「多分、忍足さんは今日はもう戦えないと思うから、少しは戦力差縮まったと思うよ~」
「ありがとうございました、燕先輩」
「それじゃ、頑張ってね」
そう言っては燕は颯爽と3-Fの観戦場所へと帰っていった。
「では四投目じゃ……何が出るかな、何が出るかな」
ダイスに出た名前は。
【直江】 【不死川】
実況百代『四投目は大和対不死川だ!』
解説ルー『これはカードから難しいネ』
「にょほほ、此方がSの1勝目をあげてやるのじゃ」
心がカードを受け取る。
大和は真面に戦えば心に勝てないことは分かっている。
だが、ここで出したカードは…
大和『2』 不死川『4』
「数字の大きい2-S、どうする」
「『2』とは舐めた事してくれるの、当然勝負するのじゃ」
実況百代『これも勝負が決定したぞ!』
解説ルー『カードは『2』『4』どちらも意外だったネ』
大和と心が対面して立ち、
「両者構えて…、はじめっ!!」
鉄心の合図で試合が始まるが、
「聞きたいことがある」
試合が始まってから心に普通に話しかける大和。
「何じゃ?」
「何故カードで『4』をだした、『7』を出してくれた方が嬉しかったんだがな」
「にょほほ、今までSは『1』『2』『3』と出してきたからの、だから『4』を出したのじゃ。山猿に勝つのに読み合いなど必要ないからの」
「今は1-0でFがリードしているが」
「3年の力を借りてじゃろ、それに今から1-1なるのじゃ」
「そう言えば、この川神戦役を提案したのが不死川さんだと聞いた」
「その通りじゃ」
「それを聞いて俺は疑問に思った、……何故不死川さんがそんなことを提案したのかと…2-Fの生徒を引抜いても何も不死川さんに利などないのでは?と」
「それもその通りじゃ、別に此方はFの生徒などいらん」
「俺は色々なところから情報を集め、不死川さんが川神戦役を提案した理由を推測した」
「ほう、なんじゃ言ってみよ」
「……俺が導き出した答えは、FにSとの格の違いを知らしめる為、となった」
「間違っておるの。
「だが、その目論見は既に破綻している」
「何じゃと?」
「今までの4戦で2勝2敗。互角の状況なんだ、誰ももう格が違うなんて思わない」
「馬鹿を言え、女装対決で勝ったからと言って何じゃ。それに利き川神水は弁慶の自爆じゃ」
「それだけじゃないだろ、最初の障害物競走でも接戦だったんだ」
「あれは、マントマンの差じゃ。もしマントマンが逆だったら…」
会話に夢中になっている心だが、
「不死川心、いつまで話をしているのですか!もう試合は始まっているのですよ!」
「な!?」
マルギッテの言葉に驚いて、鉄心の方を見る。
「開始の合図は出したぞ」
実況百代『ルー師範代、後何秒ですか?』
解説ルー『もう残り20秒切ってるヨ』
「クククッ。こんな簡単に引っかかるとはな」
「このぉ山猿~、投げ飛ばしてやるのじゃ!」
その後、捕まえようとする心の手を、大和は残り時間回避し続け、時間切れで引き分けとなった。
小説投稿サイト『カクヨム』にて、
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