真剣でちゃんこに恋しなさい!   作:ニッケン

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原作には存在しないイベントの話です。


昨日投稿し忘れたので、今日は二話投稿します。


26話

 九鬼家研修、一日目。

 

「オラっ!、チンタラ走ってんじゃんねぇ糞虫共が!」

「遅ぇ奴は、ケツに弾ぶち込むぞコラ!」

 

 武器を持った怖いメイド達の罵詈雑言が飛び交う。

 その罵倒を受けながら、重い丸太を担いで大勢の九鬼の社員達が山道を走る。

 行われているのは九鬼財閥の社員研修。正確には九鬼家従者部隊の補欠、または序列下位で未熟な者が参加する研修だ。

 同じように丸太を担いで走っているヨコヅナは、

 

「なんでオラ、こんなとこにいるだ?」

 

 そう呟くが「それはヨコが九鬼家に雇われることになって研修に参加しているからじゃろ」とツッコんでくれる八大魔将はこの世界にはいない。

 

「コラァ!何無駄口叩いてんだデブ、玉スリ潰すぞ!」

「紋様からお前も遠慮なくシゴケと言われてるからな!学生だからって優しくして貰えるなんて思うなよ」ガチャ、ダッダッダッ

 

 ヨコヅナの足元にゴム弾が撃ち込まれる。

 

「……とりあえず、頑張るしかないだな」

 

 ヨコヅナは九鬼家従者部隊に入りたいわけではないが、査定すると言われている以上、課せられた業務は行う以外に選択肢はない。

 

 

「……あのヨコヅナとかいうガキ、意外とついて行けてんな。デブのくせに…」

「出身地は田舎で山育ちらしいからな。それにパワー重視に鍛えられた体、丸太を担いでの山道と言うのが逆について行ける理由になってんだろうな」

 

 ステイシーの疑問にあずみが推測を交えて答える。

 あずみの言う通り、これが平面でただ走るだけならドべ集団と一緒に走ってるだろうが、ヨコヅナは順位的にほぼ真ん中を走っていた。

 

「ノロノロ最後尾走ってたら、あのでけぇケツに弾撃ち込んでやろうと思ったのによ、ファック!」

「それはさすがにパワハラになるからやめとけ」

 

 パワハラを言うのであれば、今の時点でも一般ではアウトだが、九鬼従者部隊は軍人基準だからセーフ。

 

 丸太を担いでの走り込みが終わった後も、軍隊式研修は続く。

 

 泥まみれになりながらの匍匐前進。

 

「てめぇ等みたいなウジ虫は、地べたを這いつくばってんのがお似合いなんだよ!」

「腹がこすれて痛いだな」

 

 

 ロープを使っての崖上り。

 

「さっさと登れやカス!、ほんとにケツに弾ぶち込むぞ」ダッ!ダッ!ダッ!

「ロープが切れそうで怖いだな」

 

 最初に言ったように参加しているのは従者部隊の補欠や未熟な者、つまり部隊に入りたい者達や、序列位をあげたい者達だ。

 

「オラは九鬼家従者部隊に入りたいわけじゃないんだべが…」

 

 それを言っても、

 

「だから、無駄口叩いてんじゃんねぇつってんだろうが、その出っ張った腹そぎ落とすぞコラ!」

 

 加減してくれるような優しい人はここにはいない。

 




 小説投稿サイト『カクヨム』にて、

 ヨコヅナが主人公のオリジナル小説、

『なんでオラ、こんなとこにいるだ?』を投稿しております。

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054922126022

 こちらも読んで頂ければ幸いです。
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