劣等生の世界でRPG   作:無理やー

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昼休み

工房見学が終わり俺とリーナ、鋼とエイミィは一緒に食堂で昼食をとっていた。途中から雫とほのかが加わってきた。四人はすぐ仲良くなった。

 

「ところで雫、ほのか、クラスの人と仲良くなれそうか?」

 

「「無理!」」

 

俺はその言葉を聞き少し驚いた。雫はともかくほのかの口から出てくるとは思わなかったからだ。

 

「どうして?」

 

リーナも気になったのか聞いた。

 

「司波深雪さんって総代の人なら仲良くなれたんですけど…」

 

「他の人たちは選民意識が強すぎる。 テストの成績が良かっただけで自分たちは選ばれた存在であると信じて疑わない考えだからウンザリ。深雪にお近づきになりたいからって言い寄る男達を見ると関わりたくないとさえ思った。」

 

「「「「うわぁ……」」」」

 

二人の特に雫はかなりストレスが貯まっているようだ。無理もない。話を聞いているだけで俺も関わりたくないと思ってしまうほどだ。そんな会話をしていると…

 

『君達、 席を譲ってくれないか?』

 

「何だ?」

 

突然 不愉快な言葉が聞こえたのでそちらの方に目を向けた。

 

『雑草(ウィード)は花札(ブルーム)のただのスペアに過ぎない。花札(ブルーム)である俺達が席を譲れと言われれば君達はブルームである俺達の言うことをただ聞いていればいいんだ。』

 

俺はそんな言葉を言っている彼を見てゴミを見るような目で睨んでいた。

 

「 あの人達だよ。」

 

ほのかが彼らが先程話していたクラスメートだと教えてくれた。 なるほど確かにあんな奴らじゃ友達だと思われたくないな。

 

「なるほど、確かにあんなのとは一緒にいたくないな。」

 

「そうね。あの総代の子もかわいそうに。立場を気にして強く言えないでいるのね。」

 

「嫌がってるのが分からないのかな?」

 

「無理じゃない?ああいう人たちは大体自分の都合のいいようにしか考えられないから。」

 

俺、リーナ、鋼、エイミィの順番でほのかのクラスメートを見てそう述べた。あれは駄目だ。 魔法師以前に人として終わってるわ。 あいつらどういう教育を受けて生きてきたんだろうな。 おそらく魔法師としての 教育しか受けてないんじゃねーの。 人としての教育を受けているんだったらさすがにああはならないよな。

 

そんなことを考えていたら。

 

『あっ!?光井さんに北山さん!?』

 

例のゴミがほのかと雫を見かけ声をかけてきた。二人はかなりうんざりしていた。

 

「聞いてくれよ二人とも。司波さんが僕達じゃなくウィードと一緒に同席すると言っているんだ。僕達はウィードと一緒にいると司波さんのためにはならないと言ってるんだ。だがこのウィードの奴等が立場を理解せず邪魔してくるんだ。」

 

その言葉を聞きほのかは 少し困り気味で雫は呆れていた。

 

「 君たち 今昼休み中だ食事中の時ぐらい静かにしてくれないか。」

 

俺はこの手のタイプが大っ嫌いなのでつい口を出してしまった。

 

「なんだお前は?これはA組の問題だ。 口を挟まないでもらえないか。」

 

「 A 組の問題なら他所でやれ。 ここはお前たちだけじゃない。上級生や他のクラスメートもいっぱいいるんだ。 しかもこれだけ騒いでA組の問題などとバカを言うのは止めろ。迷惑だ。」

 

「何!?」

 

彼の逆鱗に触れたのか、彼は俺の肩を掴もうとした。だが触れようとしたが捉えられなかった。

 

「!?消えた!!」

 

俺は背後に回り込み右手を人差し指だけ伸ばしピストルのように構えた。

 

「迷惑だと言ったんだ。これ以上騒ぎが大きくなれば学校側だって容赦しないぞ。お前は入学早々問題を起こしたいのか。」

 

俺がそう言うと顔を蒼白にしながら他の奴等を連れて去っていった。

 

「ハァー…なんなんだあいつ!」

 

「気にしないほうがいいわ。和樹が気にするほどの価値がないわよ」

 

「ありがとう、和樹。」

 

「和樹さん、すいませんでした。」

 

「謝るなよ、ほのか。俺がアイツに頭に来て勝手にやったことだ。」

 

「それでもです。」

 

「去る前のあの人の顔見た?私はスッキリしたわ。」

 

「うん。」

 

「それはよかった。」

 

「「………………」」

 

「二人とも、どうかしたか?」

 

さっきから黙っている鋼とエイミィに声をかけた。

 

「…和樹…さっきどうやって背後に回ったの?」

 

「…うん…僕にも微かにしか見えなかった。」

 

「どうやってって、普通に正面から回り込んだだけだけど?」

 

「 …魔法は使ってないってこと?」

 

「 魔法の痕跡なかっただろ? それにこんな所で魔法を使ったりしないよ。」

 

「「………………」」

 

「 二人ともどうしたんだ?」

 

「 和樹、 これが世間一般の反応よ。」

 

「確かに、 私たちは最近見慣れちゃったから そこまで驚かないけど 初めは 何が起きたのか分からなかったよね。」

 

「和樹に常識は通用しない。」

 

「酷い言われようだな。」

 

でも俺は非常識って言われるのが割と気に入っていることなので 内心嬉しかったりもする。 普通ならできないと言われていることができるというのは意外に 高揚感 ができるもの ではないだろうか。

 

『お食事のところすみません。』

 

俺は昼食の続きを始めようとご飯を口に入れようとした瞬間誰かの声が聞こえた。今度はなんだ?と思いそちらを見ると新入生総代だった司波深雪がいた。

 

「何?」

 

「先程は場を鎮めてくれてありがとうございました。」

 

「ああ、別にいいよ。俺達も鬱陶しいって思ってたから。」

 

「……それで……あの……私もご一緒してよろしいでしょうか?」

 

「ん?さっきの二科生の人達は?」

 

「それが…先程のことで気分を悪くしたのか…行ってしまわれて…」

 

「なるほどね、俺はいいけど皆は?」

 

「私はいいわよ。」

 

「僕も。」

 

「私も。」

 

「一緒に食べよ。深雪。」

 

「うん。」

 

「だってさ。」

 

「ありがとうございます。」

 

皆の同意を得られたので深雪はほのかの隣に座った。

 

「初めまして、私司波深雪と申します。」

 

「俺は真田和樹だ。よろしく。」

 

「私は工藤リーナよ。リーナって呼んでね。」

 

「私、明智英美。エイミィって呼んで。」

 

「僕は十三束鋼。鋼でいいです。」

 

「よろしくお願いします。リーナ、エイミィ、真田さん、鋼さん。」

 

一通り自己紹介が済ませ、昼食も食べ終わった後、俺達は十文字先輩のファランクスが見たいため闘技場に向かっている。

 

「そういえばリーナと真田さんはどうして新入生総代を断ったのですか?」

 

「「え!?」」

 

司波さんの突然のカミングアウトで鋼とエイミィは驚いた。雫とほのかは前もって知っていたため驚かなかった。寧ろこの二人は俺が誰かに負ける方がおかしいと思っているくらいだ。

 

「…司波さん。それって七草先輩から聞いたの?」

 

「はい、そうです。」

 

やっぱりな。あの人絶対口軽いから…

 

「え!?え!?じゃあ本当に?」

 

「二人が同率入試一位だったの?」

 

エイミィが何がなんだか分からないといった感じ混乱していたため、鋼が代わりに聞いてきた。

 

「いや、俺が入試一位でリーナは司波さんと同率二位だったんだ。」

 

「……そうだったんだ……」

 

「それで、何故断ったのですか?」

 

「単純に大勢の前で何かを喋るってことが苦手なんだ。間違いなく俺がやってたらドジってるよ。実際中学の 卒業生代表の答辞をやらされた時緊張しまくって失敗しないかハラハラしてたからね。」

 

「……本当ですか?」

 

司波さんが俺の目の前に来て顔を近づけて言う。それもお互いの鼻がぶつかりそうになるくらいに。ほのかは「あわわわわわ」と赤面し、雫は「深雪意外と大胆」とか言ってるし、エイミィは「あとちょっと、あとちょっと」とか言って何かを期待しているように言ってるし、鋼は顔を赤らめながら明後日の方を向いてるし、リーナは目を細めて俺を睨んでくるし、周りの連中は興味津々といった感じ顔を赤らめながら見ている。

 

「本当だ………それと顔近い………」

 

「あ、すいません。」

 

気づいた深雪は少し赤らめてすぐに離れた。

 

「嘘ではないようですね。でもリーナは何故答辞をやらなかったの?」

 

「和樹に負けたのに答辞何てやりたくないわ。」

 

「そうなの…。」

 

「本当は 授業受けるのが面倒なので テストで手を抜いて二科生で入学しようと思ってたんだけど、 そんなことをしたら二度と口を聞かないってリーナと雫に言われたから しょうがなく一科生として入学したけど俺がその代わり答辞はやらないってことで納得してもらった。」

 

本当はそれも納得していない二人だけど俺がそういうこと苦手だとわかっていたため許したのだ。

 

「………変わってるね………」

 

「……… そんな人いるんだね………」

 

鋼とエイミィは変な人を見るように俺を見て言ってきた。

 

そんな会話をしていると…

 

「 ちょっといいかしら。」

 

声がしたのでそちらの方を向くと七草先輩と 見た感じイケメン系女子がいた。

 

「七草先輩と確か渡辺先輩?どうかしたんですか?」

 

「ええ、 実は真田君と工藤さんに話があって 今日放課後生徒会室に 来てもらえないかしら?」

 

「 まあ少しでしたらいいですよ。」

 

「 私もいいです。」

 

「 じゃあまた後で。」

 

その一言で二人は去っていった。

 

「何かやったの~。」

 

エイミィが少し砕けた感じで聞いてきた。

 

「 そんなわけないだろ。 おそらく 生徒会か風紀委員のどちらかに入って欲しいとかそういう話だろ。」

 

「 私たちが本来の入試主席、次席だから。」

 

「 だったら何でここに司波さんがいるのに誘わなかったんだ?」

 

「「「「「確かに…」」」」」

 

「まぁいい、とにかく放課後生徒会室によるから、雫とほのかは先に帰っててよ。」

 

「うん、わかった。」

 

「はい。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが、 今日のトラブルはこれだけでは終わらなかった。

 

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