真剣でちゃんこに恋しなさい!   作:ニッケン

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50話

 

 鉄心が試合開始の合図をだし、先に攻撃をしかけたのはクリス。

 

「はぁああ!!」

 

 気合と共に素早い突きの連打を繰り出す。

 その連打を、準は腕で全て防御し、

 

「せいッ!」

 

 クリスの膝に素早い下段蹴り。

 

「く……だが、この程度、」

 

 下段蹴りを喰らうもクリスは攻撃の手を止めず攻め続ける。

 クリスの攻撃はとても速く威力もある、普通の生徒であれば瞬く間にダウンさせられるだろう。

 しかし、

 

「全て防がれる!?……く」

 

 クリスの攻撃を、準はほぼ完璧に防いでいた。そして、隙を見ては膝に下段蹴りを喰らわせる。

 

 

 

「ハゲのやつ…あんなに強かったのじゃな」

「ロリコンの癖に、クリスお嬢様の攻撃を全て防ぐとは…」

「井ノ中に決闘で負けてから、鍛え直してるって話だ」

「なにより集中力が凄ぇな」

 

 

 この勝負に勝てたら指名権をもえる井上準は、今までの人生で一番と言って良いほど集中していた。

 

(勝てば甘粕真与とクラスメイト。勝てば甘粕真与とクラスメイト。勝てば甘粕真与とクラスメイト。勝てば甘粕真与とクラスメイト……)

 

 2-Fの甘粕真与と同じクラスになる為に。

 

 

 

「はぁ、はぁ…」

 

 攻撃をし続けて息を切らしているクリスを見て、

 

「クリスが負けるのか…」

 

 心配になる大和だが、

 

「……違うよ大和」

 

 京が否定する。

 

 

「はぁ、はぁ…」

「仕留めさせて貰う!」

 

 息切れのクリスを見て、初めて自分から攻撃に出る準。

 

「セァァっ!!」

 

 一撃で仕留める為、渾身の力で拳を繰り出す準。

 しかし、これは功を焦った行為だった。

 

「あまい!」

「な…」

 

 準の攻撃をクリスは紙一重でかわす。

 

「仕留めさせて貰うはこちらの台詞だ」

 

 

「やっぱり、あれぐらいでクリスが息切れしてるの、おかしいと思った」

 

 京の言う通り、連続で攻撃していたと言っても30秒ほどだ。その程度でクリスは息切れなどしない。

 必殺の一撃を叩き込む隙を作る為の演技だったのだ。

 

 

「零距離、刺突!!!!」

 

 クリスの必殺技(素手バージョン)が準の腹に叩き込まれた。

 

「ぐふぁ!!」

 

 

「お見事です!クリスお嬢様!!」

「何を喜んでおるじゃ!」

 

 敵であるクリスの必殺技が決まって喜ぶマルギッテに、ツッコミを入れる心。

 

「それに喜ぶは早いだろ」

「ハゲロリコンはまだ負けてねぇ」

 

 

 必殺技が極まった事でクリスも勝ちを確信してしまい、それが油断となった。

 

「俺は!」

「何!?」

「必ず勝つんだぁ!!」

 

 限界突破したロリコンの拳がクリスの顎を捉える。

 顎を打ち抜かれ、クリスは膝から崩れるように倒れた。

 

「ぐ…」

 

 そして準もまた、クリスの必殺の一撃を喰らったダメージと、その上で無理に動いた反動からその場に膝を着いてしまった。

 




 小説投稿サイト『カクヨム』にて、

 ヨコヅナが主人公のオリジナル小説、

『なんでオラ、こんなとこにいるだ?』を投稿しております。

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054922126022

 こちらも読んで頂ければ幸いです。
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