劣等生の世界でRPG   作:無理やー

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脱走した少女

沖縄に大亜連合が攻めてきて一年が過ぎた。 その一年間相変わらず俺は訓練の毎日であった。 もはやこれは俺の日課と言うか、趣味と言うか、友達と遊ぶという習慣がもうすでになくなっていた。 というよりお家には未だに友達という人が一人もいない。 強くなることに必死になりすぎてそういうのに 時間を費やしてる時間がないのだ。 それでも気晴らしというのはしないので 長期の休みには旅行に行ったりはしている。一人で。寂しくはないぞ。

 

今日も夏休みということで新潟に旅行に来ていた。 新潟というのに特に意味はない。 たまたま一条家の一条将輝に 会えたらラッキーぐらいの気持ちだ。

 

滞在は三日間ホテルをとり、のんびりと新潟県を満喫していた。そして新潟県にきてわかったこと、一条家は新潟じゃなくて石川県だよ!俺は完全に勘違いしてしまいガックリしていた。まぁすぐ頭を切り替えたが、アホなことをした自分がちょっと内心ショックだった。

 

そんなある日の夜、夕食後ホテルの近くの公園でいつもの鍛練をしていると、突然近くで戦闘音が聞こえた。俺は急いでその現場に向かった。するとそこには金髪の美少女が8人ぐらいの取り囲まれている。 何か話しているようなので俺は茂みに隠れてその話を聞き耳をたてている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「アンジェリーナ・クドウ・シールズ!スターズを脱走したお前には上層部から抹殺命令が出ている!大人しくしてもらおう!」

 

「……ウィリアム総隊長……」

 

「アンジー!あなた何故スターズを裏切ったの!」

 

「今の軍のやり方が気に入らないからよ!それに私は軍にいることを強制されている。だから日本まできたの!」

 

「…でもアンジー、日本に来てどうするつもり!九島家に頼ってもスターズは一番そこをマークする。九島家につくまでスターズが追っ手が来ることぐらいあなたにだってわかっていたはず。スターズからは逃げられない。あなたにわからないはずがないでしょう!」

 

「……………」

 

「よせ、シルヴィア!これ以上の問答は無用。これより脱走兵アンジェリーナ・クドウ・シールズ准尉を抹殺する。」

 

ウィリアム総隊長の言葉でシルヴィア以外の隊員がアンジーに銃を向けて発泡した。すると全ての銃が暴発した。

 

『!?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『アンジェリーナ・クドウ・シールズ!スターズを脱走したお前には上層部から抹殺命令が出ている!大人しくしてもらおう!』

 

それを聞いた俺は驚いた。 なんでこんなところにリーナがいるんだ? しかもスターズを脱走だって!リーナはそろそろスターズの総隊長になる頃だったはず。

 

そんなことを考えていると リーナを取り囲んでいる 隊員たちが リーナに銃を向けた。

 

「ちっ!」

 

今はそんなことはどうでもいい。 俺はすかさず魔法を使った。

 

俺の得意魔法『高温(ハイディグリー)』

 

銃の引き金を引いた隊員たちは銃が暴発し 銃を持っていた手が 怪我をした。 隊員たちが怯んでいるすきに 、俺は背後に回りその場にいたリーナ以外の全員を気絶させた。

 

「え?え?何?」

 

今の俺は縮地一歩手前の動きができるため、普通の人には捉えることすらできない。リーナなら見えることができたかもされないが、 今は夜のため周りが薄暗く それも不意打ちだったためそこまで気を配る余裕がなかった。

 

「フーッ、大丈夫ですか?」

 

「あなたは?」

 

「ただの通りすがりの一般人ですよ。」

 

「一般人があんな動きできるわけないじゃない!」

 

「まぁいいじゃない。白馬の王子様ってことで」

 

「白馬に乗ってないじゃない…」

 

「だーっ!ああ言えばこう言う!何でもいいだろ!少なくとも敵ではないってことで」

 

「……まぁそうね。とりあえずありがとうって言わせてもらうわ。」

 

「ああ、ということでこの場を離れるぞ!」

 

「え?」

 

「え?じゃねぇよ! しばらくしたらこいつら眼覚めっぞ。そしたらまたお前襲われることになるんだぞ!」

 

「……そうね……」

 

「納得したところで…」

 

俺はリーナをお姫様抱っこした。リーナはいきなりのことで思考が追い付かなかったが、だんだん現状を理解してきて頬を赤らめていった。

 

「っ!!ちょっ!?」

 

「いいからされてろ!一先ず俺が泊まってるホテルに連れてくぞ。」

 

「ホホホホホテルって!!!」

 

傍目から見ても激しく動揺しているのがわかるリーナは顔耳まで真っ赤になった。

 

「 今何を考えた?」

 

「べべべ別になな何も考えてないわよ!!」

 

「顔が真っ赤だぞ?」

 

「これは夕日が赤いからよ!!」

 

「今は夜だぞ?」

 

「うるさいうるさいうるさい!!」

 

激しく取り乱して暴れているリーナを見てオレはかわいいなぁと思ってしまった。

 

「 まあとにかく今はそこに連れて行くぞ。 話はそれからだ。」

 

そう言い俺は自分の泊まってるホテルにリーナを連れて行った。 周りに敵がいないとも限らないため、俺は全力で走った。 俺の全力ということは常人の目では認識できないほどのスピードがあるので、ホテルに着くまでリーナは生きた心地がしなかった。

 

「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

俺たちはホテルに帰り部屋に入った。

 

「着いたぞ。」

 

「 死ぬかと思った…」

 

ホテル着いたときリーナはげっそりしていた。逆に俺はリーナがおもいっきり俺にしがみついていたため、リーナの豊満な体を堪能し凄く気分がいい。

 

「 改めてありがとう。助けてくれて…。」

 

「さっきも言ったけど、たまたま通りかかっただけだから気にしないで…。ところでこれからどうするつもり?」

 

「… そう聞くってことはさっきの話を聞いてたみたいね」

 

「 盗み聞きしてるみたいで申し訳なかったけど、状況が分からなかったからどうするべきか知りたくてね。 何せ向こうはカッコからして軍人だったからね」

 

「 相手が軍人だとわかっておきながら私を助けたの?」

 

「可愛い子は放っておけないタチでね」

 

「な!?」

 

リーナはまたも真っ赤になった。

 

「ともかくどうするの?相手がスターズってことはそう簡単に逃げられないよ。むしろよく日本にまで逃げられたね。どうやったの?」

 

「 逃亡は前から考えていたことだから、ボストンから飛行機に乗って日本にきたわよ。誰にもバレないように。」

 

「…………それ……マジで言ってんの………」

 

「??勿論よ。」

 

「 バカかお前は!!」

 

「ちょっ!いきなり何!?」

 

「 それじゃあ見つけてくださいって言ってるようなもんだ!! お前が脱走したことなどその日のうちに分かる決まってんだろ! 当然軍としてお前がどこに逃げたのか調べるはずだ! 飛行機なんて乗ったら航空記録を調べて一発でバレるだろうが!逃げるんなら調べられないように巧妙するのが普通だろう! それをなんで堂々と飛行機に乗って日本に来んだよ! お前本当にスターズの軍人か!」

 

「はっ!」

 

「 今気づいたみたいな顔すんな!」

 

そうだった。リーナは確かポンコツだった。 それは前から分かっていたことだったがまさかここまで酷いもんだとは思わなかった。 本当に近いうちスターズの総隊長になるはずだったやつなのかこいつ? スターズ本当に大丈夫か? こんなポンコツを隊長にしなきゃいけないぐらい人材不足なのか?

 

「は~っ…もういい。 この分じゃまともに逃亡ルートも出来てなさそうだな。…… ウチに来るか?」

 

「え?」

 

「 さっきも言ったが九島家の援助を受けるつもりだろうが、一番にマークされている。俺の家は東京にあるからな、マークされていないはずだ。九島家は奈良だから逆に行けば見つかりにくいだろう。」

 

「でもそれだとアナタに危険が!」

 

「今更だ。スターズの人間に手を出したんだ。遅かれ早かれ狙われるさ。それに向こうから襲ってきたら叩き潰してやる。」

 

「…………」

 

「なら、お前をメイドとして雇う。どちらにしても住むための金が必要だろう。それならどうだ?」

 

「……まぁ、それなら……」

 

「OK!じゃぁ改めて俺は真田和樹。和樹でいい。」

 

「わかったわ、カズキ。私はアンジェリーナ・クドウ・シールズ。リーナでいいわ。」

 

こうしてリーナはウチのメイドとして家に住むことになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

数日後

 

「…ところでリーナ。俺は別に普通でいいんだが…」

 

「何言ってんのよ!私はアナタのメイドなのよ。ならそれなりの格好しなきゃいけないわ。」

 

「 それなりの格好が何でメイド服なんだよ!」

 

「 私があなたのメイドだからよ!」

 

 

 

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