キャップが棒立ちのヨコヅナに次々と攻撃を叩き込む。
その姿を見て、
「いけー!風間くん!」
「生意気な一年なんかやっちまえ!」
「風間君、頑張ってー!」
と、生徒達も声援を送り、盛り上がっている。
だが、それは分かっていない生徒達だけだ。
分かる生徒は、一発目で気づいていた。
「にょほほ、あんな攻撃では1分どころか1時間続けても、井ノ中を倒すことは出来んの」
「アイツの頑丈さは、準壁超えクラスだな」
「機会があれば戦ってみたいですね」
「…負けねぇのは分かったが、あれじゃ勝てねぇだろ」
「問題ないぜ。奴はああ見えて抜け目ないからな、機を狙ってるだけだ」
「はぁ、はぁ、こいつ、マジでビクともしねぇ…」
「……はぁ~ぁ、眠くなってきただな」
ずっと連続攻撃を続けた為、息が切れているキャップに対して、全ての攻撃をまともに喰らっていたのに呑気に
実況百代『井ノ中、攻撃が効いてないアピールか!?欠伸をしてさらにキャップを挑発する!」
解説ルー『頑丈な生徒だネ』
「キャップ、そいつを倒すのは無理だ!時間切れで引き分けを狙え!」
大和もヨコヅナの強さが想像以上だと気づき、キャップに指示をだす。
しかし、これは失言だった。
「一年相手に、そんなカッコ悪い事出来るかよ!!」
キャップは少し下がって距離を取ってから、走って勢いをつけ、
「喰らいやがれ!」
ヨコヅナの顔面に向けて全力の飛び蹴りを繰り出す。
「そういうのを待ってただよ」
ヨコヅナの表情が変わる。
最初の攻防でヨコヅナは自分の動きが鈍いことに気づいた、パワハラに抵抗して疲弊しているのが原因だ。
このままだと、一分間避けられ続ける可能性を危惧したヨコヅナ。
だから、棒立ちや欠伸など、挑発行為で確実に一撃で倒せる大振りを誘ったのである。
ヨコヅナは飛び蹴りを半歩斜め前に出てかわしつつ、空中で回避できないキャップの顔面に張り手を叩き込む。
「ぐへぁ!」
ヨコヅナの張り手をもろに喰らい、キャップは受け身も取れず地面に落ちる。
「「「「「………」」」」」
キャップが優勢だと思って騒いでいた生徒達も言葉を失う。
そして、倒れたまま動かないキャップ。
「それまで!!勝者2-S助人井ノ中」
確認するまでもなく、鉄心は勝ち名乗りを上げた。
実況百代『挑発に乗って大技に出たキャップを、井ノ中がカウンターで一撃KOだ!!』
解説ルー『狙い通りの完璧な一撃だったネ』
実況百代『これで1-1で並んだぞ。勢いは2-Sに来ているのか!?』
解説ルー『残ってるカードもFが少し不利だからネ、後の二回は重要だヨ』
小説投稿サイト『カクヨム』にて、
ヨコヅナが主人公のオリジナル小説、
『なんでオラ、こんなとこにいるだ?』を投稿しております。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054922126022
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