フルメタル・パニック! 鉄の女たち   作:砂岩改(やや復活)

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第5話

 

 傭兵組織《グリフィン》約二年前から活動を開始した組織で全体像は謎に包まれている。

 リーダー、構成員、保有兵装。傭兵業界としてはかなりオープンな組織を語っているがその実態のほとんどは謎に包まれている。

 

 ただ分かっているのはその構成員のほぼ全員が女性であると言うことである。しかも一人一人の練度も高く。実際に交戦してみると幼少からゲリラ経験のある宗介でさえAK-12の猛攻に防戦一方だった。

 

「潜水艦は一介の傭兵組織が持てるようなものではありません。しかもあれはこのトゥアハー・デ・ダナンの倍はあるであろう巨大な潜水艦でした」

 

「同感です、しかし大国だとしてもあのような潜水艦が建造できるとは考えられません。たとえ建造されていたとしても情報部も無能ではありません。何かしらの兆候は捉えられたはずです」

 

 トゥアハー・デ・ダナンのブリーフィングルームにはテスタロッサとカリーニ、マデューカスの主要の三人が集まり会議を開いていた。

 

「しかしあれは潜水艦としてはナンセンスです。潜水艦としての機能をもつ別の艦という認識の方が合うでしょう。これを見る限りでは」

 

「そうね、私もそう思うわ」

 

 マデューカスの言葉にテスタロッサも同意する。

 

「潜水艦もそうですが彼女たちの戦闘能力も見張るものがあります。こちらのSRT要員を難なく退ける芸当は普通は出来ません」

 

 SRT要員はミスリル作戦部の中でもトップクラスの実力を持つ者たちの集まりだ。それに加えて未確認のASまで持っているどれほどの組織なのか検討もつかない。

 

「グリフィンは警戒対象に足りうる組織でしょう」

 

ーーーー

 

「こうなった以上、ミスリルもこちらを放っては置かないだろうな」

 

「戦力強化が必要ですね。任せてください、ゼロはまもなく完成します。それに独自開発生産したシーフランカーの無人機化も完了しております。」

 

「頼もしいな」

 

 開発は明石に一任しているが…トムキャット、ヴァイパー・ゼロ、シーフランカー。一種類に統一しろと言いたいが彼女の趣味の領域と化しているので放任している。

 

(口出しして明石のテンションを下げる事をしたくないしな)

 

「ランドマンロディも生産体制は整いましたし。おまちかねのガンダムも期限までには確実に」

 

「そうか」

 

 明石から渡された端末を覗きながら現在の基地の状況を確認する。前の作戦の戦闘もあって戦力増強が主眼とされている。現在も追加生産されたランドマンロディを2機と無人型シーフランカー6機がカリプソに搬入されている。

 

「シーフランカーってまだ配備されてないんじゃ…」

 

 開発している国より先に配備するとはこれいかに…。

 

 カリプソはアリコーンゆずりの膨大な積載量があるこれだけ積んでもカリプソ事態のペイロードはかなり余裕がある。

 

「優弥…」

 

「長門かアルマは?」

 

「ドイツ組が引き取った、日に日に元気なっている。向こうの生活がよっぽどキツかったのだろう」

 

 基地に帰港してから三日。グラーフたちが面倒を見ているようでアルマ自身もよく笑顔を見せるようになっているようだ。

 

「良い傾向だな。例の数式は?」

 

「不明だ、何かしらのプログラムではないかと思ってパソコンを与えたら夢中になってな。中身は見ていない」

 

「まぁ、プライベートだしな」

 

 こちらが保護しているとは言っても別に管理しようなんて思ってない。プライベートもしっかりと保護する。とりあえずこれでアルマの保護は良いだろう。

 

「鈴谷!」

 

「お、なに提督?」

 

「誰か適当に一人選べ。そいつと一緒に日本に行って貰う」

 

「うぇ、急に!?」

 

 ご機嫌に指名された鈴谷だったが突然のことで流石に驚く。まぁ、行き先なんて決まってるようなものだったが。

 

「陣代高校の千鳥かなめ、そいつの監視と保護を優先にしろ。そいつに近づけば自ずとミスリルに近づける」

 

「流石提督、例の千里眼?」

 

「そのうち使い物にならなくなる。」

 

「と言うことはもう一人は護衛って感じ?」

 

「そうだ」

 

 鈴谷を選んだのはJKのイメージが強いというのもあるが最大の理由はこの性格だ。簡単に言えば彼女の性格は万人を受け入れ万人に受け入れられる正確なのだ。

 ちょっと格好をつけすぎた、略すと《コミュ力、レベチ》である。

 

「えぇ、じゃあ。一番仲が良いWA2000で!」

 

「え、私!?」

 

 たまたま近くにいたWA2000は突然の指名に声を上げる。本気で指名されるなんて思ってもいなかっただろう。

 

「WA2000か…」

 

 優弥は少し考える。確かにWA2000は超一流のスナイパー、それに加え様々な銃種も習得した自己完結型の強さを持っている。市街地戦でも十分に戦ってくれるだろう。鈴谷のWA2000のコンビは面白いし。

 

「わ、私はそういうのは苦手なんけど…」

 

「いいじゃん、面白そうだし」

 

「アンタは基準がおかしい!」

 

 まぁ、二人も仲良さそうだし。

 

「いいぞ」

 

「やった!」

 

「えぇ…」

 

 見事に対になる反応だったが許可を出す。MA2000の見た目も高校生で通る見た目だし良いんじゃなかろうか。

 

 こうして鈴谷とWA2000の都立陣代高校への転校が決まったのだった。

 

「優弥…」

 

「どうした、アルマ?」

 

 楽しそうに話す二人を眺めているとアルマが紙の束を渡してきた。

 

「なにこれ?」

 

「これが私の能力。ビスマルクに教えてもらった、私しか知らない知識」

 

「これは設計図?」

 

 渡された紙の束には設計図らしき図も添付されていた。

 

「アンチラムダドライバ…」

 

「マジで…」

 

 ラムダドライバ。取り敢えずサイコフレーム的なチート兵器という認識だが。まさかアンチとは…

 

「思わぬ報告だな…」

 

 

 

 

 

 

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