東方の世界へ   作:シャト6

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第2話

アリス「ここが私の家よ」

 

「へ〜。案外普通の家なんだな」

 

こんな場所に住んでいるから、どんな要塞じみた家に住んでるかと思ったが、俺の時代(前世や今の)と何ら変わりない普通の家だ。

 

アリス「失礼ね。でも、確かにこんな場所じゃそう思っても仕方ないわね。取り敢えず入って」

 

「ああ。お邪魔するぞ」

 

上海『シャンハーイ!』

 

上海がドアを開けてくれ中に入ると、家の中には色々な人形がいた。

 

「…ガキが夜見たら泣くぞ」

 

アリス「い、いいでしょ別に!」

 

所狭しに人形があれば、そう思いたくもなるだろう…

 

上海『シャンハーイ!』

 

『ホーライ』

 

「ん?」

 

すると上海と似た人形が出てきた。

 

アリス「あれは蓬莱人形よ」

 

「あれも人形か。上海に似てるが?」

 

アリス「ええ。上海の後に作ったのよ」

 

「なるほど。って事は姉妹みたいなもんか」

 

アリス「そうね」

 

すると上海が蓬莱を連れて俺の所に来た。

 

上海『シャンハーイ!シャンハーイ!』

 

「ん?」

 

上海は俺の手を取り、自分を抱き込むようにする。なんだ?蓬莱と一緒に抱っこしろって事か?その通りにすると…

 

上海『シャンハーイ♪』

 

蓬莱『ホラーイ♪』

 

2体は満足そうな顔をした。

 

アリス「…大輔さん、上海と蓬莱に随分好かれてますね」

 

「いや、俺も驚きだが…」

 

アリス「蓬莱は、上海より更に人見知りなのに。私の知り合いも、蓬莱が懐くまで1年はかかったのに」

 

んな事言われても知らんがな…

 

上海『シャンハーイ♪』

 

蓬莱『ホラーイ♪』

 

そんなのを他所に、2体は笑っていた。取り敢えず暫くは好きな様にさせていたが、そろそろいい時間だ。

 

「上海、蓬莱。悪いが一旦離れてくれ。アリスに晩飯作る約束したからな。そろそろ作りたい」

 

上海『シャンハーイ…』

 

蓬莱『ホーライ…』

 

んな残念な顔するなよ。罪悪感が半端ないんですけど…

 

「…飯食って風呂入ったらまたしてやるからよ」

 

そう言うと2体は笑顔になった。マジでなんでここまで好かれてんだ?

 

「さて…材料はっと」

 

俺は冷蔵庫の中身を見る。ん〜…結構野菜や山菜、キノコ系が多いな。調味料とかは…結構揃ってるな。

 

「山菜系があるならあれにするか」

 

俺は早速料理に取り掛かる。まずは油を入れて火をかけて…その間に小麦粉をボールに入れて冷水を入れる。少しかき混ぜたら卵を入れて軽くかき混ぜる。混ぜ過ぎには注意だ。んで、温度計なんてもんは無さそうだから、作った衣を少し油の中に入れる。

 

「…よし!」

 

いい温度だ。材料を衣につけて揚げる。

 

 

 

ジュワアアアアアアア

 

 

 

いい音だ。だが、ここは集中しなきゃなんない。油の音でいい感じの揚がり具合が分かる。だが、音が変わるところで上げないといけないから、かなり集中する。

 

「……」

 

まだだ…

 

「……」

 

まだ…

 

「…ここだ!」

 

揚げたキノコを引き上げる。…うん。いい感じだ。そして天つゆも作っておく。醤油、みりん、干し椎茸、削りかつお節…はないから、俺がポケットから用意する。聞いた話じゃ、この世界には海がないみたいだからな。魚介系は無いと思った方が良さそうだ。

 

「おし!完成!飯出来たぞ!」

 

俺は出来た天ぷらをアリスに出す。流石に上海達は食わないから用意していない。

 

アリス「凄いわ…まさか家で天ぷらが食べられるなんて」

 

「俺の世界では、自分で作ることも可能だぞ。ま、面倒くさがって殆どは店に食いに行くみたいだがな」

 

アリス「こっちだってそうよ。天ぷらはお店の食べ物だもの」

 

「そうか。ま、とにかく食ってくれ」

 

アリス「ええ、いただくわ」

 

そしてアリスは、山菜の天ぷらを食べた。

 

アリス「……」

 

「ん?どうした?もしかして不味かったか?」

 

しまった!こっちの味覚と俺の味覚が同じとは限らない事をすっかり忘れてた!

 

アリス「いいえ、違うわ。こんな天ぷら…今まで食べた事ないわ。初めての美味しさよ」

 

「…そうか」

 

安心した…

 

アリス「とっても美味しいわ」

 

「そう言われりゃ料理人としちゃ嬉しいぜ。どんどん食べてくれ!」

 

そしてあっという間に天ぷらは完食されました。

 

アリス「ご馳走さま。本当に美味しかったわ」

 

「そりゃよかった」

 

俺はチャチャッと洗い物を終わらせ、アリスが淹れた紅茶を飲んでいる。

 

「そう言えば、ここって風呂はあるのか?」

 

アリス「一応あるにはあるけど…私みたいな魔法使いは、あまり使わないわね。汚れとかは魔法でなんとかなるし」

 

なるほどね。便利な魔法があるようで。

 

「なら、悪いが使ってない部屋を借りていいか?」

 

アリス「いいけど…どうするの?」

 

「ま、見てな」

 

俺達は湿気とかが大丈夫な部屋に行く。

 

「えっと、確かこの辺に…」

 

俺はポケットの中を探る。…っと、あったあった。

 

「これこれ。温泉ロープ〜」

 

アリス「温泉ロープ??」

 

上海『シャンハーイ?』

 

蓬莱『ホーライ?』

 

「これを拡げて床に置けば…あっという間に温泉の完成だ」

 

床に置いたロープの内側が温泉になる。

 

アリス「…凄いわ。本当にお湯だわ」

 

アリスは温泉に手を入れ驚いていた。

 

「これは俺の秘密道具でな。どんな場所でも気軽に温泉に入れる代物だ。さて、早速入るか。アリスも後で入るか?」

 

アリス「そうね。そうさせてもらえるかしら?」

 

「ああ。上がったら言うから」

 

アリス「じゃあひとまず失礼するわね」

 

そしてアリスは部屋を出ていった。温泉をお互い楽しんだら、寝間着に着替えてノンビリする。ん?どっから寝間着を出したかって?んなの着せ替えカメラで着替えたに決まってるだろ。

 

アリス「そろそろ寝ましょうか」

 

「そうだな」

 

俺達はベットがある部屋に行く。

 

アリス「そっちのベットを使って」

 

「ああ。けど、なんでベットがもう一つあるんだ?」

 

アリス「私の知り合いがよく泊まりに来るのよ。それでね」

 

なるほどね。

 

「一緒の部屋で大丈夫なのか?」

 

アリス「ええ。大輔さんがそんな人じゃないのは分かるもの」

 

「ま、アリスがいいんだったらいいけどさ」

 

流石に嫁さんを複数人抱えてるからな。ここで何かすれば、離れてても制裁を喰らいそうだしな。

 

「…で、お前らはここで寝る訳ね」

 

上海『シャンハーイ』

 

蓬莱『ホラーイ』

 

何故か上海と蓬莱が俺のベットに潜り込んでいる。

 

アリス「本当に懐いてるわね。そこまで行くと嫉妬しちゃうわね」

 

「ならアリスも一緒に寝るか?」

 

冗談でそんな事を言ってみる。

 

アリス「さ、流石に遠慮しておくわ」

 

「だろうな。冗談だ冗談」

 

アリス「羨ましいけど、まだハードルが高いわ。上海達が羨ましいわね」

 

いやアリスさん。羨ましいのかい。こういう時耳が良すぎるのは考えものだな…

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