真剣でちゃんこに恋しなさい!   作:ニッケン

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36話②

「おっとそろそろ、我らの出場する競技の準備せねばな、行くぞヒューム」

 

 特別枠のヒュームは体育祭でほとんどの種目に出場することが出来ないが、一種目だけ出場を許可されている。

 

「紋様、俺は無理に参加する必要はないと思うのですが…」

「何を言う、お前も1-Sの生徒だろ、ちゃんと体育祭に参加しなければな、フハハハ」

「……鉄心め…」

 

 ヒュームが出場できる競技、それは…

 一年仮装リレー。各クラスの4人の生徒が仮装した格好でのリレー徒競走。

 1位でも点数は低いネタ競技だが、何の仮装するかはクラスの自由なので、仮装のクオリティによっては盛り上がる。

 

実況『今年は飛びぬけてクオリティの高い仮装をしているクラスがあるぞ。1-Sは某人気魔法少女アニメのコスプレで出場だ!』

 

「フハハハハハ!魔法少女もんしろ☆マギカ、顕現である!」

 

 白とピンクを基調とした魔法少女のコスプレした紋白。

 

 うおぉぉぉぉ!!!

 

 2-Sのハゲと同属性の生徒達やアニメ好きな生徒達が歓声を上げる。

 しかし、コアなアニメ好き、

 

「ぬぬ…似合ってないとは言わないが、イメージが違い過ぎるな…」

「そうだね、性格もだけど、何より髪が違うよね」

「…あのコスプレは委員長の方が似合いそうだな」

「あぁ、確かにピッタリかも」

 

 2-Fの大串スグルや師岡卓也などには好評とは言えない。

 とは言えそんなのは極一部であり、

 

「フハハハハハ!さすがは紋、何の仮装なのかは知らぬがとても可愛いではないか!」

 

 観客達の大勢は英雄と同じ意見だ。

 

「あずみ、しっかり撮影しておけよ、母上や姉上にも是非見せたい!」

「分かっております!英雄様!!」

「そして、クラウディオ!」

「はっ、ここに」

「お前はヒュームを撮影してやれ」

「簡単な事でございます。と言いますか既に撮影しております」

「フハハ、父上なら盛大に笑ってくれるだろう」

「ほほっ、ヒュームのコスプレ姿が見れるとは、長生きはするものですね」

 

 仮装リレーに出場しているヒュームもコスプレをしている、とは言え、魔法少女のコスプレではない。

  

実況『1-Sのアンカーはマスコットキャラのコスプレだ!』

 

 1-Sから参加の四人のうち、紋白と他二人は魔法少女のコスプレだが、ヒュームのは猫っぽいマスコットキャラクターのコスプレ、正確にはコスプレというより着ぐるみだ。

 しかし、キャラの口のあたりが切り抜かれており、ヒュームの顔はしっかり見えている。

 

鉄心『ホホっ、名付けるなら ヒューべえ じゃな』

 

 わざわざマイクを通してイジる鉄心。

 

「くっ…鉄心めぇ……」

 

 元々は顔も見えない全身着ぐるみで走る予定だった、だからこそヒュームも参加をOKしたのだ。

 しかし、学長である鉄心が、「それでは前が見え辛くて、走ると危ないじゃろ」と指摘し、中の人の顔が見えるように切り抜くことになったのだ。

 学長としては言ってる事は正しいが、言うまでもなく、前が見え辛くともヒュームに危険などない、寧ろ完全に見えなくても問題なく走れるだろう。ほとんどヒュームへの嫌がらせに近い。

 

 

「ヨコヅナ君あれは…笑いを取りに来てるのですかね?」

「いや…違うと思う、だよ…」

「不機嫌なオーラが可視化してんもんなぁ~」

 

 鉄心やクラウディオなどはヒュームのコスプレをイジれるが、観客達はどう反応していいのか悩みものだった。

 

 

 因みに仮装リレーの結果は1-Sが圧倒的一位、勝負も話題性も1-Sの一人勝ちであった。

 

 




 小説投稿サイト『カクヨム』にて、

 ヨコヅナが主人公のオリジナル小説、

『なんでオラ、こんなとこにいるだ?』を投稿しております。

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054922126022

 こちらも読んで頂ければ幸いです。
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