火曜日の昼休み、1-Cの教室
ヨコヅナは由紀恵と伊予と昼食を食べながら、
「という話が合って九鬼財閥に雇われることになった」
話題は昨日の放課後の紋白との話し合いだ。
「認めてもらえたら、将来のちゃんこ鍋屋の資金援助してもらえるんですか、良かったですね」
「話し合いの内容が学生の域を逸脱してるけど……相手は九鬼だし、気にすることじゃないか」
料理店を出す為の資産援助の話し合いとか、確かに学生のする話し合いではないが、相手が九鬼である時点でそんなことは些細な事だ。
「でもヨコヅナ君、源先輩の代行業のバイトはどうするんですか?、辞めるんですか?」
「いや、いきなり辞めたりしたら迷惑かかるだよ。源先輩とは昨日の晩に電話で話して、元々シフト制だから、入れる日数は減らしていくだがしばらくは続けるべ、紋様にも許可貰ってるだ」
お金がない時に助けて貰った恩もあるので、辞めるにしても直ぐにというのは道理が通らない。それについてはヨコヅナと紋白、双方の考えは一致している。
「源兄貴だったら「てめぇ一人いなくなったところで何も問題ねぇよ。さっさと辞めて、将来の夢の為に尽力しやがれ!」とか言いそうだな」
「ははは…」
空笑いをするヨコヅナ。電話でまんま同じセリフを忠勝に言われたからだ。馬のストラップにすら見抜かれるほどのツンデレ。
「ところで、ヨコヅナ君今日のお昼、サンドイッチなんだね」
「珍しいですね」
お昼にサンドイッチという定番のメニューが、相撲とちゃんこ鍋のイメージが強すぎて、ヨコヅナが持ってくると違和感がある。
「昨日「得意な事以外も学修しておけ」と、怖い老執事に言われたから挑戦してみただ」
ヒュームが言ったのは、得意料理以外という意味ではない。
「今日も交換しませんか。私はピーマンの肉詰めとチーかまを出します」
「良いだよ」
「私はコンビニのおにぎり、何だけど…」
「良いだよ。カツサンドとBLTEサンドどっちが良いだ?」
「E?…卵焼きが入ってるんだ」
「彩も奇麗ですね。私はBLTEサンドを」
「私は…カツサンドにしよっかな」
因みにヨコヅナのサンドイッチの一個は、具材を食パン二枚で挟んで、四分割したモノだ。
「あ、ミルフィーユカツだ。美味しい!」
「BLTEサンドも美味しいです。ただ…」
「感想は遠慮なく言ってくれて良いだよ、まゆっち」
「はい。食材そのものの話になりますが、気になるのはトマトですね」
「オラもそう思うだ。トマトは少し高いやつを買う必要があるだな……あとマヨネーズは次の時は自分で作ってみるだべかな」
「マヨネーズまで自分で作ろうとか思うんだ!?」
「作るだけなら簡単ですよ、でも市販のモノより美味しいとなると難しいですが…」
「どっかに美味しいマヨネーズを作れる料理人いないだかな…」
残念ながら特別なマヨネーズを作れる、ちゃんこ鍋屋に勤める元宮廷料理人はこの世界にはいない。
小説投稿サイト『カクヨム』にて、
ヨコヅナが主人公のオリジナル小説、
『なんでオラ、こんなとこにいるだ?』を投稿しております。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054922126022
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