真剣でちゃんこに恋しなさい!   作:ニッケン

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明日は投稿できないと思います。


52話

 場所は川神学園、体育祭の数日後、

 2-Fの教室には、だらけた雰囲気が漂っていた。

 

「何だ貴様等!その弛んだ態度は!」

 

 担任の梅先生が、ビシっ!と鞭を振るって喝を入れるも、効果は今一つだ。

 もともと2-Fは調和が取れていないクラスと言われていたが、今は輪をかけて酷い。

 原因は、

 

「だって、マヨが~」

 

 体育祭の川神戦役で負けて、甘粕真与が2-Sに引き抜かれてしまったからだ。

 

「宿題の提出率が酷いと、各教科の担当の先生方から苦情が来たぞ」

「いつも委員長が宿題忘れてないか、声かけてくれてたんだよな…」

 

 甘粕真夜は2-Fの委員長だった。Sに行ったので今はもう委員長と呼ぶのはおかしいのだが、癖が抜けないのだ。

 

「教室の隅も汚れている」

「掃除の時間以外でも、委員長ちょくちょく掃除してたな…」

「花瓶の花も萎れている」

「委員長が水を変えてたから…」

「放課後窓の戸締りも出来ていない」

「委員長が…以下略」

「黒板も汚い」

「以下略…」

 

 次々と出てくる甘粕の隠れた功績。

 

「貴様等は甘粕がいないと何も出来ないのか!!」

 

 ビシっバシっとさらに鞭を振るって梅先生が喝を入れるも、やはり効果は今一つだ。

 前までならこういう場合も、

 

「みんな、頑張りましょう!」

 

 と、甘粕がクラスのみんなに向けて声をかけてたのだが、

 

「マヨ~…」

 

 今はそれが無いことで寂しい気持ちになり、逆にやる気がでない。

 

 

「失って分かる、身近なモノのありがたみ…か」

 

 クラスの状況を見てそう呟く大和。

 

「見た目は小さくても、甘粕さんは2-Fにとって大きい存在だったんだね」

「すまない。自分が負けたばかりに…」

 

 体育祭以降元気がないクリス。川神戦役の負けの責任を感じてしまっているのだ。

 

「クリスの責任じゃないよ」

 

 準との戦いでクリスが負けたことで、勝負が決したのは確かだが、それはただ最後がクリスだったと言うだけの話。

 誰もクリスを責めたりなどしない。

 

「急にS組に編入して、委…甘粕さん大丈夫かな?」

「俺様もちょっと気になってたぜ」

 

 SはFの生徒を見下していたので、心配するのも無理はない。

 

「いや、それが意外とうまくやってるらしい…」

 

 大和も心配で情報を集めていた。その情報によると、

 

「初めは甘粕さんを侮辱にする生徒もいたようだが、井上準が駆逐したそうだ」

 

 準が引き抜いたのだ、甘粕を侮辱にする者を許すはずがない。

 

「友達も出来ている、すぐに義経と仲良くなったらしい」

「ああ、なんか分かる。優しく真面目な性格で、気が合いそう」

「不死川とも、仲良くやってるようだ」

「委員長の懐の深さなら、あの我儘娘にも笑って相手してそうだな」

「九鬼英雄や葵冬馬にも一目置かれてるそうだ」

「成績は常に5番以内だもんね委員長」

「……つまり」

「何も心配する必要はないと言う事だな」

 

 甘粕真夜という人物の凄さを改めて実感した大和達だった。

 

 




 小説投稿サイト『カクヨム』にて、

 ヨコヅナが主人公のオリジナル小説、

『なんでオラ、こんなとこにいるだ?』を投稿しております。

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054922126022

 こちらも読んで頂ければ幸いです。
 
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