艦これ Modern Record   作:箕理 田米李

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接近する戦艦棲姫率いる深海棲艦隊をQFOP 第1艦隊の第1戦闘空母打撃群と第1戦艦戦隊が迎撃に向かいます。


記録15「突撃❗️第1戦闘空母打撃群と第1戦艦戦隊 前編」

艦隊から離脱した第1戦闘空母打撃群と第1戦艦戦隊は戦艦棲姫率いる水上部隊を迎撃すべく航行している。第1戦闘空母打撃群は※鋒矢(ほうし)の陣形(矢印の形の隊形)を取り、その後ろに第1戦艦戦隊が続いている。

 

第1戦闘空母打撃群

旗艦 戦闘空母 ヒマラヤ

CIC

レーダー手「敵艦隊との距離600(㎞)に迫りました❗️」

倉田「距離500で"バスター・スター"を発射する。発射担当、用意しろ❗️」

ミサイル発射担当官「了解、"バスター・スター"発射スタンバイします。」

"バスター・スター"対艦巡航ミサイルは旧ソ連のSS-N12「サンドボックス(NATOコードネーム)」をベースにQFOP研究開発班によって開発されヒマラヤ級とブルビネラ級に搭載されている。棲姫/鬼が持つ障壁を撃ち破る事をコンセプトに開発された本ミサイルはベースになったサンドボックスよりも構造を簡素化して西側製の既存技術を用いる事でコストの低下を図っている。その結果、ほぼ全ての性能面、運用面において原型を上回る事に成功したのはQFOP技術の成果の賜物である。

倉田「僚艦 ブルビネラ、ベロニカに通達、本艦と合わせ戦艦棲姫を攻撃する。モーニング・グローリー、ビーナスベルトは敵重巡に照準合わせ❗️」

ブルビネラ、ベロニカのVLSとヒマラヤ、モーニング・グローリー、ビーナスベルトの発射機(ランチャー)が開く。モーニング・グローリーとビーナスベルトの発射機はRPK-5 "ラストルーブ"(NATOコードネーム:SS-N-14)の物だがトマホーク巡航ミサイルを搭載できるよう改装されている。

倉田「全艦発射準備よろし。」

滝澤「攻撃始めッ❗️」

倉田「撃ちー方始めーッ❗️」

ヒマラヤが撃つのと同時に他艦も続いてミサイルを撃ち始める。それをCICのディスプレイにて確認する滝澤艦長。

滝澤「ラヤ、"バスター・スター"を実戦で撃つのは今回が初めてだけど障壁を撃ち破れると思う❓」

ヒマラヤ「米海軍は棲姫/鬼級との戦闘の際、トマホークを15発消費して障壁を破りました。"バスター・スター"は計算上トマホーク2〜3発分の破壊力を持っていますからそれと大和型の主砲を用いれば破壊は可能と思われます。」

滝澤「(計算通り行けると良いけど...。)」

ヒマラヤの事を疑っている訳ではないが、なにせ実戦で初めて使う兵器だ。不安があるのも無理はない。ディスプレイを見るとまもなくミサイルが敵艦を直撃する所だった。戦艦棲姫は障壁で防御するが、巡洋艦はトマホークを盛大に受け爆散する。

レーダー手「バスター・スター、トマホーク全弾命中。戦艦棲姫健在なれど巡洋艦4全て撃沈しました。」

滝澤「効果ないか...。」

ヒマラヤ「いえ、ダメージは与えているはずです。」

ディスプレイからでは分からない。かと言って目視でも分かるかというとそうでもないだろうも滝澤は思った。ヒマラヤもあくまで計算上でそう言うところはAIらしいと言える。

レーダー手「あ❗️敵駆逐艦5、単縦陣を形成してこちらに向かってきます❗️」

滝澤「こちらも陣形を単縦陣に❗️戦術、砲戦用意して❗️」

倉田「了解。8インチ連装、5及び3インチ単装撃ち方用意❗️」

第1戦闘空母打撃群全艦は突入してくる駆逐艦を相手にすべく陣形を単縦陣に変えて迫る。ヒマラヤにはMk.45 mod2 5インチ単装速射砲及びOTOメラーラ 76㎜単装速射砲の他により大型の8インチ(旧帝国海軍 20.3㎝連装砲)連装が搭載されている。搭載の目的は対地艦砲射撃による上陸部隊の支援だが、無論水上戦にも使える。空母でありながら"バスター・スター"対艦巡航ミサイルと8インチ、速射砲と各種ミサイルをハリネズミの如く装備している攻撃的なスタイルを持つ艦容がヒマラヤ級を「戦闘空母」たらしめている。

滝澤「戦術、先手必勝よ。初弾から当てていきなさい❗️」

倉田「了解、砲術できるな❓」

砲術士「仰せのままに戦術長。」

倉田「てっ❗️」

倉田の合図で砲術士がトリガーを弾き8インチが火を噴く。先頭を行く駆逐艦に命中し炎上、行き足が止まる。撃沈だ。 

レーダー手「先頭の駆逐艦、機関停止。撃沈です。ッ❗️駆逐艦の艦隊に動きあり、撃沈した駆逐艦の左右からそれぞれ2隻来ます。」

滝澤「どう思うラヤ❓」

ヒマラヤ「恐らくどちらかが囮の引きつけ役でしょう。しかし問題なく仕留められる筈です。」

滝澤「その通りよ❗️艦長より操舵手へ、転舵取り舵❗️」

艦橋にいる操舵手に取舵を切るよう命じる滝澤。T字有利を取る為である。敵駆逐隊が撃沈された僚艦の背後から出てくるのよりも早くヒマラヤ達は取舵を切る事に成功する。艦側面を晒すのは被弾面積を広くする事にもなるが、その分敵側に向ける砲の数が増える為火力を発揮しやすくできる。今まさにヒマラヤ達はそういう状態になろうとしている。ヒマラヤとそれに続く僚艦達の砲門が敵に指向し一斉に火を噴き始める。戦闘空母ヒマラヤ、ミサイル巡洋艦ブルビネラ、ベロニカ、汎用駆逐艦 モーニング・グローリー、ビーナスベルト、おおよそ水上砲戦などする事がないであろう現用艦達の砲火力は一見頼りないものに思えるもののその速射性と精密さで次々と有効弾を命中させる。

レーダー手「敵駆逐隊、全艦撃沈です。」

倉田「よくやった砲術士。」

ヒマラヤ「ミユ、残りは戦艦棲姫のみとなりました。」

滝澤「よろしいわ。全艦回頭、後は大和と武蔵に任せます❗️」

第1戦闘空母打撃群全艦は回頭し、残りの戦艦棲姫を大和、武蔵に委ねるのだった。




戦闘空母の本領発揮回となった本話。現代の軍艦が水上砲戦をするなんて現実の場合は殆どありませんが、数で勝る深海棲艦が相手だとミサイルによる遠距離攻撃で決まらない場合があるのでこういうこともあると思います。そして見事に艦の性能を活かし練度を見せつけた第1戦闘空母打撃群は後を大和と武蔵に譲りました。次回は大和、武蔵vs戦艦棲姫です。
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