真剣でちゃんこに恋しなさい!   作:ニッケン

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 一学期編が終わりです。


53話

 

 川神学園では体育祭の次の行事は期末試験。

 競い合いを基本理念とする川神学園では、試験成績上位50位までが廊下に貼り出される。

 

「期末試験9位だべか…」

 

 ヨコヅナは貼り出された順位表の、

 

「凄いだなまゆっち」

 

 黛由紀恵の名前を見て驚く。

 

「ほんとだよね、50位以内どころか、トップ10入りしてるなんて」

 

 因みに、井ノ中ヨコヅナや大和田伊予の名前はない。

 

「いえいえ、私なんかよりもっと凄い人がいますよ」

「転入して間もないのにスゲェよなー」

 

 由紀恵と松風が言っているのは一位の人物の事だ。

 

「点数ほぼ満点だもんね」

「苦手な教科とかないんだべかな」

 

 ヨコヅナ達が噂をしていると、

 

「フハハハハ、我、顕現である!」

 

 一年の期末試験、成績一位の九鬼紋白が現れた。

 

「紋様も順位表見に来たんですだべな」

「ヨコも来ていたか……とうっ!」

 

 ヨコヅナの肩に飛び乗り、順位表を見る紋白。

 

「………、ん~、載っておらぬの」

「え、一番上に紋様の名前あるだよ」

「それは分かっておる」

「…あ、ヒュームさんの名前ないだな」

 

 ヒューム・ヘルシングの名前は順位表には載っていない。

 

シュタっ「俺は特別枠だから、載っていないだけだ」

 

 いつも通りヒュームが突然現れる。

 ヒュームも期末試験は受けており、50位以内の成績だが、特別枠なので載ってないのだ。

 

「我が言っておるのは、ヨコの名前だ」

「オラは50位以内になんて入れないだよ」

「ちょっと5教科の点数言ってみよ」

 

 紋白がそう聞くのでヨコヅナは、国社数理英の点数を教える。

 

「…予想はしておったが、酷いな」

「大体は平均点だべ、赤点もないだよ」

「平均点は誇れることではない、それに英語は赤点のようなものではないか」

 

 ヨコヅナの英語の点数は40点。39点以下が赤点なので、ギリギリ免れてはいるが紋白からすれば変わらない。

 

「英語は苦手なんだべ」

「将来ちゃんこ鍋屋を開店するのであれば、英語は必須だぞ」

 

 川神市でも、外国人の観光客は年々多くなっており、ちゃんこ鍋屋なら外国人が来店する可能性は高い。

 

「これは夏休みのスケジュールに英語の学習を取り入れねばの」

「仕事で英語を教えてくれるだべか?」

「仮とは言え我の専属従者になるのだ、英語ぐらい話せんとな」

 

 九鬼帝に言っていたように、本当にヨコヅナを育てるつもりでいる紋白。

 

「ヨコヅナ君は夏休みも九鬼財閥でバイトですか?」

「そうだべ。それも泊まり込みで働くだ」

「そうなんだ……まゆっちと料理部の人達も誘って遊びに行こうって話してたんだけど、ヨコヅナ君は無理そう?」

 

 以前、ヨコヅナの誘いで料理部の食べ歩きに由紀恵と伊予も参加して、料理部員とは友好関係を築けていた。

 

「どうだべかな?紋様」

「心配するな。休みはちゃんとあるし、事前に言ってくれれば調整してやるぞ」

「それは良かったですだ」

「紋様も一緒に遊びに行きませんか?」

 

 勇気を出して紋白を遊びに誘う由紀恵、

 

「フハハハハ、そうだな。予定が合うなら行かせてもらおう」

「はい!是非」

 

 友達が増えてきて由紀恵も成長しているのだ。

 

「あと夏休みは川神で、九鬼がスポンサーを務める大きなイベントがあるぞ」

「大きなイベントだべか…」

「うむ、ヨコも活躍できる可能性のあるイベントだ、楽しみにしておくと良い」

「そうですだか。今年は去年までと全然違う夏休みになりそうだべ」

 

 慌ただしかった一学期が終わり、ヨコヅナの想像以上に慌ただし夏休みが間もなく始まる。

 




ご愛読いただきまして、誠にありがとうございます。

次回は12/30に投稿する予定です。
以降は投稿頻度が週に1日ぐらいのペースになります。

今後も読んで頂けたら幸いです。
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