真剣でちゃんこに恋しなさい!   作:ニッケン

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20時ぐらいにもう一話投稿します。


54話

「何度見てもデカい建物だべな」

 

 夏休み紋白の仮専属従者として、泊まり込みでアルバイトをすることになったヨコヅナは、

 九鬼財閥のビルの前に来ていた。

 

「よう!ヨコヅナ」

「おはようございます、ヨコヅナ」

「ステイシーさん、李さん、おはようございますだ」

 

 ヨコヅナを出迎えてくれたのは、ステイシーと李。

 

「私らがお前の部屋まで案内してやるよ」

「ありがとうございますだ」

「では、こちらです」

 

 二人に案内されて、廊下を歩ている最中、

 

「フハハ!来たな井ノ中ヨコヅナ!我は歓迎するぞ!」

 

 九鬼英雄が現れた。

 

「おはようございますだ、九鬼先輩」

「こら、ここでは英雄様とお呼びするように」

「あ、そうですだな。今日からお世話になりますだ、英雄様」

「うむ…」

 

 英雄はヨコヅナに近づき、

 

「我は男相手にはこれをすることにしている」

「…?」

 

 ぎゅっと抱きしめる。英雄なりの歓迎のハグだ。

 

「フハハ、横綱を名にするだけあって、抱きごたえがあるわ」

「ありがとう、ございますだ?」

 

 誉め言葉なのか微妙だが一応お礼を言っておくヨコヅナ。

  

「我はこれから、出かけなければならぬ」

 

 ヨコヅナを放して少し残念そう言い、

 

「時間がある時にでも、相撲を一番取ろうではないかヨコヅナ」

「はい、分かりましただ」

「では、紋を頼むぞ、フハハハ」

 

 そうして、英雄は去っていった。

 そしてすぐ、

 

「フハハハハ、我降臨である」

「えっと…紋様のお姉さんですだか?」

「九鬼揚羽である」

 

 今度は九鬼揚羽が現れた。

 

「噂は色々聞いているぞ井ノ中ヨコヅナ」

「今日からお世話になりますだ、揚羽様」

「うむ…」

 

 揚羽はヨコヅナに近づく。

 英雄の時のように抱きしめられるのかと、ドキッとするヨコヅナだが、

 

「その腹、一発殴ってみて良いか?」

 

 揚羽は女性にしかハグしない。

 

「…え~と、何でですだか?」

「紋の拳ではビクともせず、義経の発勁にも耐え、ヒュームのジェノサイドチェーンソーを受けても倒れない。そんなことを聞けば、殴るしかあるまい」

「いや、殴るしかないことは、ないと思いますだが…」

 

 理由を聞いても理解できないヨコヅナだが、

 

「まぁ腹に一撃ぐらいならいいだよ」

 

 紋白の時のように軽く了承してしまう。

 

「フハハ、そうこなくては」

 

 軽く了承したヨコヅナを見て、

 

(やっちまったな、ヨコヅナのやつ)

(初日から働けなくなる可能性がありますね)

 

 と、思うステイシーと李、それも当然。

 

 ヨコヅナは初対面だから知らないのだ、九鬼揚羽の武の実力は、壁を越えた者と言われている事を…

 




 小説投稿サイト『カクヨム』にて、

 ヨコヅナが主人公のオリジナル小説、

『なんでオラ、こんなとこにいるだ?』を投稿しております。

 https://kakuyomu.jp/works/1177354054922126022

 こちらも読んで頂ければ幸いです。
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