真剣でちゃんこに恋しなさい!   作:ニッケン

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42話

 

実況百代『またも、試合が決定したぞ。燕VS忍足だ!』

解説ルー『忍足のダメージがどれだけあるかが肝だネ』

 

 対面して立つ松永と忍足。

 

「そんな状態で勝てる算段があるのかな?」

「負けるつもりで戦うほど、私は酔狂ではありませんよ」

 

 二人が張り付けたような笑顔で会話する間で、

 

「両者構えて…」

 

 鉄心が合図をだし、

 

「はじめっ!!」

 

 試合が始まる。

 

 開始と同時に前に出たのは燕、あずみのダメージを考えれば当然。

 それに対してあずみは、

 

「プッ!」

 

 口から何かを高速で飛ばす。

 燕は何を飛ばしたのか見えないが足を止め、咄嗟に目を腕でかばう。

 その腕に小さいものが当たった。

 忍者には口に入れた針や鉛玉を飛ばす技がある。

 だが、この試合は武器の使用は禁止のルール。

 一瞬視線を審判の鉄心に向けるが、動こうとはしない。

 つまりは、反則ではないと言う事だ。

 

「……なるほど」

 

 一人何かを納得する燕。

 

「学長、今何か飛ばし」

「大和君必要ないよ」

 

 大和は、あずみが何かを飛ばしたことは分かった為、鉄心に抗議しようとしたが燕が止める。

 

「何を飛ばしたのか、知りたいですか?」

「ううん、時間ないから説明はいらない」

 

 そう言うと同時に、燕は先ほどよりも速いスピードで前に出る。

 

「チっ…分身の術!」

 

 あずみは分身の術を使うが、

 

「はは、やっぱりダメージが大きいんだね。本体がバレバレだよ」

 

 ダメージの影響で、少し注意して見れば誰でも分かるぐらい、雑な分身になっていた。 

 燕は偽物は無視して、真っすぐ本体のあずみに近づき、腹部に拳を叩き込む。

 

「がはっ…」

 

 京の肘打ちを受けたのと同じ場所のため、えぐられたような激しい痛みに膝を着くあすみ。

 

「万全の状態だったら、一分間逃げ切ることも出来たかもね~」

 

 そう言って燕は容赦なく、下がった首筋に手刀を喰らわせ、

 

「ぐぁっ…」

 

 あずみの意識を刈り取った。

 

「そこまで!、勝者、2-F助人、松永」

「イエーイ!納豆パワーのお陰で勝てたよー!」

 

 圧倒的勝利と可愛くポーズを取る燕に、ワァァー!と歓声が沸く。

 

実況百代『燕VS忍足は、燕の勝利。2-Fが先に勝ち星を一つあげた!』

解説ルー『短かったけど、面白い試合だったね』

実況百代『最初忍足が口から飛ばしたのは、…歯の欠片ですかね』

解説ルー『そうだろうネ。前の試合で欠けた歯を飛ばしたんだろうネ。武器じゃないから学長も何も言わなかったヨ』

 

 百代とルーの話を聞いて、大和は何故燕が鉄心への抗議を止めたのかが分かった。

 あずみの狙いは時間切れの引き分けで、反則でないのなら時間が止まらないからだ。

 

 




 小説投稿サイト『カクヨム』にて、

 ヨコヅナが主人公のオリジナル小説、

『なんでオラ、こんなとこにいるだ?』を投稿しております。

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 こちらも読んで頂ければ幸いです。
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