「10秒足止めで上食券10枚、…1分止めれたから60枚貰えるだべな」
障害物競走に協力して戻って来たヨコヅナ。
「お疲れ様です、ヨコヅナ君」
「義経のコース塞ぐマントマン役、大変だったね」
由紀恵と伊予が戻って来たヨコヅナを労う。だが、
「……いや、オラはマントマンじゃないだよ」
バレバレの嘘をつくヨコヅナ。
「ヨコっちしかいねぇって、義経を足止めできる1年なんて…」
「そんなことないだよ。義経先輩は軽いから他にも止めれる人いるだよ」
「軽いって言っちゃってるし…」
「…見た感じだべ」
「お腹は大丈夫なのですか?発勁はかなり危険は技ですが…」
「オラの腹はぶ厚いから大丈夫だべ…」
「オラの腹って言っちゃってるし…」
「……でも、マントマンはオラじゃないだよ」
バレバレなのに認めないヨコヅナ。
「戻って来たかヨコ」
「あれ、紋様、どうしたですだ?」
そんなヨコヅナのところに、1-Sの指定観戦場所をはなれて紋白が来た。
「どうしたですだ、ではない。…よっ、と」
ヨコヅナの肩に飛び乗るように座る紋白、
「こら、ヨコ。我に従者でありながら、何を兄上のクラスの邪魔をしておる」
そう言って肩に座った状態でヨコヅナの頭をぽかっと軽く叩く紋白。
「……オラはマントマンじゃないだよ」
「バレてないと思っておるのか、1年男子で義経を足止め出来る者などおらん」
「いるだよ、きっと……ヒュームさんなら絶対止めれるべ」
確かにヒュームは1年男子に含まれるが、
シュタっ「俺の体重が135㎏もあるわけないだろう」
現れて否定するヒューム。そもそもヒュームは紋白と一緒にいた。
「バレバレの嘘はもうやめろ。兄上のところに謝りに行くぞヨコ」
「オラはマントマンじゃないから行く必要ないべ、それに仮にマントマンだったとしても悪い事は何もしてないですだ」
ヨコヅナは障害物の役目を指示通り行っただけに過ぎない、悪い事は一切していない。
「ヨコが意地悪したせいで、義経が泣いておるではないか」
「だから行きたくないんだべ」
ヨコヅナが頑なにマントマンだったことを否定する理由はこれだ。
1-Cの観戦場所からでも、義経が泣いて落ち込んでいるのが分かっているからだ。
どう考えても泣いている理由はヨコヅナが足止したからだろう。
「自分の体重の半分にも満たない女子を、元力士が本気で相手して悪いと思わんのか」
「相手は英雄源義経だべ、それにオラは一度も角界に入ってないから元力士でもないだ、あとマントマンでもないだ」
「ごちゃごちゃ言っとらんで行くぞ。ヒューム」
「さっさと行くぞ、赤子」
「だから、行かないですだよ…」
義経の後はヒューム相手に動かない事を強いられるヨコヅナだった。
小説投稿サイト『カクヨム』にて、
ヨコヅナが主人公のオリジナル小説、
『なんでオラ、こんなとこにいるだ?』を投稿しております。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054922126022
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