追いかけた。俺は縮地を使い簡単に追い付いた。俺の縮地は障害物がなければ時速90~100㎞出せる。( 自分でも思うけど本当に人間か…?)更に自己加速術式を使い人の目には完全に認識出来ない速さになり簡単に追い付いた。それどころか通りすぎた。

 

 

 

捕まった二人の新入生をちゃんと確保しながら…

 

 

 

その事に気づかない先輩たちはそのままいってしまった。後からその事に気づいてメチャメチャ慌てることになるが…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれ?私たち…」

 

「何で?」

 

「フーッ、大丈夫ですか?ってほのかと雫!」

 

「「和樹(さん)!」」

 

連れ去られた新入生はほのかと雫だったことに今気づいた。

 

「二人だったのか」

 

「うん」

 

「あの、ありがとう」

 

「 一応仕事だから」

 

「 そういえば風紀委員になったんだよね」

 

「リーナと一緒じゃないの?」

 

「ああ、 今日は別行動を取ってる」

 

「「…………」」

 

「 その沈黙は何」

 

「 だって一緒に風紀委員の仕事をしちゃいけないなんてことはないんでしょ? それなのに二人が一緒にいないなんて…」

 

「意外」

 

「まぁたまにはな…それじゃあ俺は『 こちら第二小体育館、 逮捕者1名負傷していますので念のため担架を』とスマン。ちょっと仕事が出来た。それじゃ」

 

イヤホンから声が聞こえ、今いる場所が 第二小体育館の前だった為急いで現場に向かった。

 

「雫、これからどうする?」

 

「とりあえず予定通りいろんな部活を見て回る」

 

「じゃあ行こう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は第二小体育館に着いた。ホントすぐ近くというか連絡を受けて10秒ほどしか経たない場所だった。そこには達也が一人の 剣術部員を取り抑えていた。

 

『 どうして桐原だけなんだよ! 剣道部の壬生も同罪だろうが!!』

 

『「 魔法の不適正使用のため」 と申し上げましたが』

 

これは一波乱ありそうだな

 

俺はそう思い近くに落ちてあった竹刀を持った。

 

『ふざけんなぁ!!』

 

一人の剣術部員が達也に襲い掛かったため、俺はその場に乱入し達也に襲い掛かった剣術部員を一撃で沈めた。

 

『おい、誰だアイツ…』

 

『アイツも風紀委員か?』

 

「こちら第二小体育館、再度報告。逮捕者一名追加します。担架をもう一台追加お願いします」

 

『『『ざけんなっ!!』』』

 

俺が乱入したことで黙ってられなくなった剣術部員たちは全員で俺と達也に襲い掛かってきた。俺は竹刀で迎え撃った。

 

剣術部員たちは拳で殴りかかってきた。最初の一人の右ストレートを掻い潜り『龍巻閃』で背中を打ち、二人目と三人目は同時に襲い掛かり俺は二人の間の真ん中を通りその間に突きの二連撃で倒し、四人目は三人を一瞬で倒した俺に一瞬硬直し襲い掛かろうとしたがその一瞬の隙をついて一撃で沈め、五人目と六人目は魔法を使おうとしたらしいが打ち消され俺が一瞬で二人に近づき一撃を与え倒した。

 

「(さっきの魔法妨害はキャスト・ジャミング。ということは達也か。帰るときにでも問い質すか。魔法がキャンセルされるなんて摩訶不思議なことがあったのに何も聞かないのはかえって怪しまれそうだしな。)ここは俺が受け持つから達也は本部に事情説明よろしく。」

 

「……わかった」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、俺も一応当事者ということで本部へ行き報告を済ませた。といっても俺の場合風紀委員である達也を殴りかかりいったため撃退し、それに逆上した剣術部員を鎮圧しただけで事の顛末は知らないということであっさり終わった。

 

ちょうど外も暗くなり 俺と達也は 一緒に帰ることになった。すると校門でリーナや司波さん、達也のクラスメート達が待っていた。

 

帰りに俺達は喫茶店によっていた。達也の奢りで。俺は何故かハブられた。

 

「お前は待っていた訳じゃないからな」

 

ということらしい。気に入らないため俺はちょっと意地悪をし

 

「達也、俺の前でリーナにケーキを奢って好感度を上げようとするとはな」

 

俺は達也に言った。俺の考えでは恐らく…

 

「お兄様……?一体どういうことかしら………?」

 

「魔法!?」

 

「深雪って事象干渉力がよっぽど強いのね」

 

深雪の魔法が暴走して辺りが寒くなってきたことで千葉さんが驚き、リーナも少し感心している。俺はこうなると思っていたので、俺とリーナの回りだけ暖かくした。

 

「落ち着け深雪!和樹の冗談だ!」

 

「そういうことにしてやる」

 

深雪もだんだん落ち着いてきて魔法の暴走を止めた。

 

「ところで桐原って二年、高周波ブレードを使ったんだろ? よく怪我しなかったな」

 

「 あれは有効範囲が狭い魔法だ。 よく切れる刀と対処は変わらないさ」

 

「 そ、それって真剣の対処は簡単って言ってますが…」

 

「 大丈夫よ美月、 お兄様なら心配いらないわ」

 

「 確かに達也君の体術は達人クラスだけど、桐原先輩も超高校級の剣術使いなのよ?」

 

「 それでもおにいさまに勝てるものなどいるはずがないもの」

 

「 少しも躊躇しないのね」

 

「 単に体術が優れているというだけじゃなくて、魔法の無効化はお兄様の十八番なの。エリカ、 お兄様が飛び出した直後乗り物酔いみたいな感覚になったでしょう?」

 

「そういえば」

 

「それ、お兄様の仕業よ。お兄様、キャスト・ジャミングをお使いになられたでしょう?」

 

「「「「キャスト・ジャミング!?」」」」

 

俺は知っていたから驚きはしなかったが他の四人はそうではない。

 

「深雪にはかなわないな」

 

「 お兄様のことなら何でもお見通しですよ」

 

すると二人の間にピンクい雰囲気がさらけ出していた。

 

「 それを兄弟の会話じゃないぜ!!」

 

「そうか(かしら)?」

 

レオは ツッコミを入れたが二人の 答えにがっくり

 

「 このラブラブ兄妹に突っ込み入れようっていうのは大間違いなのよ」

 

「 その言われようが著しく不本意なんだが」

 

「 いいじゃありませんか。 私とお兄様が強い兄弟愛で結ばれているのは事実ですし」

 

深雪は達也の胸に寄り添い更にピンクい雰囲気が増した。エリカもレオと同様がっくり

 

「……」

 

「 こういう時は何も言わないのが一番だな」

 

リーナは頬を赤く染め俺と一緒に知らないフリをしている。

 

「深雪、 悪ノリもほどほどにな。 冗談だって分かっていないのも約1名いるようだし」

 

「えっ!?冗談?」

 

美月は赤くなり狼狽えている。

 

「そういやキャスト・ジャミングがどうこうって…」

 

「キャスト・ジャミングは魔法式がエイドスに働きかけるのを妨害する魔法、分類的には『無系統魔法』の一種だ。 現代魔法は見かけ上の性質ではなく作用面から分類している。『加速、加重』『収束、発散』『移動、振動』『吸収、放出』の四系統八種類。 この四系統八種類に属さない例外もあり大きく三つに分類されている。 その一つが無系統魔法。キャスト・ジャミングは無意味なサイオン波を大量に散布することで 魔法式がエイドスに働きかけるプロセスを阻害する技術。 ただしキャスト・ジャミングを使うには四系統八種類 全ての魔法を妨害できる特別なサイオンノイズが必要となる」

 

「アンティナイトね」

 

「そうだ」

 

「達也さんアンティナイトを持ってるんですか?」

 

「持ってないよ」

 

「アンティナイトは軍事物資だ。いくらなんでも民間人が持ってるはずがない」

 

「えっ?でも…」

 

「…ここからはオフレコで頼みたいんだが、 正確には俺が使ったのはキャスト・ジャミングじゃなくて その理論を応用した『特定魔法のジャミング』なんだ」

 

「そんな魔法あったか?」

 

「ないと…思います」

 

「 信じられない話だけど… 一介の高校生達也君が新しい魔法を理論的に編み出したってこと?」

 

「なるほどな…」

 

「和樹?何か分かったの?」

 

「まぁね。 簡単にいうと二つのCADを同時に使うとサイオン波の 干渉で魔法が発動しないことは知ってるよな? その干渉波を利用したんじゃないのか?」

 

「正解だ、和樹。一方のCADで 妨害したい魔法の起動式、 もう一方のCADで その逆方向の起動式を展開する。 その際に発生するサイオンの干渉波をキャスト・ジャミングと 同じ様に相手に放つんだ。 相反する二つの魔法、その起動式同士で発生するサイオン干渉波を『無系統魔法』として放つ。 すると元々発動するはずだった2種の魔法と同類の魔法発動をある程度妨害できる。つまり今回は『振動魔法のジャミング』を使用したというわけだ。」

 

一瞬その場が沈黙した。

 

「すげえじゃん。何でオフレコなんだ? 特許取ったら儲かりそうな技術じゃねえか」

 

「 一つはこの技術が未完成だということ。 相手は魔法を使いにくくなるだけなのに比べこっちは完全に使えなくなる。 それ以上に問題なのはアンティナイトなしで魔法を妨害できる仕組みそのものだ。 今や国防や治安でも魔法は必要不可欠、 もし高い魔法力やアンティナイトを必要としない魔法無効化技術が広まったら 社会基盤が揺らぎかねない。 世の中には魔法を差別の元凶だと決めつけて排斥運動をしている過激派もいる。 対抗手段が見つけられない限りはあのキャストジャミング・もどきは公表できない」

 

レオの疑問に達也は答える。

 

「なるほどな。でも達也、それって達也は相手が使う魔法の起動式が分かるってことだろ?そうでなかったら魔法発動する前に防ぐことなんて出来ないはずだ」

 

桐原先輩のときは『高周波ブレード』を発動してから防いだ。だが俺を狙った剣術部員は魔法を発動する前だった。つまり何の魔法か起動式を読めないと分からないってことだ。

 

「 実技は苦手だが分析は得意なんだ」

 

「へ~…」

 

俺の質問に達也は答えた。

 

「そういえば和樹君、剣術部員を一瞬で倒したけどどこか道場でも通ってたの?」

 

「…いや自己流だよ」

 

「うそっ!?あれが!?」

 

「俺は魔法より剣の方が得意だ」

 

「……剣術部員を全員竹刀で倒すなんてかなりの腕よ。ねぇ今度よかったら私とも手合わせしてくれない?」

 

エリカが俺が剣術部員を一瞬で倒したことで俺の強さに火が点いてしまったようだ。

 

「かまわないよ」

 

その会話を最後に俺達は店を出て解散しようとしたが…

 

 

 

「和樹、この後空いてないか?」

 

達也が俺に声をかけてきた。

 

「悪いが俺達はこれから用事がある」

 

「用事が終わるまで待っている」

 

「終わるのだいたい22時頃だぞ」

 

「……いったい何の用事でそんな時間になるんですか?」

 

明日も平日だというのにそんな時間までいったい何をやっているのか達也の隣で聞いていた深雪が聞いてきた。

 

「なんなら来るか?」

 

「いいのか?」

 

「別にかまわん」

 

こうして俺とリーナは司波兄妹と一緒に帰ることになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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