FとSで合計10名の生徒が中央に集まり、ダイスに名前を書いていく。
「よし、名前を書き終わったの。ではカードを決める者を選べ」
カード決めは、思考の読み合いでもあるので、「頼んだぜ大和」「出番だ軍師」と2-Fは直江大和がカードを受け取る。
対して2-Sは、
「一人に限定しなければならないのですか?」
「いや、途中で交代しても構わんぞ」
「では、ダイスで名前が出た人がカードを決めるという事にしますね」
全員が文武両道なので、一人に限定しなかった。
「では、最終戦を開始するぞ……ダイスを振るぞい、一投目の選手は~」
鉄心が二つのダイスを振る……出た目は、
【福本】 【那須】
実況百代『おっと!いきなり実力差の大きい、組み合わせが出たぞ!!』
解説ルー『そもそも2-Sと2-Fとでは明らかな戦力差があるからネ。カードを上手く使うしかないヨ』
「…やれやれ、いきなりとはな」
与一が前に出て、カートを受け取り大和と対面して立つ。
「正直、与一は川神戦役に出てこないと思ったんだけどな」
と、大和の言葉に、
「お前の言う通りだ。FとSの優劣にも、生徒のトレードにも俺は興味ねえよ。だが、義経も姉御も大衆の面前でカッコ悪い所を見せてるからな。源氏として汚名返上はしとかねぇと、だから」
与一は対決の相手であるヨンパチを睨みながら、
「最低でも、保健室送りは覚悟しておけ」
「おいおいおい、マジかよ~」
与一の言葉に怯えるヨンパチ。
「頼む大和、試合流してくれ~」
相手は武士道プランのクローン、那須与一。素手とは言えヨンパチに勝てる見込みもないし逃げるだけでも厳しい、男だから戦っても何の得もない。
「……ああ、分かっている」
「頑張れ与一!」
義経の声援が聞こえる中、
「両者、出すカードは決まったか?」
鉄心の言葉に頷く大和と与一。
「ではオープン!」
そして、カードは
大和 『4』 与一 『1』
「数字の大きい2-F、どうする?」
「この勝負は流します」
実況百代『あ~と、最初の対決はお流れだ~』
解説ルー『那須与一は『1』だネ、勝てるのに、初めから戦う気なかったようだネ』
「5以上は出すと思ったんだが、4とはな…」
「お前に、やる気のあるセリフは似合わない……それにしても『1』とはな…」
「大和との読み合いは楽しいが…へ、こんな勝負で本気になれるかよ!」
与一はそう叫んで、カードを置いて下がる。
そんな与一の様子を見て、
「あぅ~、やっぱり義経が情けないから、与一はやる気ないんだ~」
と悲しむ義経、しかしそんな考えを、
「違いますよ。義経」
葵冬馬が否定する。
「え!どういうことだ?葵君」
「与一君が言ってたじゃないですか、「こんな勝負に本気になれるかよ」って。弱い相手に本気で戦って勝利したところで汚名返上出来ると思いますか?保健室送りになんてしたら、寧ろ源氏の評価は下がりますよ」
「それは、確かにあり得る…」
「だから、勝負せず、要らない1のカードを消費したんですよ。次ダイスで名前が出た時、本気で戦うに値する相手であれば、頑張ってくれますよ」
「そっか、そうだよね。義経もそう思う!」
「………多分ですけど」
絶対とは言えない。
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