真剣でちゃんこに恋しなさい!   作:ニッケン

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35話

 月曜日の川神学園放課後、場所は家庭科室。

 

「前の三連休は研修でシゴカれて、昨日の日曜日は九鬼ビルで格闘訓練だっただよ」

 

 ヨコヅナは料理部に参加していた。

 最近九鬼に雇われたことで忙しいかった事を話すヨコヅナ。

 

「九鬼に入ると厳しい研修や格闘訓練があるんだね……僕も卒業したらって誘われてるんだけど、どうしようかな?」

 

 紋白からスカウトを受けているクマちゃんだが、厳しい研修や格闘訓練はしたくない。

 

「従者が行う研修や訓練だから、他の部署の人達はしないと思うだよ」

「そうなんだ、だったらよかった」

「ねぇねぇヨコちゃん。従者部隊にいい男はいるの?」

 

 1-Sのオカマ、本名・花芽怜音がヨコヅナにそう聞く。

 

「……花芽がいい男と思うかは分からないべが、従者はイケメンが多かっただよ」

「顔だけじゃ駄目よ、体はどうだったの?」

「執事服着てて、直には見てないだべが、みんなかなりソップだっただよ」

「という事は引き締まった体をしてるってことね~。アタシも紋様にスカウトされてるの、今から楽しみだわ~」

 

 オカマではあるが、花芽も優秀な人材なので紋白がスカウトした者の一人だ。

 

「でもヨコヅナ君、昨日20人以上と格闘訓練して怪我とかしてないの?」

 

 他の料理部員がヨコヅナに聞く。

 

「オラは怪我してないだよ。…相手はほとんど医務室に行っただべがな」

「わおっ!ヨコヅナだけに、相手をガイにしたみないな」

「…ヨコヅナ君ってイケメンに厳しいよね……九鬼家従者部隊の人達ってみんな強いんじゃないの?」

「昨日は序列の低い人達だけだったからだと思うだよ。でも最後の人は頑丈だっただな…」

 

 最後にヨコヅナと試合をした小十郎は、速攻で蹴手操りで負けた後も何度もヨコヅナに勝負を挑んだ。

 小十郎は十数回は床に強く叩きつけられたが最後まで自分の足で立ち上がっていた。 

 余談で、ヨコヅナは帰った後の事なので知らないが、報告を聞いた揚羽に「なに学生にズタボロにやられておる、たわけがぁ!!」と小十郎は殴り飛ばされ、最終的には医務室送りになっていた。

 閑話休題、

 

「でもあれだよね、専属従者だっけ…になったら、ヨコヅナ君忙しくて料理部来れなくなるのかな?」

「回数は少なくなると思うだが来るだよ、紋様はオラが将来の夢を分かってくれてるべから」

 

 料理の腕を磨く為に料理部に参加することを紋白は反対しない。

 

「そっか!元々将来のちゃんこ鍋屋の為に九鬼でバイトすることになったんだもんね」

「今日スパゲティ提案したのも何か関係してるみたいな?」

 

 今料理部のみんなが作っているのはスパゲティ料理、提案したのはヨコヅナだ。

 

「ヒュームさんに得意なモノ以外も練習しとけって言われたから、最近色々な種類の料理を作ってるだ」

「へぇ~あのおじいさん執事、怖そうで近づき難いけど、そうでもないの?」

「いや、ヒュームさんは普通に怖い人だから近づかない方が良いだよ」

「そ、そうなんだ」

 

 

 その後、料理が完成し、各々が作ったスパゲティを小分けにしてみんなで食べる。

 ボロネーゼ、カルボナーラ、ペペロンチーノ、ナポリタン、明太子スパなどがテーブルに並ぶ。

 因みにヨコヅナが作ったのはカルボナーラだ。

 今まであまり使わなかったチーズを使用するメニューを選んだが、それなりに美味しく作れた。

 しかし、一番美味しいスパゲティを選ぶとしたら…

 

「クマちゃん先輩の作ったボロネーゼ最高に美味しいわ~」

「普通にお金取れるレベルだよね」

「むしろ、その辺の料理店より美味しいみたいな」

「さすがだべな熊谷先輩。何でも美味く作れるだな」

 

 全員一致で食のスペシャリスト熊谷満の作ったボロネーゼである。

 

「みんなの作ったスパゲティも美味しいよ」

 

 美味しいモノを食べれば人は幸せになれると証明するかのように、料理部はいつも平和である。

 

 




 小説投稿サイト『カクヨム』にて、

 ヨコヅナが主人公のオリジナル小説、

『なんでオラ、こんなとこにいるだ?』を投稿しております。

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054922126022

 こちらも読んで頂ければ幸いです。
 
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