劣等生の世界でRPG   作:無理やー

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突入、そして新たな刺客

俺たちは十文字会頭の車でブランシュのアジトへ向かっている。

 

「真田、お前が指揮を執れ」

 

「はい。俺とリーナ、達也と深雪が正面から、十文字会頭と桐原先輩は裏口から、レオとエリカは逃げたした奴らを仕留めろ」

 

十文字会頭に言われたため俺はそう答えた。

 

「捕まえなくていいの?」

 

「余計なリスクを背負う必要はない。向こうは俺達を殺しに来るんだ。命乞いは罠だと思え。敵が来たら叩き潰す。それだけだ」

 

エリカの言葉に答えるとその場で聞いていた桐原先輩とエリカとレオは少し引いていた。

 

「(これは相当キテるな…無理もない。雫とほのかが殺されかけたんだ。これがリーナだったら一人残らず皆殺しにしてただろうな)」

 

和樹はリーナを一番溺愛している。そのリーナが狙わなかったことが敵にとって救いだろう。…今のところはだが…

 

 

そして、ブランシュのアジトについた。

 

「レオ、今だ!」

 

「装甲(パンツァー)ーー!!」

 

レオが車に硬化魔法をかけそのままアジトに突っ込み門を破壊した。

 

「ハァ……ハァ……」

 

「お疲れ、少し休んでろ」

 

「おう……ハァ……ハァ……」

 

「では、さっき言った通りに…」

 

レオは車全体に硬化魔法をかけたせいで疲れ果てている。俺達は先ほど俺が言った通りに別れアジトへ侵入した。

 

 

俺とリーナ、達也と深雪は工場の中を進んでいるが全く敵に出会わない。だがある程度進んだところで俺の全智の眼に引っ掛かった。扉の先にマシンガンを持った大勢の人がいることがわかった。

 

おそらく達也も気付いただろう。俺と達也は警戒しながら扉を開け進んだ。その先に案の定一人人間が先頭に立ちその背後に何十人も控えていた。

 

「ようこそ。初めまして真田和樹くん!司波達也くん!そして、そちらのお姫様方は妹の深雪くんと工藤リーナくんかな?」

 

先頭の男が話をしてきた。

 

「お前がリーダーか?」

 

「いかにも僕がブランシュの日本支部リーダー司一だ」

 

俺の質問に司は答えた。

 

「そうか。一応投降の勧告をしておく。 全員武器を捨てて両手を頭の後ろに組め」

 

達也は即座にCADを向け司にそう宣告した。

 

「ふむ、それはCADだね、 でも君は魔法が苦手なんじゃなかったのかな? その自信の源は何だい? 」

 

司が手を挙げた瞬間後ろでマシンガンを持った人が一斉に構えた。

 

「司波くん、我々の仲間になりたまえ。弟の甲が知らせてくれたアンティナイトを必要としない君のキャスト・ジャミングは非常に興味深い。 今回の作戦は我々もずいぶん時間とコストをかけているんだよ。それを台無しにしてくれたのが実にいまいましく許しがたいが、君が仲間になるなら水に流そうじゃないか」

 

「やはりそれが狙いか。壬生先輩を使って接触したのも、弟に俺を襲わせたのも、あのキャスト・ジャミングもどきについて探りを入れるためだな?俺がお前に従うとでも?」

 

「ふむ……そうだね。だったらーー」

 

司が突然メガネを上空に投げた。

 

「司波達也!我が同士になるがいい!」

 

前髪を上げ眼を見開いて眼が光った。司がほのかの言っていた邪眼(イビル・アイ)を使ったのだ。達也がCADを下げた。

 

「ハハハハハハ!君はもう我々の仲間だ!では手始めにここまで共に歩んできた君の妹をその手で始末してもらおう!妹さんも最愛の兄上の手にかかるなら本望だろう!!その後そっちの二人も始末してもらおう!!」

 

司が高笑いしながら達也にそう告げた。

 

「ハァー、達也猿芝居もそれくらいにしろ。俺はあのバカをさっさと始末したいんだ」

 

俺が達也にそう言うと

 

「…それは悪かったな。それではこの辺でそろそろ終わらせるか?」

 

催眠にかかった振りをしていた達也も俺に同意し改めてCADを構えた。

 

「なっ!?」

 

「お前の邪眼(イビル・アイ)は既に調査済みだ。壬生先輩にかけて記憶をすり替えたこともな。分かっているなら対処の使用は簡単だ。眼鏡を大げさに投げることで右手に視線をそらし、その隙に左手でCADを操作し魔法を発動するつもりだったんだろうが、その起動式の一部を抹消したんだよ」

 

「そういうことだ。 お前のちゃちな魔法など肝心の催眠パターンがなければただの光信号だ」

 

「貴様…一体…」

 

「二人称『君』じゃなかったのか? 大物ぶっていた化けの皮が剥がれたぞ」

 

俺も達也同様CADを構えた。背後から奴らの仲間が隠れ潜んでおりそいつらが現れマシンガンを構えたのだ。咄嗟のことで深雪とリーナは反応が遅れた。

 

「うっ撃て!!撃てぇ!!」

 

その瞬間前後にいる奴らは引き金を引いた。だが…

 

 

 

 

バラッ バラッ ガッシャン ガッシャン 

 

 

 

ドッガアアアアァァァァーーーーンンンン!!!

 

 

 

 

『『『『ぐああああぁぁぁぁ!!!』』』』

 

前にいる奴らのマシンガンはバラバラになり、背後にいる奴らのマシンガンは暴発し、その爆発でやつらは腕と眼をやられ血も吹き出しバタバタと倒れた。

 

「「!?」(今のは…ではやはり和樹さんは…)」

 

「何だこれは!?武器がバラバラに……」

 

「あっちは何で暴発した!?」

 

マシンガンを持っていた奴らは混乱し、司が逃げ出した。

 

「待て!」

 

達也が司を追ったが、背後から一人達也をナイフで襲ってきた。

 

「うっ…あっ…ああ…」

 

体が動かなくなり少しずつ凍っていき、最後には全身凍りついた。

 

「愚か者」

 

「程々にな。お前が手を汚す価値もない連中だ」

 

「はい。お兄様」

 

「リーナもこっちに残れ。あいつは俺と達也で十分だ」

 

「ええ。また後でね」

 

俺と達也は司の後を追った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

和樹と達也が司一の後を追い部屋から出ると、即座に深雪が魔法を発動した。

 

「何だこの冷気……」

 

「かっ体が動かない……」

 

「お前達は運が悪い。 お兄様に手出しをしようなどとさえしなければ少し痛い思いをするだけで済んだものを。 私はお兄様ほど慈悲深くはない」

 

「ま……まさかこの魔法は……」

 

「へぇ~、まさか深雪がこの魔法を使えるなんて…」

 

 

振動減速系広域魔法『ニブルヘイム』

 

液体窒素すら発生させる広域冷却魔法。戦術級魔法に分類される。

 

 

魔法発動し終わった後、その場には深雪とリーナ以外全員凍らされていた。

 

「祈るがいい。せめて命があることを」

 

「やるわね。深雪」

 

やることがなくなり和樹達の後を追おうとしたが

 

『フハハハハ!なるほど、思ったよりは出来るわけだ!』

 

「「!?」」

 

この場にはリーナと深雪以外誰もいないはずなのに、突然誰かの声が聞こえた。それも部屋全体に響くほどの大きな声で。

 

「誰!?」

 

リーナが言うと背後からバチッバチッと電気が走り、それが何度か続くと煙が巻いそれがやんだ時一人の男が現れた。それもとても人間には見えない姿で。

 

身長2メートルはある。肌の色が青く人間には見えなかった。

 

深雪は即座にもう一度『ニブルヘイム』を発動させたが

 

「ハアアアアァァァァーーーー!!」

 

妖気を放出させ自分の周りを妖気が囲みガードの役目をさせたため全く効かなかった。

 

「!?そんな…」

 

深雪は恐怖した。自分の冷却魔法を浴びて無事だった者は今だかつていなかったからだ。

 

「あなた、誰!?」

 

「俺の名は青龍」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「待て!」

 

俺と達也は司を追っていて一つの部屋に入っていった俺と達也は部屋の前で立ち止まった。俺は全智の眼を使い誰がいるのかを探った。

 

「(敵は11人。サブマシンガンが10丁。これで全員だな)」

 

俺は即座に魔法を使い堂々と部屋に入った。俺が入った瞬間サブマシンガンを持った奴らは引き金を引いた。するとサブマシンガン暴発した。

 

 

ドッガアアアアァァァァーーーーンンンン!!!

 

 

『『『『ぐああああぁぁぁぁ!!!』』』』

 

 

サブマシンガンを持っていた奴等は全員目と手をやられ血も吹き出しバタバタと倒れた。残っているのは司一だけだ。

 

「あっ……ああ……」

 

既に司は戦意喪失。その時壁から刀が現れ壁を斬られていった。そこから出てきたのは桐原先輩だ。

 

「よう、真田。司波兄。これはすげぇな」

 

壁や床に血溜まりができ、中には片眼が失くなった者もいる。

 

「で?こいつは?」

 

生き残っている司に刀を向け俺達に聞いてきた。

 

「ブランシュのリーダー、司一です」

 

達也が答えた。

 

「……こいつが……?こいつか!!壬生を誑かしやがったのは!!」

 

桐原先輩が『高周波ブレード』を発動し斬りかかった。司の右腕を斬り落とした。

 

「ぎゃああああぁぁぁぁ!!!」

 

「その辺にしておけ」

 

桐原先輩は追撃をしようとしたが十文字会頭に止められた。

 

「……終わったようだな」

 

十文字会頭が周りを見てそう言ってきた。その時…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『フッフッフッフっ、まだ終わってはいない』

 

突然、部屋全体にそんな声が聞こえてきたので全員が警戒した。周りを見渡すが誰もいない。

 

だが、俺は全智の眼を使うと敵がいる壁の方にサイオン弾を撃ち込んだ。突然の俺の行動に達也をはじめ全員が驚愕したが、そのサイオン弾が何かに弾かれた。

 

『クックックッ、よく俺の居場所がわかったな。誉めてやろう』

 

壁しかないところから人影が出てきて姿を現した。

 

それとほぼ同時に達也は誰よりも驚愕していた。『精霊の眼』が効かなかったのだ。

 

「!?(どういうことだ……?)」

 

これでは達也の得意な『分解』は使えない。

 

「お前は?」

 

俺が聞いた。

 

「四聖獣リーダーの朱雀だ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時間が少し遡り、雫とほのかは自宅に帰っている。

 

「ハァー、今日は色々あって疲れたね」

 

「うん」

 

「でも大丈夫かな?和樹さん達…」

 

「和樹がやられるところ想像できる」

 

「……確かに……」

 

「それで雫はこれからどうする?今日は店が臨時休業にしたって和樹さんが言ってたから、私は和樹さんの家でご飯でも作って待ってようかなって思ってるんだけど?」

 

「私も行く。今日は和樹に癒されたい」

 

「私も!」

 

そんな会話をしながら二人は和樹の家に向かっていた。暫くすると人が全くいなくなっていた。今は夕方で下校時間だから学生がうろうろしていてもおかしくないはずだ。違和感を感じた二人は近くの公園に行き辺りを警戒した。すると突然何かが雫の方へ飛んできた。

 

「雫!」

 

ほのかは雫を抱き横へ飛んだことでかわすことができた。今度は避けた方向から細長い岩が地面から出てきて襲ってきた。ほのかは雫を突き飛ばしてその攻撃を腹部に受けた。

 

「ぐっ!」

 

「ほのか!」

 

「大丈夫……かすっただけだから……………………っ……………」

 

それでもほのかの腹部は血が出ていてとても大丈夫には見えなかった。

 

『ほう、俺が攻撃を受けてその程度とは小娘にしては中々やるな!』

 

『玄武、何をやっている。今のは確実に仕留められただろう!』

 

『簡単に殺しては面白くあるまい?これは単なる挨拶代わりだ。お前もそうだろ?』

 

『……仕方あるまい……』

 

「「!?」」

 

頭に響くような声が雫とほのかに聞こえてきた。

 

「誰!?」

 

雫が言うと先ほど攻撃したと思われる二人が姿を現した。明らかに人間ではなかった。一人は全身岩石の体で出来ている亀のような姿をしていて、もう一人は3メートル近い巨大な虎のような体をしていた。

 

「俺様は玄武。貴様らを俺様の餌にしてやる」

 

「俺は白虎。玄武よそっちの小さいのは俺の獲物だ。横取りは許さん!」

 

 

 

 




達也の魔法で倒せてしまうような相手ではどんなに強くても一発で終わりですから妖怪は全員分解等の魔法は通用しない設定にしました。勿論、一条家の爆裂も聞きません。一撃で終わってしまうような魔法は基本効かない設定にしておりますのでそこのところよろしくお願いします。

来週から四聖獣との戦いです。はたして、和樹抜きで戦うリーナ、ほのか、雫は勝つことができるのか…?

四聖獣との戦いでリーナ達ヒロインズは和樹から教えてもらったオリジナル魔法を使うことになります。よろしくお願いします。
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