揚羽に腹を一発殴られる事になったヨコヅナ。
「ではいくぞ」
揚羽は一撃を入れる為に構えを取る。その瞬間まるで揚羽の周りの空間が歪んだかのように見えた。
「っ!」
ヨコヅナはそこで気づく、揚羽の武の実力が紋白とは次元が違う事を、
慌てて足を踏ん張り、腹に力を入れるヨコヅナ。
「ハァっ!!」
ボゴンっ!!!!!
揚羽の強烈な正拳突きがヨコヅナの腹に突き刺さる。
「がはっ…」
表情が苦悶にゆがみ、衝撃で後ろに一歩分程下がるヨコヅナ。
しかし、
「…今のはほんとに痛かっただ」
「フハハハ、さすがは紋が選んだ従者だけのことはある」
「オイオイ、マジかよ!?」
「あれを受けて倒れないのですか!?」
ヨコヅナは腹を摩ってはいるし、痛みに顔を歪めているが、膝をつくほどではない。
「殴った詫びと、我の一撃を耐えた褒美に金平糖をやろう」
「…ありがとうございますだ」
何故金平糖?と思いながらも、お礼を言って金平糖を貰うヨコヅナ。
「我はこれから出かけなければならぬ。時間があるときにでも、手合わせしようではないかヨコヅナ」
「お断りしますだ」
英雄と同じようなことを言っているが、揚羽の誘いはしっかり断るヨコヅナ。
「我の誘いを断るとは、生意気な新入りだな、まぁよい」
ヨコヅナの返答を軽く流し、
「では、紋を頼むぞ。フハハハ」
最後も英雄と同じ事を言って揚羽は去っていった。
「まさに紋様の兄姉って感じだべな」
英雄と揚羽を見て誰もが思う感想を口に出すヨコヅナ。
「ヨコヅナ、お腹は大丈夫ですか?先に医務室に行きますか?」
「いえ、ちょっと痛みますが、大丈夫ですだ」
「揚羽様の突きを喰らって、ちょっと痛むだけとかロックに頑丈だな」
ヨコヅナが大丈夫と言うので、用意されてるヨコヅナの部屋へと向かう三人。
「…ほんとにこんないい部屋使って良いんですだか?」
案内された部屋を見て、驚くヨコヅナ。
「はじめは共同生活と相場が決まっているのですが」
「紋様の仮専属ってことだからいきなり個室だ。それもキッチン付き」
ヨコヅナの部屋は広いだけでなく、豪華なキッチン付きが設置されていた。
「紋様が料理の練習ができるようにと設置してくださったのですよ」
「とても有難いですだ」
夏休み泊まり込みの話が出た時から、
「料理の練習は出来る環境にしてやるから心配するな。フハハハ」
と言われていたので、共同用のキッチンがあるのだと思っていたが、
紋白はヨコヅナの為にキッチン付きの個室を用意してくれたのだ。
小説投稿サイト『カクヨム』にて、
ヨコヅナが主人公のオリジナル小説、
『なんでオラ、こんなとこにいるだ?』を投稿しております。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054922126022
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