「死ねや!」
「お前が死ね!」
お互いの顔面を怒りのままに殴り合う京とあずみ。
「怖ぇ~」
口に出したのは一人の生徒だが、多くの生徒がそう思っているだろう。
「一分経過、それまでじゃ」
試合時間が過ぎ鉄心が声をかけるが、
「オラァ!」
「ハァッ!」
聞こえていないのか、殴り合うのを止めない二人。
それを見て、
「止めよ!あずみ」
英雄が制止の声をあずみにかける。
「はい!英雄様!」
英雄の声には反応して大きく飛び離れるあずみ。
「京もやめろ」
大和は京に近づき腕を掴んで止める。
「大和、でもあいつが…」
「一旦落ち着け、な」
大和は腕を引っ張り京を自陣へと連れ戻す、駆け寄ってきた風間ファミリー達が怪我の具合を見つつ、京を落ち着かせる。
実況百代『椎名VS忍足は引き分け!予想とは違がってたけど、激しい試合でしたねルー師範代』
解説ルー『そうだネ。途中から力任せの殴り合いになってたヨ』
実況百代『途中何か話してましたからそれが原因でしょうね』
解説ルー『二人とも普段は冷静な生徒なのニ…、よほど気に障る事を言われたんだろうネ』
京とあずみは打撃による腫れは酷いものの、保健室へは行かず続行することになった。
「では三投目じゃ」
鉄心がふったダイスの出た名は、
【助人】 【忍足】
実況百代『何と!2-Sは連続で忍足!』
解説ルー『2-Fは助人だヨ、これは僥倖だネ』
「チっ、連続かよ」
ダメージが回復していないのに、出番がきた事に悪態をつきながら、カードを受け取るあずみ。
「2-Fは誰を選ぶ。助人は同じ生徒を複数回選ぶことは出来んぞ。例え相手が選んだ生徒であっても、次に助人が出た時に選ぶことは出来ん」
「つまり今選んだ生徒は以降2-Sに助人が出ても選べないわけか…」
大和は少し考えてから、
「3-F、松永燕先輩にお願いします」
「うむ、3-F松永、前へ出るのじゃ」
「私を選ぶんだ、大和君」
「すみません。燕先輩を2-Sに選ばせるわけにはいかないので、それに勝てる可能性も高いですし」
松永は転入初日に、本気でないとはいえ百代と互角に手合わせをしており、実力は2-Sの誰が相手でも劣らないだろう。
「松永納豆の販促を手伝いますので、お願いします」
「……それじゃ、もし戦いになって私が勝ったら、更に大和君に貸し一つってことで、どうかな?」
「…はい、分かりました」
「二人ともカードは選んだか」
戦力が低い2-Fとしては助人で勝ち星を上げたいところだ。ただ、大和が7を出したとしても、相手も7を持っているうえ、ダメージも残っているので流れる可能性の方が高い。
そう考えていたが、
「では、オープン!」
大和『7』 忍足『3』
大和の考えとは違い、あずみは持っているカードの中で最低のカードを出した。
「数字が大きい2-F、どうする?」
「…戦います」
小説投稿サイト『カクヨム』にて、
ヨコヅナが主人公のオリジナル小説、
『なんでオラ、こんなとこにいるだ?』を投稿しております。
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